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2026年4月6日月曜日

辛い時期

3月の後半にかけて花粉症がピークを越え、やっと鼻の調子がマシになった。
それで安心したのも束の間、今度は花見の季節で気温が上がる。
鼻が辛い時期を過ぎると、今度は指に辛い時期が始まってしまう。

3月14日 野猿谷
前の週にプロジェクトが終わったので、やっと他の課題に手を出せる。
この日は04エリアに行き、やりかけの四段に励む日にした。
見ざるとか言わざるのあたりで軽くアップして、まずCandy Crush。
リップの上がかなり苔むしているので、上から届く範囲で掃除もした。
暖かくなった割にコンディションは悪くなく、立ったところからムーヴをやって少し進展。
右手を送った後、左手のスローパーを寄せるのが悪い。
ヒールで腰を入れているのが、効くようで効いていない。
スローパーの感触が悪くなってきたので、ほどほどでやめ。

続いてハヌマーン。
前回どうにかハイステップに体重が乗ったことを思い出し、その感触を信じてトライすると、急に足が踏めるようになってきた。
これまで出せなかった手が出て、一段上のホールドまで届くようになってびっくり。
「お!これはあのくぼみが取れれば終わりじゃないか!?」と色めき立つ。
が、肝心のくぼみがまるで持てない。なんだか、初めて1手目のスローパーを叩いたときと同じだな。
くぼみに手を出すところまではコツがつかめると何度もできるが、そこから進展せず。
まあ、この程度で終わったらそもそも四段ではないか。
それから因縁の猿芝居に軽く手を出したものの、まるで成長を感じなかった。

この日やりたい課題が終わったので、以前アイスエイジ(初段)を登ったときに気になったリービングモンキー(二段)を掃除。
ひとしきり苔を落として、この日は終了。
リービングモンキー


3月15日 野猿谷
ハサマリングで09エリアを回るつもりだったが、その前にリービングモンキーに寄り道。
すぐ下にある軸運動(3級)をアップのつもりで触ったら、あまりに悪くて敗退しかけた。
なんだか、何回かに一度はアップで触った課題にやられている気がする。
で、リービングモンキーのホールドを軽く掃除してからトライしてみた。
下地の悪い方へ悪い方へとトラバースしていくところが気になっていたが、そもそもそこまで行けず。
ほぼ垂壁みたいなスラブに立ち上がるところからもう悪い。
結局ここが解決できず。やはり二段となると一日仕事、もしくはそれ以上が普通なようだ。

上の方に上がり、スウィートヴァージニア(1級)からハサマリングスタート。
長めのルーフの出口が苔むしているけれど、とりあえず掃除せずに登れそう。
暗い穴倉の奥のチョックストーンがスタートとなっているが、両手で引いたらゴソっと動いた。
引っこ抜けて落ちてきたらまずいサイズなので、チムニーに挟まってそっとマッチしてスタートした。
ルーフ部分は見た目よりも登りやすく、3トライくらいで登った。

その後急激に鼻の具合が悪くなり、くしゃみが出続けた。
あまりにくしゃみをしすぎて、なんだかフラフラする始末。
なんだか気分がすぐれず、下地が怪しいアカマタ(3級)はパス。
こういうタイプの課題をこなす、というより突っ込む根性が、最近弱くなってしまった気がする。
次に行った平日休み(2級)からはちゃんとやる。
平日休み

平日休みは逆にものすごく小さく、そしてとにかくスタートから悪くてハマった。
地面が近すぎるのも厄介。尻もちをついたら栗のイガが刺さってひーひー言わされた。
どうにか解明して、これは登れた。
それからすこし移動して粗忽長屋(4級)と頭山(1級)、すぐ上のピルグリム(1級)。
粗忽長屋と頭山

ピルグリム

頭山は相当な変わり種で、スタートから後ろ回し蹴りのような大開脚でギリギリチムニーに突っ張って登った。
ピルグリムは結構長さがあり、途中からジャムが効かなくなる。山のエリアなので岩もガビガビで、すり下ろされるショウガの気分だった。
さらにキャラメル(3級)とゲートウェイ(2級)を登り、あまりにも鼻が出て苦しいので早めに終了。
帰りに05エリアでも登ろうかと思っていたけれど、眺めただけで素通りした。
花粉症の今季最高潮の1日だったらしく、帰りの運転中も涸れ果てるほど鼻をかんだ。

2026年3月11日水曜日

「象」

先週末、野猿谷でトライしていたプロジェクトを登ることができた。


3月7日 野猿谷
前夜が結構な雨で、雷まで鳴っていた(気がする)ので、ゆっくり出発。
昼前くらいに着くと、名簿には1組だけ名前があったものの、エリアは完全に貸し切り。
平日ならいざ知らず、週末なんだけどな。なんだか、これはこれで贅沢だ。
地面が湿っているので湿気が上ってこないか気になったけれど、岩は完全に乾いていた。
02エリアに着いて、とりあえずアップ。
パブロ(3級)を登り、パブロSD(2級)をやったらハマりかけた。
すぐ近くのコバ(初段)より難しくないか。ちょっとムキになって登った。
指皮がやられる前にと、さっさとPにトライ開始。
1トライ目から、「これが取れたら終わり」のガバにタッチして落ちる。
十分に手が伸ばせていなかったものの、足は左の岩に当たらず、この1回で「今日登れる」と確信した。
2回目は伸びきる前に足が抜けて落ちた。
フットホールドを磨いて踏むポイントを見直し、3回目。
最近の関節炎の原因はこいつなんじゃないか、というカチを本気で握り込んで手を出す。
最後のガバに届きかけたときに一瞬早く足が抜け、2本指でギリギリ耐えた。かなり吠えた。
周りに誰もいなかったので、岩の上で小躍りして喜んだ。
先週の、足が左の岩に擦ったトライで納得しなくて本当によかった。
直感的に「今のは、何かちがう」となったことを強引に吞み下してしまったら、この小躍りはできなかった。
リーチというか身長に相当依存する課題で、良いフットホールドから手が届く巨人には楽に感じることだろう。
そう考えるとグレーディングが難しいが、思えば緩傾斜のクライミングはその宿命にあるのかもしれない。
野猿谷で登った同系統の三段(こけ猿の壺、猿の手、百日紅など)よりも難しく感じたのは確かだ。
しかし体格で相当に感じ方が変わることを考慮しつつ、暫定的に三段としておこうかな。
課題名はThe Elephant in the Room。留学中に教わって印象に残っていた慣用句から採った。
一先ず、これにて満足。気持ち晴ればれだ。


