2018年10月15日月曜日

ひとつ確かな

お久しぶりです。
短い夏休みが終わって、それからは国体に向けて珍しくジム遠征を繰り返してました。
ということで、ブログに書くようなことは特になく。

今年は2年ぶりに国体に出場しました。岩手国体と同じく、小DKとのチーム。
細かい内容は省いて、結果はボルダー22位、リード13位でした。
直前、ここ数年の最大瞬間風速を軽く更新するくらいの怒涛の日々だったので、
体の調子は正直最悪だったはずなのだけど、その割にはよくやった方かな、と。
社会人をやりながら結果を出している人たちの強さが、身に染みて分かったわけでした。
来年は県大会の結果にかかわらず出場できないですが、
再来年はまたどうなるか分からないので、とりあえず皆様、またお会いしましょう。


ということを終えて、先週末は久しぶりに外岩、瑞牆へ。
前日ちょっと雨が降ったらしく、地面はところによりしっとり。
森の中に湿気が残っているような感じで、あまりカラッとした日ではなかった。

アップをどこでするのか考えていたら、ガリガリ岩でエッジの常連さんたちがいたので、
一先ずその周辺でアップして本題へ行くことに。
「ガリガリ君」(1級)はやっぱり1撃ではリピートできず(某ブログにもあったような)。
ついでに、すぐ上の岩にある1級を2本やってみたら、小さい方の課題で結構ハマった。
これまで登った1級の中でダントツに小さかった。
もう1本は2回目で登って、これにてアップは終了。十分でしょう。

さて、本題。昨シーズンからの宿題になっている「ミネルヴァ」へ。
最近それなりにトライされていたようで、チョーク跡は結構あった。
多少湿気が気になったけれど、久しぶりにトライしてみたら感触がいい。
1回目でいきなり核心までつながったので、ちょっと慎重になった。
2回目はガチャピンチがヌメってすっぽ抜け。
「これはチョークアップするのがキモなのでは」とチョークバッグをつけて、3回目。
ガチャピンチが、春にやったときよりも明らかにしっかり持てていた。
これまで止まらなかったデッドを止めて、続くパートも慎重にこなし、トップアウト。
気合を入れたトライだったけれど、このトライ数で登れたことに自分でも驚いた。

数年がかりでやった課題でも、因縁があった課題でもなかったし、
最高グレードを更新するような課題でもなかった。
ただ、この成果は大きかった。
この1年ちょっとのことを考えてみると、本当に大きかった。
以前よりも思う様にクライミングが出来なくなってきたこの期間に、
手を付けて、考えて、何度か敗退して、時間を経て克服できたことに、安心した。
なんだ、まだ頑張れるじゃないか、自分。


目標が早めに片付いたので、大黒岩に戻って「黄金虫」(初段)もやってみた。
1手目のポケットを止めるのがなかなかに悪かった。
それが止まったトライで一気に中間部もこなして、上部のスラブに突入。
カラマツの落ち葉と微妙に生えているコケで恐ろしかったけれど、
しばらくオフにしていたスイッチが入って、時間をかけて押し切った。
久しぶりに、戻れないクライミングをした気がする。
いい課題でした。

その後大ザルのクライミングにちょっと付き合って、山形県エリアへ移動。
もう10年以上離陸すら出来ないままの「瑞牆ぴょんぴょん」(三段)をやったら、
なんとか離陸は出来るようになった。大きな進歩だ!
が、ランジの体制には入れず。あー、あんまり進んでなかったか。
最後にシケシケの状態で「水蛭子」(三段)をやったけれど、こっちも敗退。
これも10年以上進展しない課題。なんとかしなくては。


今年もシーズンの始まりは遅くなってしまった。
でも、今シーズンの始まりは悪くない。
さて、次はどうしよう。

おまけ
ミネルヴァの下にあった、見た目ナイスなキノコ。
獲って帰って調べてみたものの、何タケなのか何シメジなのかは分からず。
今のところ、勝手にミネルヴァタケと呼んでおります。情報求む。

2018年8月19日日曜日

縮まらないこの距離

なにやら突然涼しくなって快適な秋晴れ。
が、この天気もやはり長くは続かないそうで。残念。

昨日も大ザルと不動沢に行ってきた。この休みで3日に1回くらいは行っているかも。
今回は大ザルの希望で、摩天岩に寄り道した。
いつも弁天岩の北面から見えているフェースを見てみようということで。
まず「史上最強の10a」として名高い「かぜひきルート」を登った。
大ザルが「これが登れたら俺も捨てたもんじゃない」とか言ってリード。
核心を抜けたところで「ああ、死ぬ」と呟いたものの、落ちずに登った。流石。
さて、今度はこちらの番。10数年前の悪夢が蘇る。
あの時は初めてのワイドで、トップロープで死ぬ思いだった。
時は流れ、自分は心身ともに逞しくなって・・・って、しんどいじゃないか!
ワイドの登りに慣れはしても、全く楽にはなっていなかった。
Tスタックがイマイチきまらなかったので、ひたすらヒールトゥでずりずり。
TCProを忘れて、代わりに使ったXXが不憫になった。問題なかったけど。
とにかく、落ちなかったけど、かなり本気でした。
チューブチョックがずらり

もう1ピッチ登って、藪を漕いで、例のフェースを上から降りてみるとなかなかよさげ。
岩は硬いし、プロテクションも入りそうだし。
問題はライン取りだけれど、これはトライする人が考えればいいこと。
がんばれ大ザル。