昼を挟んで、前に掃除しておいたモンキージャック(初段)とモンキーフリップ(初段)も回収。
が、隣にある初音の鼓(初段)は浮いただけで敗退。こういう初段も、やっぱりある。

02エリアがひと段落着いたので一度駐車場に戻り、何をやるか考えて、宿題になっているハヌマーン(四段)をやりに行った。
先シーズン気合を入れて掃除したおかげで、まだあまり汚れていなかった。
ムーヴは今回も解決できず。相変わらずつるつるのスローパーが持てない。
一度だけ次の手が出たけれど、あえなく右足がすっぽ抜けた。
これも結局、しつこくやってみるしかないですね。

少し早かったけれど、17時には撤収。


3月8日 野猿谷
指皮が結構減っていたので、ハサマリングDayにした。
が、前日よりも寒かったので、この冷え込みを惜しんで半日は普通の課題をやった。
09エリアまで上がり、これも宿題になっている包囲された城(二段)へ。
先シーズンムーヴはできたものの繋げられなかった。
ここのムーヴは一応できたのに、繋げると核心で腰が上がらない。
右手の指皮は痛いので、ほどほどでやめ。これはまた次回。
そこから近くにある室井さんの新課題をあれこれ回ってみて、トフィー(初段)だけできた。
クラックの右のスラブに上がるのがトフィー


07エリアに下り、今週もいざハサマリング修行。
最初に行った八つ墓(二段)は、しばらく登られていないようで自然に還りかけていた。
そもそも07エリア自体が全体的に不人気な様子。
「南無南無」と思いながら苔を落とし、いざトライ。
出口のハンドジャムに入るまでの手順を組むのに結構手こずった。
それが出来て、核心になる出口~マントルは案外すぐにバラせた。
ただ、腕を狭い隙間に押し入れすぎて肘が痛い。
これは長期戦は苦しいぞと、集中して繋げて、3回くらいで登れた。
八つ墓

続いて、少し下流の犬神(二段)。公開時には「八つ墓と並んで野猿谷最難のハサマリング」とされていた課題。
こちらも丸いリップが苔むしてきていたので、掃除してからトライ。
八つ墓と違い、犬神は途中からバラせる類のものではなく、毎回スタートから。
あれこれ試したけれど、結局反転するしかないなとなって、逆立ち状態で四苦八苦。
出口が開きすぎていてヒールトウがすぐ効かなくなるので、ポジションを上げていくのが難しい。
どうにも掴みどころがない、というかそもそもフットホールドすらないので、あまり光明も見えない。
が、一人でゴソゴソやっているうちに反転に持ち込む良いムーヴが見つかり、
体を上げていくときの手の効きをかなり意識したら、突然ポジションがぐんぐん上がってそのまま登れた。
いきなり登れてびっくりした。
犬神

最後に、05エリアの端にあるエウロパ(1級)とガニメデ(初段)へ。
以前覗いてみた時には下が川になっていたけれど、今年は水が無かった。
流心に近いのでどこもかしこもツルツル。
エウロパのマントルを返しかけたところで足が抜け、右のまぶたを岩に擦って流血というハプニングも起きた。
数センチずれたら右目から岩に突っ込んでいたかも、と思うとひやひやする。
怖さが増してくる前にエウロパを登り、途中から分岐してもう1セクション頑張るガニメデも数トライで回収。
磨かれすぎた岩肌が手にはフレンドリーだが、足には非常に悪かった。
左抜けがエウロパ、右の岩に移って奥の穴から出るのがガニメデ


主に八つ墓と犬神で頑張りすぎたのか、太ももがヨレヨレで攣りそうだった。
ヨタヨタ歩いて車まで戻り、帰った。


プロジェクトはめでたく終わったけれど、もう少し寒さは残るらしい。
ハサマリングもまだまだ残っているので、あと数週間は野猿谷のシーズンを満喫できそうだ。

2026年3月2日月曜日

微速前進

完全に花粉症の時期になってしまって、辛い。
ものぐさなので花粉症の薬は「1錠で24時間効く」というものにしてみたが、調子がいいかと言えばそうでもない。

2月28日 野猿谷
単身で野猿谷。02エリアのPをやりに行く。
近くの課題でアップしていると、すでに日向は春の陽気。平地は20度だし、当然。
Pの面が温まってしまう前にとさっさとトライ開始。
今回は、あまり使い込んでいないエッジの残ったキメラを投入。
こちらの方が、リソールしたキメラよりも明らかに踏めている。
前回できなかった最後の1手も徐々に手が伸びるようになったが、やはりそこが問題、
どうしても届かないか、届く前に左足が左の岩に当たる、もしくは乗ってしまう。
左の岩に足が乗った状態で少し伸びれば、もう届く。
左の岩に着地した瞬間

なかなか進展せず、日差しがいい加減強くなってきたので、一旦昼休みにした。
弁当を食べ、ぶらぶらと下流へ散歩に出かけたり、昼寝したり。
指への負荷も高いので、良いレストになった。
15時が近づき、段々日が陰ってきたので、前回掃除したモンキーフリップ(初段)をちょっと触って体を起こした。
(モンキーフリップは指皮がやられそうなので深追いせずやめた)
体と指が温まったのでPのトライ再開。結局、また伸びきれない。
極小ホールドで片手片足になっている時間が短すぎる(=耐えられていない)んだなと判断して、
これで最後のつもりでカチを本気で握り倒してみたら、また少し手が伸びた。
左足が左の岩にズリズリしていたが、そのまま続けて、マントルを返した。
これで登れたことにして...と0.2秒くらい考えたけれど、それよりも納得のいかない感じが遥かに強かった。
左の岩を踏んでいないにしても、足が当たっているのは、やっぱりなんだかなと思う。
既存の課題なら多少甘いことも考えるが、初登ならきちんと納得いくまでやることにしたい。
そう考えつつ、指皮が結構抉れたので今回はここまでにした。

それからCandy Crush(四段)を少し触って、0.5手くらい進展。
ただ、これこそ本当に寒い時にやらないと無理な気がする。
とりあえず前よりも可能性を感じた。
それから思い出したように、水際のハチソン効果(二段)を掃除して、少しトライ。
つるつるのスローパー2つで浮いてエイッ、という渋い課題。
最初はまるで離陸できる気がしなかったが、やっているうちに持ち方が分かってきた。
足も上がったが、これもつるつる過ぎて踏めず。
何度かリップを叩いたけれど止まらず、勝負用のキメラが擦り減らないうちに撤収した。


3月1日 野猿谷
単身で、この日はハサマリング祭にするつもりで出かけた。
...が、どうにも前日の終わりが心残りだったので、最初にハチソン効果をやっておくことに。
隣の岩のリップが苔むしていたので掃除して、タイムトンネル(4級)とスケールハイト(2級)を登ってアップ。
ハチソン効果は、左のカンテピンチが持てることが分かり、それが止まったら数回で登れた。
「こんなの持てるんか」という手と「こんなの踏めるんか」という足で浮いて、止まると気持ちがいい単発ムーヴ系。
流行らない課題なんだろうが、これはこれでなかなか面白かった。
ハチソン効果(調べてみたら、どうも疑似科学らしい)

さて、本題のハサマリング。
まず先週敗退したTwist(初段)から。
数年前に一撃できたというのは、多分夢か何かだったんだな。そう感じるくらいハマった。
しかしこれ用に持ってきたラバーコート済みのシューズのおかげでヒールトウがよく効いた。
最後は、絶対に前はやっていない真っ向インバージョンで登った。
続いてTwist and Shout(二段)。一応、野猿谷では最難ハサマリング課題の一角。
Shoutの逆走パートで案の定またハマる。
あまりにもできないので一度諦めかけたが、弁当を食べて気を取り直した。
手順と、体の逃がし方をもう一度よく探ってみると、ムーヴが見つかった。
ちゃんと集中してから繋げて、1トライで登れた。
終盤はかなり吠えた。
Twist and Shout

気を良くして、次は室井さんの新課題、スクッポルサ(3級)。
サルポックス(1級)の岩の下の隙間を這いずるように抜ける。詳しくは室井さんのInstagramを見てください。
恐らく、史上最も低くて狭い穴倉。
見た目には子供心をくすぐられなくもないが、やってみると想像以上に悪かった。
チキンウィングとプッシュで足ブラになってずり上がるという、なんとも頭の悪そうなムーヴで強引に登った。
マットすら敷けない(要らない)穴倉


次が、この日のもう一つの核心、ファンキーモンキー(初段)。
昨シーズンにちょっと手を出して宿題になってしまっている。
相変わらず難しく、背中がずりずり擦れて痛い。
何度も吐き出され、疲れも出てきて若干グロッキーだったが、核心で使えるフットホールドを発見。
抜けないように祈りながら、上半身を根気よく押し上げて行ったら、ハンドジャムに手が届いて登れた。
ワイドやチムニーは決して焦らないこと、と学んだ。
ファンキーモンキー

次に左奥にあるトリックケーヴ(2級)。
人気課題エリザベス(二段)の後ろにこんな課題があるなんて、知っている人の方が少なそう。
ルーフの出口は苔と砂で埋まっているし、下地には尖った岩が突き出ているしで、いかにも怖そう。
最低限の掃除だけしてやったら、めでたく出口でスローパーが持てずに落ちた。
それから数回怖い思いをしながら必死でトライして、どうにか泥仕合になる前に登った。
トリックケーヴ

最後にジャンキーモンキー(初段)を登り、キリが良くなったので、ちょっと早いけれど終了した。
ハサマリング祭は足腰にくる。


Pが登れずシーズンアウトしてしまわないかヒヤヒヤしているが、どうやらまた冷え込むらしい。
雪かが降りすぎないことだけを願う。

2026年2月24日火曜日

with 血豆

カチを握りすぎたりすると、指皮の一層下あたりに血豆ができることがよくある。
普通の血豆よりも小さい、一味を振りかけたくらいのサイズのマイクロ血豆がばらばらとできる。
最近(年末くらいから)、左右の中指には常にこのマイクロ血豆があり、いつも微妙に痛い。

2月15日 野猿谷
午前中は家でトポの校正作業をして、昼過ぎにあさこさんとゆっくり野猿谷へ。
前の週に降った雪が思ったよりも残っているので、01エリアに行って乾きのいいダイアナ(初段)でセッション。
つい2週間前は2トライで登れてホクホクしたのに、今回は30分くらいかかって登った。
つまりは、まだこういう登りが体得できていないということ...なんだろうか。
それと当然だが、アッパーのラバーが剥がれているとヒールトウは効かない。
ダイアナ

少しセッションしてあさこさんが見切りをつけた後、02エリアに移動。
前回来た時に、モンキーマジック(二段)を掃除するついでにもう1本磨いてみたラインがあった。
猿でも出るさ(1級)のすぐ右側にある壁で、見逃しそうなくらい浅いコーナーと縦シワがある。
掃除後に軽くトライしてできなかったものの、室井さんに確認したところ未登だとのことで、俄然(?)やる気になった。
前回指にテープを巻いていたせいでまるで持てなかった縦シワも、今回はいくらか持てる気がする。
足の位置や手順との兼ね合いをいろいろ試していくと、良さそうなムーヴを発見。
感触が分かると一気に進み、ここではほぼ落ちなくなった。
が、問題はむしろこの後。身長いっぱいで伸びたところからができない。
ここを散々試行錯誤したものの結局解決できず、両中指に血豆をこしらえて終了した。
P