弁天岩への移動は、なんだかお互い足にきていた。最強の10a恐るべし。

今回はさすがにどこもよく乾いていた。
まずこれまでちゃんと見ていなかった、上部の別ラインを観察。
こっちも一部不確かな数メートルがあるけれど、
もともと見ているラインよりも易しそうだった。
純粋に壁の形状だけ見れば、こっちは傾斜の緩い方へ行くことになるし、
現状取りうる選択肢の中では最弱という事になるんだろう。
ただ、もともとのラインの方が美しい。それが引っかかる。
ということで、当面は最初のラインで頑張ってみることにした。
この角度で見ると傾斜がよーくわかる

で、やっと乾いたので問題のブランクセクションをやってみた。
もう、これがさっぱり出来なかった。
ホールドは浮けるか浮けないかギリギリの線で、
壁の微妙な形状の変化のおかげでなんとか浮いている、という感じ。
これはこれで奇跡的だな。
なんとか出来ないなりにもムーヴをやってみて、あと2手くらいになった。
この2手が果てしなく遠く感じる。核心が終わるホールドは遥か彼方。
でも、あるとき何かのきっかけで突然進展するかもしれない。そんな気もした。
鋭いホールドであっと言う間に指を割かれて流血、強制退去になったけれど、
さしあたって何を鍛えなきゃいけないのかもなんとなく分かった。

こりゃ、誰か一緒にやる人を見つけた方がいいかもな。


そういえば、朝立ち寄ったコンビニで偶然、某ワイドマニア殿に会った。
大ザルに会ってえらく興奮しておられた。
そんな大ザルのスライドショーが明日三鷹であるそうです。
お近くの方は、どうぞ。


おまけ
素晴らしい反り具合。しかし効果はあるのか。

2018年8月15日水曜日

霧の奥

今日は大ザルとふたりで弁天へ。
昨日また雨が降ったようで、加えて朝から空模様が怪しかったけれど、
「そうは言ってもとりあえず」ということで行ってみた。
学習しませんね。

行ってみたら、案の定、岩場はガスの中。今にも降り出しそう。
まあどうせ壁は今回もあちこち濡れていることだし、
ここまで上がって来てしまえばどうなっても大差ないので、
作業中に降られること覚悟でユマールしていって作業した。
あれ、なんだか明るくなってきた。
よく分からん天気だ。

最上部は今回もほとんど濡れていたけれど、
ホールド(らしき結晶)にチョークを乗せてみると、なんだか持てそうな気がしてくる。
ただの気分かもしれないけど。
トライできるコンディションではないので、
前回時間切れで触れなかった中間部の残りのセクションをやることにした。
やってみると、予想していたよりも難しかった。
スタンスが十分にあるようで、案外どれも使えない。
多分、自分が思っているより傾斜があるんだな、ここ。
ここはかなり頑張って、なんとかムーヴはバラせた。
つなげてやったらできなかったけど。
だいたいこんな感じ

大ザルもユマールしていって、えらく感心していた。
上部のラインはいくつか取れそうだけど、やっぱり右に行きたいよね、とか、
抜ける場所によっては終了点を打った方がいいんじゃないか、とか話した。

中間のセクションのムーヴがバラせたところで、いよいよ雨が降ってきて撤収。
30秒くらい降っただけで、また小降りになってしまったので、助かった。

2018年8月10日金曜日

雨上がり

昨日も単身で弁天岩に行ってきた。

植樹祭会場を通り過ぎたところで、ただならぬ気配を感じて折り返すと、
案の定マルボー・もとえ夫妻がいた。お久しぶりです。
不動沢の埋もれたルートを発掘に行くんだとか。
流石、お掃除おじさんの異名をとる人は伊達じゃない。

昨日雨が降ったようで、不動沢はどこもビショビショ。
前傾壁も上の方から水が滴っていた。

取り付きで一休みして、食べ物も飲み物も多めに摂って、作業開始。
まず核心部から上をガンガン磨いた。
イワタケは濡れていると剥がしやすいのだけれど、
普通の苔は土を抱いているので、磨くと泥だらけになる。
もう終盤は壁を綺麗にしているのか汚しているのか分からなくなるくらい泥だらけ。
これで大粒の雨でも降ってくれれば綺麗になりますかね。

掃除しながら核心のセクションを改めて見直してみたものの、解決の糸口はつかめず。
3通りくらいラインが見えなくはないけど、どれもできるか分からない。
とにかくここは気長にやって行きましょう、ということで次。

前回掃除しきれなかった中間部も磨いて、プロテクションが入ることも確認。
ここまでやって取り付きに戻ったら3時半を過ぎていた。
うおぅ、3時間以上ぶら下がってたことになるのか。
でも折角来たし、天気も良くなってきたので、シューズを持ってもう一度上がった。

とりあえず中間部からムーヴをやってみた。
アップなしで、掃除の後だったので体は動かなかったけれど、
プロテクションからプロテクションの間でセクションを分けて、2パートバラした。
最大の核心部まででも、十二分に難しいということが何となく分かった。
中間部から上が、2級→1級→1級で、最後に三段とか?
今回バラしたところまででも、隣の「二十億光年の孤独」と同じくらいありそう。

そんなことが確認できたところで、時間も遅かったので切り上げた。

今回のルートは掃除が思ったよりもスムーズに行っているので、
そろそろ本気でムーヴを作りにかかれそう。
プロテクションも悪くはないので、そんなにリスキーでもなさそうだ。
果たしてこれが本当にフリーで登れるラインなのかは未だに分からないけれど、
今回初めてムーヴをやってみて、凄く興奮した。
岩は硬いし、露出感が凄い。
これで可能性が見えれば、もう他の物なんて見えなくなってしまいそうだ。
取り付きのテラスで靴を履いていたら、ヌシを発見。


2018年8月7日火曜日

sure

世間から周回遅れくらいで、夏休みがやってきました。

昨日はいましさんと弁天へ。
どこへ行こうかと考えて、結局ここに来てしまうわけで。
が、出発して高速をかなり走ったところでロープを忘れたことに気づいた。
「まじか」「マジカ」
「どうしましょう」
「戻るしかないでしょう」
ということで取って返して、1時間半くらいロスして瑞牆へ。
なんてこったい。