2月21日 野猿谷
この日は単身で野猿谷。
02エリアに行き、とりあえず「1日1掃除」ということで、周辺の不人気そうな初段を磨いておいた。
これも苔むし気味なピッチドロップ(2級)と猿でも出るさ(1級)を登ってアップし、プロジェクト。
夕方までは日向だけれど、案外暑くないので気にせず、せっせとカチを握る。
前回と同じところまでは何度も行けるものの、またそこで行き詰る。
全力のつま先立ちで届いたカチを必死で握って、どうにか足が上げても、フットホールドが悪すぎて立てない。
届きそうで届かない位置に、取れば終わりのガバがある。これが果てしなく遠い。
フットホールドの形状から考えてシューズをキメラに変えてみると、どうやら相性がいいらしい。
最後には少しだけ立ち上がって次の手を出せそうな雰囲気にはなった。
が、一度捨て身で手を出してみたら、落ちる瞬間に左足が猿でも出るさのリップに乗った。
危うく側転しながら吹っ飛ぶかと思った。とっさに左足を引いて助かった。
これで一気に怖さが増し、突っ込めないトライが続いたので今回も敗退。
三段は超えていそうな気がする。

その後は、03エリアと04エリアでハサマリング。
最初に04エリアの高い城の男(1級)の岩に見つけた割れ目を掃除。
室井さんが既に登っているとのことだけれど、トポには載っていない。
とりあえずトップアウトできそうな程度に掃除して、1回で呆気なく登れた。
いかにも悪そうな見た目をしているけれど、登ってみると3級か2級くらいだった。
とはいえ、結構長さのあるルーフで面白い。
高い城の男(1級)右下のルーフ

青いマットの奥の岩に両手両足でスタートすると充実する

次にやった末祈る猿のイエス(1級)は、小さい岩が複雑に重なった洞穴で、どれを使ってよくてどれがNGなのかがよく分からず。
とりあえず計4個くらいで登ってみたけれど、1級に感じないので使いすぎなのかもしれない。
続いて、以前やって敗退したShout(初段)。これは今回もしっかりハマった。
僕の体格には隙間が狭すぎる。下開きのチムニーなのに、下がると足元が無くなる意地悪仕様。
あまりにもできなくて諦めかけていたところ、やっとこさムーヴが見つかってなんとか登れた。
そう簡単に諦めてはいけない。が、これで体が相当やられた。
以前なぜかOSできたTwist(初段)は、今回は全くできなくなっていた。
履いているTCプロのラバーがいい加減剥がれすぎている、ということにしよう。
それから03エリアに行って猿伝説SD(二段→1級くらい?)、ドラゴンの楯(3級)、リトルフット(5級)を回収。
ヨレヨレ、且つシャリばて気味だったので、早めに撤収した。


2月22日 瑞牆 金山沢
前日プロジェクトでばんばん落ちすぎたからか、腰がバキバキに張っていた。
あまりに腰が痛いので、半日家で養生。午後からふらふらと金山沢に出かけてみた。
最上流部のストロベリーフィールド(三段)をやってみたかったのだけれど、行ってみると雪の下。
諦めて下の方のエリアで登ることにした。
多少ほぐれたものの相変わらず痛い腰と、最近関節炎気味の人差し指をかばいつつアップして、鷲は舞い降りた(1級)にハマる。
1本指のカチがあまり強く握れないので、結構ギリギリ誤魔化して登った。
そのままSDの双生の荒鷲(初段)もやって、こちらもしっかりハマり、ムーヴを修正してどうにか登った。
ただ、これでやっとこさ体が動くようになった。
それからメタリックマウンテン(1級)を数回で登り、隣のゴールドマウンテン(三段)もやってみた。
もともと初段で発表されたものの、今のトポでは三段になっている。
どうもスタート位置が低い位置にはっきり定められて、その分難しくなったらしい。
実際にトライすると、離陸~1手目にほぼすべて詰まっている感じ。
最初は「こんなんで浮けるんか」と思ったものの、やっているうちに保持感が良くなり、
あとは足の踏み込みだとエッジングシューズに変えたら、1手目が止まって登れた。
三段はさすがにないような気もするけれど、ポジショニングでどうにか浮く感じが面白かった。
乾いている課題はほぼ登ったので、これで終了にした。
ゴールドマウンテン


一気に暖かくなって、早くも花粉が飛び始めたらしく、鼻の調子が悪い。
せめて3月末くらいまでは、花崗岩のボルダーで楽しんでおきたいのだけれど。

2026年2月3日火曜日

Old Man Winter

この冬一番の寒気が入って、しばらく居座っている。
ここ数日でやっと寒さが緩んだ気がするけれど、週末にはまた冷え込むらしい。

最近とあるところで、Old Man Winterという表現があることを知った。
冬の厳しい寒さを擬人化したものだそうで、日本で言う冬将軍のことらしい。
英語圏でも結局男性なんだなとか、いろいろと面白く感じたりする。


1月10日 白妙橋
成人の日の3連休初日、ノミーに誘われて白妙橋に行った。
なんだかんだで初めて来た岩場。奥多摩、奥秩父にはこういう岩場がまだたくさんあるな。
ただ、とにかく寒い。メインウォールにはまるで日が当たっていない。
橋を渡ったところのコンクリートが凍り付いているのに、これはなかなかキツイぞ。

とりあえず体操をして、アップで吉野街道(5.11b/c)をやったら、手が悴みすぎて落ちるかと思った。
ホールドが磨かれてつるつるなこと以上に、指の感覚がないせいで無駄に握って痛いくらいパンプした。
なんだか他のルートで茶を濁しても寒いだけな気がしたので、2本目でいきなり早速本題のジャングルジム(5.12d)をやる。
マスターで頑張ってオンサイトしていったものの、核心の入りで呆気なく落とされた。
ムーヴをしっかり作って、ノミーと、後からやってきたコミネムのトライを見守って、2トライ目。
さすがに昼を回って、少しは岩が温まったのか、悴みは1回目よりもマシだった。
局所的に冷えた指先を手のひらに当てて温めるという、やったことのない登り方をした。
核心の手前の微妙なレストポイントで呼吸を整えて、核心は一気に走り切った。
あとはちょっとイヤな上部をふーふー言いながらこなしてRP。
これはいいルートだったけれど、OSできたら気持ちよかっただろうな。

それから右の方のプリンスリーヘイリー(5.13c/d)をやってみたけれど、
まったくトライされていないのか、石灰岩特有の粉を吹きまくっていて、まるで出来ず。
コミネムは気合のTシャツでジャングルジムを登り切っていた。寒いのによく脱げるな。
最後に吉野街道のエクステンションであるナビ(5.12b)を危なっかしく登って終了した。



1月12日 野猿谷
今季最初の野猿谷。林道は相変わらず崩れたままで通行止めなので、また今年も回り道。
10エリアの駐車場からゆっくり歩いて、01エリアまで行った。

今シーズンは「1日1掃除1ハサマリング」を自分へのノルマとして決めてみた。
トポを見て気になる課題も、行ってみたら苔むしていることがよくある。
ただそれを見て「あー残念」と言って帰るのは勿体ないので、発掘作業のつもりでやることにした。
今回は01エリアの意馬心猿(初段)を掃除して、すぐ近くのプリシラ(1級)もついでに磨いた。
意馬心猿 before

意馬心猿 after

本日の掃除を終えて、アップしてプリシラをやってみたら、離陸がえらく悪かった。
ぱつんぱつんに背伸びして、ギリギリ離陸できたトライで登れた。
プリシラ

で、本題の意馬心猿をやってみたら案の定(?)難しい。
まあ、公開されてから登られずに自然に還っているということは、つまりそういうことかもな。
ムーヴの目処が立ったところで指が抉れてきたので、深追いせずにやめた。
それからしばらく放置しているモンキーシャインSD(三段)もやったけれど、ほぼ進展なし。

最後に、本日のハサマリングとして天狗裁き(2級)をやってみたら見事にハマった。
短い水平ルーフに詰まった落ち葉や砂をしこたま顔に浴びながら、どうにかムーヴを解明。
恥ずかしくて人に見せられないくらい足をジタバタさせながら、不格好な動きで登った。
シーズン中に少しでも上達することを目指したい。
天狗裁き



2月1日 野猿谷
冬将軍が襲来し、1月の後半は寒すぎて外で登るのを諦めた週もあった。
やっと寒さがマシになったので、BJCの熱気をはるか遠くに感じつつ、一人で野猿谷へ。
知っている選手が出場しているので、電波が入るところで中継を観てからエリアへ出かけた。

01エリアまで行くと日向は暖かい。これくらいがちょうどいいよね。
意馬心猿を本命として、とりあえず近くの手ごろな課題でアップ。
これまた苔むし気味の七度狐(1級)を軽くブラッシングしてやってみたらハマりかけた。
「ここからスタートするんかいな」というスタート位置だけれど、内容は結構面白かった。
七度狐

それから、本題。
前回目星をつけたムーヴは想定通りにできて、数回で上部のスラブへ。
が、ここの掃除がちょっと足りず、リップを叩いたところから滑り落ちた。
なかなか高さがあって、腰に響いた。
「ちゃんとしないと」と反省して、リップをもう一度掃除して、次のトライで無事に登れた。
展開としては猿猴捉月図に似ていなくもないけれど、あれが二段ならこれは初段だろうな。
良い課題だった。



続いて、本日のハサマリングということで、以前登ったことのあるダイアナ(初段)。
あの時は大セッションの末に登ったけれど、今回は2トライ目であっさりリピート。
やはりハサマリングでもムーヴは大事。
ダイアナ

それから02エリアに移って、本日の掃除。
高さがあってなかなかカッコいいモンキーマジック(二段)を磨いた。
これも初登以来誰にもトライされていないのかな。
掃除を終えていざやってみると、「これがスタートだろ」というホールドにそもそも届かない。
地ジャンしてみたものの止まらず。それならと時間差でダブルダイノしても止まらず。
川の大きさからして、下地が大きく変化することはなさそうな気がするけれど、どうなんだろうか。
とりあえず、もうしばらくやってみることにして今回は敗退。
モンキーマジック


あとは近くの4~3級のハサマリングをざっとリピートして回り、帰ろうかと思ったけれどまだ30分くらい時間がある。
対岸にあるモンキーラウンダー(二段)が、久しぶりに見たら可能性が見えたので、急いで掃除した。
モンキーラウンダー

背伸びして届く位置のアンダーとスローパーでギリギリ離陸するけれど、とにかく足が悪い。
踏めそうなところはことごとくツルンツルン。プレッシャーが凄い。
ただ、浮いては滑り浮いては滑りを繰り返したら、できそうなムーヴを発見。
時間的に残り3回!と決めたトライでは登れず、誰に頼むわけでもなく泣きの1トライをやったら、奇跡的に足が抜けずに登れた。
思いがけない拾い物をした。何も情報がない課題をゼロから組み上げて登る充実感が最高。
これだから、苔むした課題を磨いて登るのは面白い。


今シーズン中にどれだけ磨いてどれだけ挟まれるか分からないが、できるだけ続けたい。

2025年4月6日日曜日

野猿谷での冬 ③

 3月15日(土)