不動沢の駐車場は今回もいっぱいだったけれど、弁天にはまた誰もいなかった。
摩天岩にも不動岩にも人がいたようだけれど、それだけで量にはならんでしょうに。
一体皆さん、どこに行っているのでしょうね。

それはさておき、いましさんの要望もあり、「グリーンベレー」を登った。
弁天に来るようになってから、監督はずっとこれを登ってみたかったんだそうな。
前に「オフセットのカムいいですよ」と勧めたら、
今回はオフセットのマスターカムをいくつも揃えてくる気合の入りっぷり。
それを実際に使ったかどうかは置いておいて。
アプローチ的な初めのトラバースは僕が登って、
オリジナルの1P目と2P目をいましさんがつなげて一気に登っていった。
なにやら、走馬燈を見るくらいにパンプしたらしい。
3P目のワイルドなチムニーは僕が登って、とりあえず「グリーンベレー」は終了。

と、ここでいまし監督が「あれ登ってみていいですか」。
「風穴クラック」の裏側にあたる「菊之助」(5.10b)が目の前にそびえていて、
それを見たらどうにも気持ちが収まらなかった模様。
折角なので、登ることにした。
監督が後半のセクションで玉砕して降りてきたので、回収も兼ねてリード。
基本はハンドだけれど、結構がたがた変化しているので、案外ジャミングしにくかった。
日に焼かれた岩がかなり痛かったものの、おいしく一撃。
グレードをよく知らずに登ったのだけど、あとで10bと聞いて、まあ納得。
面倒なアプローチも多少グレードに加味されている、気がする。
「風穴クラック」に比べて脚光を浴びることがほとんどないルートだけれど、
露出感があり、ピークに立てるし、プロテクションもよく効いていいルートだった。

「あみだくじルート」から下降して、残った時間は大ハングの掃除の続きをした。
フィックスを垂らす位置を調整したりして、今回は上から掃除してみた。
問題となる2メートルのブランクを、ドキドキしながら磨いた。
「ポケットの一つでも出てくれば」と期待したけれど、
結局大したホールドは出てこなかった。
「こんなので浮けるんですか」というホールドしか出てず、頭を抱えたくなった。
そこまでのパートは完璧にホールドが繋がっていることが確認できただけに、
このたった2メートルが恐ろしく遠い距離に思える。
「浅い1本指でもあれば」「もう5度傾斜が緩ければ」
そんなことを思う。
とりあえず、他の部分も磨いて、掃除はルートの6割くらいのところまで終わった。

前日にジムでちょっと頑張ったせいもあって、取りつきに戻った時にはクタクタ。
早くも眠気を感じるくらいだった。


不思議と、帰宅して1晩経って思い出してみると、
「ひょっとしたら出来るのかもしれない」と思えてくる。
でも実際に岩を前にすると、また「こんなの出来るんかいな」と感じる。
この先、当分は、その二つの間を行き来することになりそうだ。

2018年7月16日月曜日

作業開始

ご無沙汰です。
県大会が終わってから仕事が忙しくなって、
実はいましさんとマルチに行ったりしていたんですが、更新できず。
登ったのは前に登ったことのあるルートだったので、特に書きません。
とにかく、監督が大いに喜んでくれたのでなによりだった。

で、仕事がそろそろひと段落つくかな・・・というタイミングの今週末。
思いがけず日曜日がぽこっと空いたので、単身不動沢へ。
突然できた空きにパートナーを探す暇はなかったし、
天気がいい中ジムに行くのもいやだったし。
いい加減、着手しないといかんね、ということで、最強Pの掃除に行くことにした。

出発がゆっくりだったので、駐車場からハイペースで歩いたら、見事にバテた。
おかげで弁天まで1時間かからずに着いたけど、ちょっといかん。
「ターミナル」に張ってあるロープを登って、大ハングにロープを垂らした。
核心のブランクセクションを早くトライしてみたかったけど、今回は我慢して、
中間支点を入れながら壁沿いに降りて行ってみた。
何年か前からロープにぶら下がって眺めてはいたけれど、こうして迫ってみるのは初。
中間部は予想通り、カムを入れられるクラックやそれなりのホールドがあった。
ハングの基部のテラスにも、今回初めて降りてみた。
そもそも、ここに人が立ち入ること自体が、有史以来初めてなんじゃないか。
ちょっと興奮。

と、ここで脱水気味なのか妙な倦怠感に襲われたので、しばらく取り付きで昼寝。
起きたら元気になったので、テラスに上がるアプローチから掃除開始。
空気も比較的乾燥しているくらいだったので、掃除は割と楽だった。
でも、ちょっと磨いたらワイヤーブラシの毛の部分が根こそぎもげた。根性なし!
予備のブラシを持って行っていてよかった。ブラシもよく選ばなきゃな。

テラスから上は薄緑のホコリみたいな地衣類がついているだけなので、
手の届く範囲のホールドがどんどんきれいになっていった。
ただ、如何せん壁の傾斜が強いのと、ラインが蛇行しているのとで思う様にいかず。
叩いたら鉄板みたいな音がするフレークに慄いたりしながら、
今回は全体の3分の1くらいまで磨いて時間切れになった。

そもそもフリーで登れるのか否かの確証が得られていないのだけど、
今回ちゃんと近寄ってみたことで、オールナチュラルで登れることは確信できた。
終了点も含め、すべてのプロテクションを登りながらセットすることができる。
岩も予想していたよりしっかりしていて、浮石にびくびくする必要もなさそう。