昼過ぎから下り坂、という予報だったけれど、野猿谷に行ってみた。
とにかくどんより、空気もしっとり。それでも雪が残る小川山とかよりはマシだったのかもしれない。

この日は04のエリアで、ハヌマーン(四段)を掃除してみた。
安間くんが登った以外にトライした話を聞かない。予想どおり、かなり苔が生えていた。
1時間くらいかけてせっせと掃除して、「さてどうかな」と温湿度計を見てみたら、なんと湿度は70%近くあった。
そんな状態でできるんかいなと思いつつ、近くの課題でアップ。
ずっと前に敗退した三猿(初段)を回収したり、猿ゴルファープロ(1級)を登ったりした。
ついでにCandy Crush(四段)も少しやってみて、スローパーがヌメりすぎるのでやめ。


それから本題のハヌマーン。既に空模様は怪しい。
離陸していきなり2手キャンパスでフリクションの乏しいスローパーを叩きにいく。
これは案外すぐに止まり、やたら悪いマッチもできるようになった。
が、当然というか、本題はここから。
リップにギリギリ足が上がるのに、そこからさっぱり腰を入れられない。
もう少し手で引けるか、足が踏めるかしたら進展する気がする。

あれこれ試行錯誤しているうちに雨が降り始め、半日での撤退となった。


3月23日(日)

気温が一気に上がり、完全に春の陽気になった。むしろ春を通り越して、甲府では夏日だった。
快適な春シーズンはどこへ行ってしまったのだろうか。

すこし遅めの時間にエリアへ行くと、地元の知り合いが大勢来ていた。なんだかエッジに帰った気分。
ワイワイとアップを済ませた一団が05エリア方面へ移動していくのを見送り、こちらはアップ後にまたハヌマーン。
湿度は前回よりも遥かに低く、岩の結晶を感じられる。が、暖かい。暖かすぎる。
リップに足は上がるものの、あれこれ使うフットホールドを変えても、どうにも腰が乗り切らず。
問題のスローパーの持ちどころが少し分かり、前回より10センチくらい上まで体が上がった以外に成果はなし。
それと、この課題でもまた胸を擦った。
何度目かの胸擦りで「アイタっ」と思ってシャツを捲ってみると、左胸から流血。
Cross Loveで半分もげてその後くっついていたホクロが、今度は完全になくなっていた。
ああ、長年の相棒との別れが突然やってきてしまった。
(今は傷口が塞がり、黒く平らなタイプのホクロになっています)

ハヌマーンのスローパーに日が当たり始めてしまったので今回は諦めて、
しばらく放置しているエリア51をダメもとでやったものの、やっぱり暖かすぎた。
リップを叩いても、スローパーがホカホカしている。こりゃ駄目だ。
さらにまだ登っていなかったファンキーモンキー(初段)もやってみた。
こちらはあまり暑さは関係ないかと思ったけれど、単純に難しくて腕がボロボロに。
チキンウィングとアームバーのやりすぎで二の腕をすり下ろされ、半泣きで敗退。

あまりにボロボロになってきたので、難しいのは諦めて、以前から少し気になっていたラインを掃除することにした。
05エリアの入り口近く、13の岩のすぐ上にある大岩の山側を向いているフェース。
比較的大きめの岩で下地も悪くないのに、トポには載ってすらいない。
見上げてみると、程よい高さに顕著なホールドがひとつあったので、ロープを張って掃除。
結果、当初想定したラインは中間部以降にほとんどホールドがなく、見た目にできる気がしなかった。
「どうにかならんかな」と左右に振ってみると、左のカンテを使うラインでホールドが繋がっているのを発見。
こちらでやってみることにして、掃除を終えた。
既に結構疲れていたけれど、どうにかムーヴはバラせた。
ただ、流石にこの日は暖かすぎて、繋げると核心がどうにもできず。
シーズン最後かなと思っていたので、少し後ろ髪をひかれる思いで終了した。

3月30日(日)

本当は別のところで登るつもりだったが、前日の雪が日差しで溶けてどこもびしょびしょ。
林道もぬかるんで車がスタックしそうだったので、諦めて野猿谷へ転戦した。
マウントピア黒平までの道にも雪が残っていたので、「これは誰もいないだろう」と思っていたら、
最近毎週のように行き会うKムロ夫妻だけはやっぱり来ていた。

ハヌマーンを見に行ったらどうしようもないくらいびしょびしょだったので、前回敗退した新ラインからやることにした。
アップで光と崖(3級)をやったら、やけに悪かった。どうもホールドが欠けたらしい。
その後に登った猿豆(1級)の方が簡単に感じた。
とはいえ光と崖のおかげで結構温まったので、本数少な目で新ラインにトライ。
左カンテに寄り添うように別の岩があり、これのせいで下地が悪いように思えるのだが、
実際やってみると意外にこの岩には接触しないし、むしろ上に立ってムーヴを練習できたり、なかなかありがたい。
核心を練習して、コンディションが前回より良いことを確認。
猫パンチで流血したりしつつ、繋げて数回のトライで登れた。
1手1手がかなり遠く、リーチや身長で体感がまるで変わってしまいそうだけれど、二段くらいだろうか。
隣にある岩にちなんで、バイスタンダーと命名しておいた。
バイスタンダー

一先ず目当ての課題は終わったので、09エリアに上がる。
インスタント猿(三段)とエレクトリック猿(三段)をやってみることにした。
インスタント猿は見た目には結構登りやすそうなのに、いざやると足下が繊細。
ムーヴが出来そうになったところで、大きく突き出ていたキーになる結晶がひとつ欠けてしまった。
別のフットホールドでなんとかできそうで、結局なんとかできず。
エレクトリック猿はスタートからの1手目が、こちらもなんとかできそうで、できず。
身近に登った人がいるのだが、「ムーヴが分かれば」と言っていたらしい。
ムーヴか...いろいろ試したんだけどな...