こういうものが存在するから、這いつくばってでも頑張る意味がある。

八ヶ岳の方から雷が近づいてきたので、下りもいつもより飛ばした。
車に戻って時間を見たら、40分くらい。
何かから逃げるとき、いつもより足が速くなるんだってさ。

2018年6月18日月曜日

県大会

梅雨入りするのかしないのか、いまいちはっきりしませんね。

この週末は、年に一度の県大会。
調子が良くても悪くても、これだけは必ず出ようというやつ。
いまし監督が「年に一度はこの緊張を味わっておかないと」と言っていた。
こちらとしても、同じ気持ちです。

会場は今年もアチーヴ。毎年ありがとうございます。
大ザルが大会役員なので、周りよりちょっと早めに会場入り。
今年もタケさんの寝ぐせっぽい髪形は健在(?)だった。
トップセッターはいつでも自然体、ということなのかもしれない。

競技順がトリで、誰の登りも見られなかった。ということで写真はありません。

リードは去年よりもホールドがポジティブだったおかげで、
一応最終局面まで進んでゴール2手前を出してフォール。
人工壁のリードはかなり久しぶりだった気がするけど、それなりに動いた気がする。
ここで小DKに続いて2位。

午後になって、会場の人口密度と熱気と湿度が高まったところで、ボルダー。
課題1:コーディネーションランジからコーナーへのリスク系
課題2:滑りまくるスタンスで飛び出すモリモリ系
課題3:強傾斜、ボテボテのダブルダイノ→遠いパワー系
課題4:ひたすらトゥフックを残して耐えるシンプル系
結果、課題4だけギリギリ登って、1完登4ゾーン。
唯一2完登だったジンジンに続いてこっちも2位。

ということで順位合計は4で小DKとタイだった。
長野のローカルルールで「総合順位はボルダー優先」ということで、総合は1位。
自分でもびっくりな結果でした。

正直体力が足りていない気がした。ボルダー4本トライし続けるのは堪えます。
そんな感じでボルダーはあまりいい登りではなかったと思うけど、
まだ食らいついていけそうだということも分かった。
自宅にプライベートウォールを作った効果ですかね。

是が非でも時間を作るぞ。

皆さん、福井でお会いしましょう。

2018年5月23日水曜日

Wonder

5月20日、ついに大ザルのプロジェクトが完成した。
掃除を始めてから、6年目の春だった。

日曜日、いまし監督と3人で不動沢へ。
予報どおり天気はいいけれど冷え込んでいて、
事前に仕入れた情報では瑞牆の朝の気温はなんと4℃。な、なんですと。
なんとか風が吹かないことだけを祈って弁天へ。
が、残念、いつも通り風が吹いていた。

大ザルがフィックスを登っていって掃除とリハーサルをしている間は日光浴。
取り付きのテラスっぽい岩の上は日が当たって暖かかった。
でも、それもそのうち陰ってしまって、あとはずっと日陰。北面だから仕方ない。
大ザルも相当寒かったようだけれど、念入りにリハーサルしていた。
そして、地面へは下りずにそのままトライを始めることになった。

フィックスを登っていくと、樹林から抜けたところは下よりもっと寒かった。
ダウンを持ってこなかったのをひどく後悔した。

ルートの2P目は、ビレイ点から数メートル若干脆いスラブを登って、
そこからポケットの列を使ってのトラバースがまず核心になる。
寒さのせいか体の調子のせいか、トラバースのときにいつもより体が縮こまって見えた。
足元を少し震わせながら、一手一手ゆっくりと送って、大ザルがトラバースを抜ける。
傾斜の落ちたところで一息ついて、
「フィックスが邪魔だ」とかなんとかぼやきながら、浅いコーナーを登っていった。
コーナーの出口で一部ランナウトする小核心があり、そこでも一瞬空気が張り詰めた。
ビレイしているこちらからは、クライマーの足と背中くらいしか見えない。
なので、否が応でも足運びが気になるし、心配にもなる。
結局、大ザルはここも問題なく抜けていった。
また、本人よりも見ているこちらがドキドキしていたようだ。

2P目を登り切って、ビレイ点から届いた「解除」という声は、
何年もかけたプロジェクトが終わったとは思えないくらい、いつも通りだった。
荷物があったしなにより寒くて仕方なかったので、ユマールでさっさと上がった。
風穴ピナクル下のテラスでお茶を飲んで、一息つく。
これで、このルートは完成した。
この上の「風穴クラック」は他ならぬ本人が30年以上前に初登している。
でも、そんな空気ではなかった。
「折角来たからには、これを登らないと」
いましさんが撮っているからでも、言い訳じみた義務感でもない言葉に聞こえた。

ギアを整えて、いましさんに合図をし、大ザルが「風穴クラック」を登り始めた。
出だしの微妙なサイズのクラックをすぐに抜けて、
名前の由来の大穴に入り込んでギアを固め取り。
その上はハンドが入りそうで入らないこれまた微妙なサイズのクラックだった。
流石、このまま登ってしまうのかな、と思ったら、
傾斜の変わり目のところで行きつ戻りつして、テンションをかけてしまった。
寒すぎて手の感覚もないし、シーズン初めでクラックの感覚も鈍っていたようだった。
なんだか力が抜けてしまったけれど、とにかく上まで抜けよう。
ということで、大ザルが抜けて行って、僕もフォローで上がった。

風穴ピナクルの頂上は、思っていたより平らで快適なピークだった。
歴史を感じるボルトが3本打ってあった。
さっきまでと同じく、大ザル本人はプロジェクト完成後とは思えないほど普通だった。
いつも通り淡々とビレイしていて、僕がセルフビレイをとっても、
それから抱き合っても、それこそ既成ルートを登ったときと変わらない様子だった。
寒すぎたからなのか、実感が湧かなかったのか。
でも、ちゃんとピークの一番高いところに立って、バンザイをしていた。
僕はそれを見て、ひとり拍手をしていた。

フィックスを回収して取りつきに戻り、いましさんが撮った映像を見せてもらうと、
自分たちがさっきまで、なんて贅沢な場所に立っていたのか、それがよくわかった。
澄んだ青空と新緑の不動沢とたくさんの岩の頭、遠くに八ヶ岳、
剣のような形でそそり立つピークと、それを断ち割る一本のクラック。
なんだよ、カッコいいじゃないか。


ルート名は「センス・オブ・ワンダー」になった。ずっと前から決めていたのだそうだ。
神秘的なもの、不思議なものに目を見張る感性。
それは、一人のクライマーとしての眼差しでもあるのだろう。

「風穴クラック」を大ザルが初登してから、長い年月が流れた。
その当時、この壁を登ろうとは思わなかったのだという。
しかし岩は、ラインはずっとそこにあって、イワタケに覆われていた。
その歳月を経て変わったのは、登る人間の方だった。
考え方が変わり、スタイルが変わり、道具も変わり、見る目も変わった。
そうした時代の変遷に流されることなく、かといって変わることを拒むこともなく、
ただ自分が愛するものへの純粋な眼差しをもって、
ひとりのクライマーがこのルートを登った。
しかも、自分の限界を押し上げて。

つまり、「センス・オブ・ワンダー」は、30数年越しでやっと完成したわけだ。
僕の人生よりも、よっぽど長い。


風穴ピナクルからテラスに降りた後、大ザルはこう言った。
「このピッチはまた別の日に登りにこなきゃな」
いつものように、頬に少しチョークがついた、父の顔だった。

なんだよ、えらくカッコいいじゃないか。


2018年5月7日月曜日

記憶にございません

今年もGWが終わってしまいましたね。
社会人にとっての大型連休がどれほどありがたいことなのか、
2年目になって今更感じています。

さてさて。

壁建ての翌日は、ガチオさんを交えて大ザルと3人で今年初の不動沢へ。
ガチオさんが「マルチを教えてくれないと悪戯するゾ」と言ったかどうか、
あまり覚えていなけどとにかくそんな要望だったので、カーテン状壁へ行った。
ここに来るのは、実は10年以上ぶり。干支が軽く一周するくらいは経っている。
前回登った時は、たしかまだマルチを始めたばかりの頃で、
「〇友ルート」のスクイズチムニーでぼろ雑巾になったことだけ覚えている。
という、ちょっと苦い思い出のあるこの壁、今登るとどうなのか。

昔は左のバリエーションから登ったけれど、
今回はちゃんと「〇友ルート」のオリジナルラインから登った。
1P目は登るほどに傾斜が落ちていって、スプーンカットとダイクが快適なスラブ。
例にもれず、ランナウトだったけど。
続く2P目が例のスクイズチムニー。
ルーフ下をトラバースして真下から見上げてみると、結構威圧的。
でも、今回はどっちを向いて登ればいいか分かっていたし、
何よりこういうクライミングに慣れていた。
ほとんど無傷で抜けてホッとした。成長を感じる。
ガチオさんは狭いチムニーの中であっちへこっちへ向きを変えながら、
散々迷いに迷ってズリズリ上がってきた。
恐ろしいランナウトの最終ピッチを登って、ルートは終了。
3ピッチしかないけれど、今思えば実に不動沢らしい内容のルートだった。

まだ時間があったので、エンペラータワーで「ア・プリオリ」(5.11a)を登った。
これもかなり前に何度もリードしたけど、何度登ってもいいルート。
核心の微妙なジャミングも、以前に比べてだいぶ楽に感じた。
一時期集中してやったことは、なかなか忘れないものだ。
ガチオさんが観音開きからガバへのデッドを華麗に決めて登り、この日は終了。


昨日は、少女ふたり(と親御様がた)を連れてボルダーへ。
まずは会場エリアでアップがてら「日々の暮らし」(1級)を登ったりした。
「アップの仕上げに」と思って「美しき日」(二段)をリピートしようとしたら、
スタートホールドが悪くなったのかなんなのか、さっぱり引けず、1手目が取れなかった。
前に登った時はもっと掛かりがよかったような気がするんだけどな・・・
これだけたくさん人が来るようになれば、岩も変化しますよね、それは。
日々の暮らし

移動して、日が当たる前に「ミネルヴァ」へ。
久しぶりでとにかく指が痛かった。特に核心の右手。薬指が変形する。
半袖短パンになっても暑いくらいのコンディションだったけれど、
体は案外動いて、昨シーズン全くできなかった1手がちょっとしたことで解決。
でも、その先もまだまだ悪かった。
地面から繋げて登るしかない課題は厳しい。
それこそ、小さいカチを握り倒す状態ではなかったのだけど、
なんとなく解決の糸口が見えかけたところで、指の痛さに耐えかねて終了。
とにかく、進展はあったので、次回は涼しい時に本気トライしたいところ。
少女たちはフサフサ岩で遊んでいた模様

その後は皇帝岩に下った。こちらはしばらく頑張ったのでのんびり。
Ryoちゃんが宿題だった「フリークエントフライヤーズ」(初段)を登った。
どう登ったのか覚えていないので、2通りくらいのムーヴでリピートしてみた。
そんなことをしていたら、すっちゃんパパから「狸がいる」との報告が。
望遠レンズで寄れるだけ寄って見たら、狸ではなくアナグマだった。初めて見た。
フリークエントフライヤーズ