三段2本に敗退して、最後にまた包囲された城へ。
核心のシークエンスを確認すると、ヌメらないけれど感触もあまり良くない。疲れている気がする。
1手、2手くらいでひたすら落ちていても、案外疲労は溜まってくるものだな。
スタートから繋げて何度か核心のムーヴに入れたものの、アンダーがすっぽ抜けたり足が滑ったり、
最後にはバラしでもムーヴがこなせなくなり、ぼろぼろで終了した。
これも因縁の課題になりつつある。いや、優先順位を上げて一日の初めにやれという話なのだけど。


という感じで、いい加減今年の野猿谷通いは終了。
最後の失速感は否めなかったものの、これまでよりも成果の多いシーズンだった。
渋い課題の多いエリアなので、やることが明確な高難度課題が恋しくなったりもするが、
いろいろな意味で掴みどころのない課題たちからしか摂取できないものもある、と信じている。
花崗岩好きのクライマーとは、大なり小なりそういう生き物なのかもしれない。

2025年3月12日水曜日

野猿谷での冬 ②

 3月2日(日)

ストーンモンキー(四段)を目的に野猿谷。この日は春の陽気だった。
示し合わせたわけでもないのに、ノミーにマウントピア黒平でばったり会った。
一緒に10のエリアの課題を見に行ったりしてから、橋周辺でアップ。
くるみSD(初段)のスタートホールドがよく分からず、とりあえず右手カンテ、左手フェースのカチで離陸して登ってみた。
後でトポを見たら、どうもスタートホールドは違っていたらしい。下地が変化したとか?

それから掃除とホールドのチョークアップをして、ストーンモンキー。
日記を見返すと、前にトライしたのは23年の年末だった。
ムーヴは覚えていたので、数回のトライでリップまでは行けるようになった。
むしろ中間までの感触は前よりも良くなったのだけれど、結局はマントルが厳しい。
あれこれ試行錯誤するフリをして、踏ん切りがつかず飛び降りる、というのを繰り返した。
リップにヒールを上げてはみたものの、そこから乗り込んでいくイメージが湧かない。
リップがあまりにもダレていてビビっている。
写真を撮ってくれたノミーに「全然マントルしないじゃないっすか」と茶々を入れられた(気がする)けれど、
結局この日はリップまでのムーヴが固まった以外に収穫はなかった。
マントルをしている風

流石にちょっと暖かすぎたので、ストーンモンキーを諦めてキュリアスジョージ(三段)。
シーズン初めに見に行ったときは、上に木が倒れ掛かっていてトライできなかった。
この日はノコギリを持ってきたので、倒れた木やら絡まるツタやらをせっせと切って退ける。
しばらく働いて、トライできるようになった。
ここでもカチトレの成果か、前は浮くのがやっとだった離陸が少しだけ楽になっていた。
が、当然離陸は序の口でそこからが問題。
時間をかけてあれこれ試し、どうやらそれらしいムーヴを発見。
が、スラブに上がったところから動けず。

上の方へ移動しつつ、ノミーがやっていたアイスエイジ(初段)に寄り道。
これは2トライで登れた。良い課題。
アイスエイジ

最後に、宿題になっている包囲された城(二段)。
前回バラしたムーヴを少し練習して、繋げてみたものの、核心のデッドが止められず。
つくづく、両手アンダーからの遠い一手というのが苦手だ。
足の微妙さもあって、繋げると良いポジションまで入れない。
苦手な自覚があるだけに、これはどうにか登っておきたいところ。

3月9日(日)

前日雪が降ったので遅めに出発。が、着いてみると、そんな必要はなかったと思うくらいに乾いていた。
ストーンモンキーが最優先だったけれど、下地に湿気が籠っていそうだったので、07のエリアへ。
トライした話すら聞かないイルミネーション・ゴースト(四段)にロープを張って掃除してみた。
これはこれでかっこいいのだけれど、間近で見てもあまり可能性を感じないスラブで、トライはせず。
少し下ってリフトバレー(1級)を登り、すぐ下のライトピラー(二段)もやってみた。
これもかなり苔むしてきているが、これが結構面白く、30分くらいで登れた。幸先が良いぞ。
ライトピラー

それから橋に戻り、ストーンモンキー。
数回でリップまで行き、ヒールを上げて、4割くらい腹を括って乗り込んでみると、見事に抜けた。
足から落ちられたので無事だったけれど、若干背中落ちになってまたビビる。
やっぱりあのヒールは抜けるのか。少し嫌なイメージがついてしまった。
しかしやっているうちに、リップのホールドが胸の前まで引きつけられることが分かった。
それから改めてヒールを上げてマントルに入ってみると、いくらか腰が入る感触があった。
両手を胸より下へ引き下ろせそうなところまで上がって、怖さが勝ったので一度飛び降りた。
返せはしなかったものの、これでマントルの感触は掴めた。
しばらくレストを挟み、次のトライで再びリップへ。
今度はしっかり腹を括り、ヒールを上げてマントル。両手を引きつけたところからゆっくり粘って這い上がった。
リップのホールドをプッシュに変えられたら、後は必死で足を上げて、スラブを駆け上がった。
登った瞬間は「嬉しい」よりも「びっくりした」の方が強かった。
手の掛かりの良さで足の悪さを誤魔化す類のマントルもある、ということを学んだ。
先シーズン、初めてリップを取ったトライで「こんなもんできるかー」と諦めて飛び降りて以来、
この日までずっと返せるイメージが湧かなかったマントルだった。
仮にこれが地面から届く位置にあれば、初段もないのだろうと思う。
が、これが高いところにあるのだから難しいわけで、ロープにぶら下がって練習することも何度か考えた。
が、先日トニーさんに「課題への思い入れがなくなったら、ぶら下がったらいいんじゃない」と言われ、我に返った。
僕はマットを何枚も敷いて登ったので、マットなしで初登した室井さんには遠く及ばないが、
それでもこの課題でのことは大事な経験だったと思っている。

その後少しレストして、キュリアスジョージもやった。
前回よりもヨレていないおかげか、左手のカチはしっかりと引けた。
指皮が多少柔くなっているのか、トライするごとにゴリゴリ減っていった。
ただ、前回でムーヴの目処が立ったことが大きく、数回のトライでスラブにへばりついて足を上げ、ふらつきながら登った。
これも猿の手と同じく、シューズ選びが重要な課題だった。
キュリアスジョージ