アナグマはうまく撮れず

最後に、「指人形」の岩へ。
少女が登る前にこれまた久しぶりの「指人形」(初段)をリピートして、
前回来た時(いつだ?)に登れなかった「むささび」(三段?)へ。
この課題はラインがどうもよくわからないのだけど、
「エンドロール」(二段)と同じスタートからダイレクトにハングを越えて、
「指人形」の方へ天井下をトラバース、最後はランジに合流、というラインでやった。
前回苦戦した(ような気がする)下部は案外すぐに解決して、
横向きの振られなかったランジも数回で止まって、登れてしまった。
なんだか想定よりも早く登れてびっくり。
少女ふたりは大人に混じって「指人形」にトライ。
最後はRyoちゃんがピンピンに伸びきってダブルダイノを止め、ゲット。
よくあんなに腕が伸びた状態で止まるな、という感じだった。


思いがけない成果もあったりして、短いけれどそこそこのGWだった。
今年はほとんどやっていないけど、もうボルダーの時期は終わりで、
また不動沢通いの季節が始まる。

2018年4月29日日曜日

OUTLINEとプライベートウォール

お久しぶりです。
新年度が始まってから、どエライ忙しくなっていました。
やっとGWに突入して一息ついています。

仕事でばたばたやっている間に、いまし監督の最新作『OUTLINE』が発売に。
作を追うごとに映像のクオリティがあがっていくMONOLITHIC BLOCK。
今回は2年分のネタをぎっしりと、テンポよく仕上げていただきました。
ボーナストラックでの新しい試みも必見。
それに、今回は海外にも配信するということで、英語字幕を書かせてもらいました。
本編を一足先に観て、出演者が話していることを全部書き出し、
辞書2冊を引きまくりながら地味にこつこつ訳しました。
なので、本編は既に10回以上観ました(笑)
時間はかかったし、出来上がった字幕はえらく長くなってしまったし、
もっと英語を勉強しなきゃいけないなと思った次第です。
本当に、本職の字幕翻訳家は凄い。

今までと違う関わり方をさせてもらえたこともあり、印象深い作品です。
未見の方は、是非。
https://vimeo.com/ondemand/outline

ところで、ついに自宅にプライベートウォールを作ってしまいました。
作業は2月くらいから大ザルに助けてもらってちまちまと進めていましたが、
今日やっとこさ完成しました。
2月 塗装

3月 穴あけ・ナット打ち

4月 試し組み

この写真の「ラッパクランプ」というのが垂木を単管に固定するのに最適。
エッジのオーナーに聞いて買ってみましたが、大変優れモノだった。


4月 組み立て

6畳の部屋に、2700×2200の壁ができた。

単管(2300×3本 2500×4本 2700×3本)
2×4材 (2300×4本)
コンパネ(1800×900×18 4枚)
直行クランプ(8個)
自在クランプ(6個)
ラッパクランプ(12個)
自在ベース(4個)
爪ナット、コーススレッド 多数
水性ニス

材料はざっとこんな感じ。

これでもうちょっとトレーニングができるようになるかな。
忙しくても、ジムが遠くても、クライミングはしたいですからね。

2018年2月19日月曜日

ぬめりかわさんと

最近「ぬめりかわ」に改名したらしいしょんちゃんが関西から帰ってきた。
いましさんと3人でどこかに登りに行こうという話になったのだけど、
遠山川も笠置山も、どうも状態がよくないらしいので、鳳来に決定。
鳳来のボルダーに行くのなんて、何年ぶりでしょう。

天気はとてもよかったけれど、風が吹いていて結構寒かった。
行ったことのない湖底エリアとかに興味があったけど、
残念ながら出ていないので「花夜叉」のあるエリアへ。
クライマーらしき車は道中ちらほら停まっているようだったけど、
ここには誰もいなくてえらく静かだった。
アップにちょうどいい5級を登って、「グライダー」(1級/初段)もリピート。
ぬめりかわさんがハマり始めたので、アップと割り切って限定で遊ぶ。
スタートから一気に中間の水平ホールドにランジしたら、初段くらいになった。
ぬめりかわさんが危なく登ったところで「花夜叉」へ。
グライダー

スタンドの二段は何年も前に登ったので、今回はSDの四段にトライ。
前回やった時には「こんなもんできるんかいな」という感じで敗退したけど、
だいぶ年数が経ったので、ちょっとは感触が変わっているだろうと期待していたわけ。
ところがところが現実はそんなに甘くないのであります。
1手目のデッドが全く止まる気がしない。高速タッチで精いっぱい。
ぬめりかわさんがスタンドでしっかり苦戦している一方、
こっちも地上数十センチで尻もちをつき続ける。
「1手目が止まったとしてー」と2手目をやってみたら、こっちはこっちで動けん。
3手目以降はなんとなくバラせたので、ほとんどこの2手が問題。
スタンスを変えながら打ちまくって、どうにか1手目は止まりそうになった。
2手目は高速タッチから進歩せず。
ぐおー、これは悔しいぞ。
 花夜叉スタンド
誰かが遊んだあと

ぬめりかわさんがスタンドを登ったところで、「ゲルニカ」(二段)へ移動。
この岩に来たのは初めてだけれど、ノブ上のホールドがぼこぼこついていて面白い。
ぬめりかわさんはもう登っているので、さっさと登らなければならない雰囲気。
課題の内容はシンプルで、一撃に向いていそうだったので、狙ってトライ。
が、遠い1手目で目測を誤って呆気なく撃沈。
2回目でそのムーヴを修正して、後は悴んだ指で危なっかしく登ってゲット。
一番悪いのは1手目だけど、最後のガバを取るまでずっとしんどい感じ。
岩も立派だし、いい課題だった。一撃したかったな・・・
左にある「オーク」とかも面白そうなので、また来るかも。
ゲルニカ

最後に「湖畔」(二段)の岩へ。
鳳来ボルダーの常で、情報が少なくてスタートがどれだかよくわからん。
とりあえず右側の一番低い辺りでSDして、直答するラインを登った。
呆気なく一撃。これ、二段か?
同じスタートから左に抜けていくラインもあったので、そっちも登った。
これもさっさと終わって、3人で首を傾げる。これも二段ないな・・・
あまりに釈然としなかったので、帰りの道中ぬめりかわさんが調べたところ、
スタートもラインも全く違っていたことが判明。
情報が少ないなりにちゃんと調べないといけませんね。

太陽が対岸の尾根の向こうに沈んでしまって寒いので終了。
今時のクライマーを相手にどんな商品を開発したら大儲けできるか、
という欲丸出しの話題で盛り上がりながら帰った。
ドローンを飛ばすふたり


そういえばしばらく来ないうちにキャンプ場の犬が世代交代していた。
昔いた太っちょの甲斐犬はもういなくて、ちょっと寂しい。
代わりにいた黒柴もどきみたいな子が、えらく人懐っこくて、
ちょっと撫でると「たまらん、たまらん」とぐいぐい擦り寄ってきて可愛かった。


2018年2月4日日曜日

DIY

最近、家が散らかっているのがいよいよ目に余るので、
収納のための家具やら何やらを買ってきては、家を整理しています。
もともと持ち物が少ない人間なので、片づければスペースはあるわけで。
なんだか 誰のためでもなく自分のために、ちょっといいことをしているような、
そんな絵にかいたような自己満足に浸れるわけでして。
時間があるときのいい気分転換ですな、これは。

という全く関係ない話はおいといて。

昨日は早くも3回目の里エリアへ。今回はRyo(さん)家に加えてけんしょー家が初参加。
が、先週からまた雪が降ったようで、好天で中途半端に溶けて岩がびしょびしょ。
常盤の岩ですら湿気と染み出しで茶色かった。
空模様のわりになにやら雲行きが怪しいけれど、常盤の岩でアップ。
もうここで登る課題は特にないので、「常盤」をリピートして、
ついでに「常盤」の途中から右の3級に合流する限定ラインをやったりした。
「常盤」の右手で取るカチを左で取って、スローパーを叩きにいく課題になった。
これも初段くらいでしょうかね。
中学生コンビがコンディションの悪い「常盤」で結構惜いいセッションをして、移動。
常盤(どう撮っても低い)

雪の載っている岩はほとんど濡れているので、慈英岩とかいうところに行ってみる。
ここは日当たりが良くて正面の課題はとりあえず乾いていたけれど、
クラックは小川と化しているし、右面の「ゴーム」(1級)はじとじと。
ということで、正面中央の「ジェイ」(2級)だけ登った。
中学生コンビと大ザルはこの課題でセッションして、大ザルが一抜けしたらしい。
ジェイ

ひとりふらふらと下に下って、前回敗退した「十六夜の月」(二/三段)へ。
この岩は染み出しすらなく完全にカラカラだった。常盤の岩より乾きいいかも。
前回と若干持ち方を変えたりしてやってみたものの、
感触はあまりよくないのでもとの持ち方でつなげトライ。
実質最後の1手を止め損ねて後ろの石にぶつかったりしたけど、
30分くらいでやっとその1手が止まって、そのまま登れた。
傍目に見ると浮いてるんだか浮いてないんだか分からないくらい低くて地味だけど、
意味不明系な課題をなんとかねじ伏せられたのは素直にうれしかった。

上に戻って、「ジェイ」のセッションが終わったところで、
すぐ下の「隠れ家」(3/4級)と「ホール的」(1級)をやることに。
これも課題は完璧に乾いているのに、下地が狭くて雪だらけなので居心地がよくない。
狭い空間で3人入れ替わりながらトライ。
中学生コンビが「隠れ家」の1手目をやっている間、
こっちは「ホール的」の2手目にハマる。
おいおい、これホントに1級か?
そうこうしているうちにRyoさんが登って、けんしょーは用事があり早退。
実質アローンになってしまって焦ったところでムーヴ解決。
「隠れ家」に合流してから1手目で落ちたりしたけど、
下部がこなせた次のトライで今度こそ登れた。
鋭いスタートのカチにえぐられて、中指にざっくり穴が開いた。他はまだ厚いのに!
外で指の腹から流血なんて、久しぶりだぞ。
初段くらいあるように感じる

テーピングをぐるぐる巻きにして、残りの時間は湿気っぽい「壺の底」(二段)。
スタートホールドとか中間のアンダーとかシケシケだけど、ムーヴはギリギリバラせた。
リップ以外のホールドは全部アンダーで、しかも足が悪い、という課題。
移動距離は少ないのに、手数は多いし、すごいヨレる。
結構頑張ってみたけど、これは時間切れ。
また宿題できちゃったな・・・
とにかく次はちゃんと乾いてるときにやろう。

最後にRyo氏がハマったらしい「カピトラ」だかなんだかっていう4級を登って終了。

大雪の影響がまだ残っていてなかなかすっきり登れずもどかしい。
早く融けて乾かないかなあ。

2018年1月28日日曜日

デビル

「最強寒波」とかいう妙に安直な感じで呼ばれている今回の寒波ですが、
実力は本物だったようで、我が家の周りも連日雪ばかり。
3日連続で仕事前に雪かきをしなきゃならないし、
買い物に行くにもまず家を出るのにえらく時間がかかるし、部屋は温まらないし、
まあ恐ろしいところに住んでるんだなと実感したわけです。

とかなんとかありましたが、昨日は前回同様Ryoちゃん親子と里エリアへ。
前日に豊田が雪の下という情報を聞いて、無理かと思ったけれどなんとか行けた。
受付のある公民館の駐車場につながれていた人懐っこいワンコに癒された。
が、やたらと毛が抜けてあちこち白茶っぽい縮れ毛だらけに。
駐車場の周りはこんな状態

どうみてもここが一番状態がよさそうだったので、「常盤」(初段)の岩でアップ。
天気はいいので風さえなければ暖かかった。
アップしていたら、奇抜なヘアスタイルゆえに外人扱いをうけているこーだい君が登場。
先日行ったタスマニアに大和魂を忘れてきてしまったらしい。もはやタスマニアデビル。
とにかくアップの仕上げで「常盤」を登って、その流れで「常磐道」(二段)も登った。
常盤の岩

大ザル監督が「逆さのれんをやりたい」というので、そちらへ移動。
近くにある「積み木」(1級)とかの岩はつららが垂れていた。
リップ上の雪をどければなんとか登れそうだったので、せっせと雪下ろし。
で、「積み木」は出だしで数回落とされて、冷たさと雪にひーひーいいながら登った。
「ボルダリングの基本っ!」とか偉そうなことを言いつつトップアウトしたら、
岩の上は完全に雪に覆われていて、危ないところだった。
タスマニアの彼が「積み木」でほかの人にはない躓き方をしているので、
それを応援しながら「ジェンガ」(初段)もやってみた。
こっちは思った通りにムーヴがハマって、1回で登れた。
トップアウトはやめておいた。
この上は地獄

タスマニアデビル on 積み木

日当たりのいいところを求めて、「時計回り」周辺へ。この辺は雪が少なくて快適。
課題がどれも小ぶりなので、各々の課題でトライ開始。
Ryoちゃんは前回の宿題の「青函トンネル」で、こーだいは「時計回り」、
僕は「十六夜の月」(二/三段)をやってみることにした。
一見すると意味不明で、やってみてもなかなか意味不明。
でもなんだか悔しいのであれこれ試して、やっとのことでムーヴをバラした。
つなげると2手目の精度が悪いったらない。
何度か2手目が止まって、実質最後の1手まで行ったものの、
毎回足かどっちかの手がすっぽ抜けて痛い落ち方をした。
終了間際まで頑張ったものの、今回は登れず。
難しいのは全部立って届く範囲なんだけどな。
離陸していないようにも見える

こーだいが「時計回り」を回れずに悲しみに暮れていると、
「青函トンネル」をやっつけたRyoちゃんが参戦。
スタックさせてる足が痛いだのなんだの言うこーだいを尻目に高度をぐいぐい上げて、
終了間際に「え、身長伸びた?」と言いたくなるくらい突然登ってしまった。
ということで、今回は完全にRyoちゃんの独り勝ち。
二十台の面目丸つぶれでした。
もうあれだな、RyoちゃんじゃなくてRyoさんだな。
時計回り

マットを背負いすぎてもはや流浪の民



そういえばこの前、Devilman Crybabyを観た。
「トラウマ級の衝撃」とか宣伝されているので「どれどれ」と思ったわけですが、
そういう煽り文句が誇張どころか控えめに感じるくらい恐ろしいアニメでした。
もうサントラが頭から離れませんよ。

2018年1月16日火曜日

かちかちゆび

スペインで久々に連登したおかげで、指皮がにわかに硬くなっております。
タッチパネルがいまいち反応しなくて、ちょっと困る。

先週の日曜日、Ryoちゃん親子と笠置山へ行った。初の里エリア。
ものすごい快晴で、気温も相応に低かったけれど、朝から気持ちがよかった。
前日に少し降雪があったので、日陰には当然雪が残っていた。
そもそも日陰は寒くてつらいので、主に日当たりのいい辺りを巡った。
大ザルアップ中

「ネブラ」(二段)の岩周辺に荷物を置いて、周りを偵察に行ってから、アップ。
「ザーレラント」(2級)が高いうえに結構悪くてビビる。
あとは小粒な課題で適当に体を温めて、ペンギン岩へ。
「ペンギン」(3級)と「イワトビペンギン」(3級)を登って、
看板課題の「皇帝ペンギン」(初段)もムーヴが完成したところで登れた。
多少ヨレた後半でシビアな足置きが出てくるあたり、いい味出してます。
毎年恒例の正月太りを嘆く大ザルも「ペンギン」を登って上機嫌。
Ryoちゃんは多少リーチに悩まされるところがあったものの、
周りの大人が若干退くくらいのペースで「皇帝ペンギン」を打ってバラしていった。
つなげるとやっぱり最後の微妙なバランスでの遠いムーヴがブレてしまうらしかった。

Ryoちゃんを待っている間に「飛行船」(初/二段)も登って、
さてそろそろ「ネブラ」(二段)でもやるか、とマットを担いで移動させていたら、
ちょうどペンギン岩が死角になったところで歓声が。見逃したー。
さすがエッジ育ち、こういう形状を使うバランス系は強いです。


で、「ネブラ」にトライ。
岩のど真ん中で、いかにもここをランジで登れという感じの課題。
得意系に見えたものの思ったよりも跳びにくく、
指皮をそれなりに奪われながら痛いカチを必死で握ってぴょんぴょん。
最後は蹴りだす足の位置をちょっと変えたら距離感がぴったり合って登れた。
えらく外に吐き出されている

その後はRyoちゃんが希望した「ショウテン」(初/二段)をやったものの、
「飛行船」と同グレードとは思えないくらいに何もできなかったので、
二人ともそうそうにギブアップして「時計まわり」(初段)へ移動。
一見これも意味不明だったけれど、クラックに足をスタックさせて時計回りするらしい。
あれやこれやと足の入れ方を試して、
試しては抜け試しては抜けしていたものの、最後はがっちりジャムが聞いて登れた。
どうして止まっているのかよく分からないスローパーを押さえこむのが面白かった。
そして、危うくシューズのトウラバーを破壊されるところだった。
時計回り

最後に、近くの「青函トンネル」(1級)を登って終了。
Ryoちゃん、これは宿題に。元気なタイミングでやればすぐできるでしょう。

里エリアの有名どころはまだあまりトライしていないけれど、
いい具合にまとまっているし、割と暖かいし、目標を見つけて通うのもいいかも。
遠いけど。