登ったトライで左の人差し指が裂けて流血したので、早めに終了した。

保持力トレーニングが奏功したのか、それとも状態の良い日を捕らえられただけなのか。
何が要因かはよく分からないが、とにかく今シーズンはいい具合に宿題を回収できている。
春の気配がいよいよはっきりしてきたが、もう一押し、欲張りたい。

2025年3月11日火曜日

野猿谷での冬 ①

この冬も、気づけば野猿谷通いが続いている。
昨年の年の瀬に一度行って、年末年始で間が空き、先月からはいきなり毎週末になった。
今シーズンは成果も出ているので、春の気配がしてきたこの辺でまとめておく。

12月21日(土)

秋に痛めた肩の調子が良くなってきたので、久しぶりにボルダーにシフト。
一度寒波が来た後で気温が上がったのと、当日の小雨交じりのコンディションとで、登りはイマイチだった。
いくつか気になる課題がある01のエリアに行ってみた。
と、その気になる課題のいくつかは既に自然に還っていた。回転寿司の緑茶の粉をまぶしたみたいになっている。
ワイヤーブラシを持ってこなかったので、ひとまず登られていそうな課題を回ることにした。
軽くアップしてからやったロディ(初段)で少しハマったものの、数回で登り、
続いてやったモンキーシャイン(初段)も数回で登った。
この日の本題のひとつだったモンキーシャインSD(三段)は全くできず。
フリクションがないスローパーと、2本指のカチがまるで持てていない。
次にやってみた青行燈(初段)は、同じように保持負け気味だったので、リーチでねじ伏せて登った。
青行燈

02のエリアに移動。トライしている人を見たことがないCross Love(二段)をやってみる。
ホールドが埃っぽいが、磨けば何とかなる程度だった。
1トライ目でバルジを抱えた状態から派手に落ち、「あいたたた」と起き上がると、左の腹に冷たい感触が。
驚いてTシャツをまくり上げると、左胸にあるホクロが半分もげて大出血していた。
ホクロって取れるのか。
とはいえ長年連れ添ってきた相棒を千切り取るのは忍びないので、そっと圧迫して止血。
Cross Loveはその後2、3トライで登れた。かなり易しく感じたけれど、良い課題。
Cross Love

それから04のエリアに移動して因縁の猿芝居(初段)をやったものの、まるで進展なし。
百匹目の猿(1級)とかジャンプ51(1級)を登ってお茶を濁し、
最後にやった06エリアの盃(初段)でマット外に落ちて怖気づき、撤退。
もう少しでいいから、コンディションも高さもねじ伏せられる強さが欲しい。

この日の反省から、この冬は保持力トレーニングを見直すことに決めた。


2月15日(土)

ノミーと誘い合わせて野猿谷。結構間が空いてしまった。
猿芝居にやられすぎてしばらく放置しているストーンモンキー(四段)をやりたかったが、
久しぶりに覗いてみるとリップ上が自然に還りかけている。
ということで、しばらくロープを張って掃除。苔の下の部分が凍り付いていた。
苔は落としたものの、全体的にしっとりしているので、この日はトライせず。

最近やっと4mmのエッジで1秒くらい浮けるようになり、ノミーに「だったら猿の手やったらいいですよ」と勧められたので、やってみる。
05のエリアの易しい課題でアップ。やったことのなかった一つ目小僧(1級)と、室井さんの新作らしい邪眼(初段)も登った。
それから本題の猿の手(三段)。
ここを通りかかるたびにトライしていたものの、以前はまるで離陸できなかった。
今年は、カチトレと寒波のおかげか、ムーヴができるようになっていた。
スタートは相変わらず「これかよ...」というエッジだが、なんとかなるもんだ。
1手目が一番悪く、そこを止めた状態からはなんとなくスラブに這い上がれることだけ確認して、あとは繋げ。
昼を挟んでトライしたものの、なかなか1手目が止まらず。
ふと「これは足がしっかり踏めていないのでは?」と硬いエッジングシューズに変えてみたら、これが当たり。
が、1手目が止まってスラブに這い上がったのに、上部でスリップ落ち。
このトライで重要な右の人差し指を裂いてしまい、この日は敗退。

ノミーはkazahanaの小さいマットだけで独舞台(初段)を登ってハートの強さをアピールしていた。
ハートは強いのに、その後アプローチの川で滑って服を濡らすという茶目っ気も忘れない。
この男、できる男である。
ダウンすら濡らしたできる男

その後は04のエリア51(二段)をやってみた。これも登ったという話をまるで聞かない。
かなり頑張ってリップは止まるようになったが、これがマッチできずに終わった。
テープを巻いて登れるほど易しくない模様。
これはまだ離陸したばかり


2月22日(土)

空を覆う雪雲に怯えつつ、野猿谷。ノミーと、サンチェ親方も来ていた。
この年代としてはそれこそ世界一元気なのではないか、というくらいに元気。流石は親方。
この日は初めから猿の手を登るつもりだったので、アップしてすぐにトライ。
指皮が育って硬くなっているので、ホールドの痛みやヌメりには強いけれど、
保持感が馴染んでくるのには結構時間がかかった。
「あれー、できない」とか言いつつニギニギしているうちに、腰が入って1手目が止まり、上部へ。
前回足が抜けて落ちた最後の一歩も慎重に乗り込んで、無事に登れた。


この課題では、4mmのエッジにぶら下がる力はやはり武器になる、ということと、
フットホールドの形状やムーヴでシューズ選びを見直すべき、ということが分かった。
僕のように重量級のクライマーは、特にその辺を考えた方がいいのかもしれない。
一先ず、宿題が片付いて安心。
ノミーと親方はこけ猿の壺(三段)をやっていた。
雪が舞っているというのに、脱ぐ

その後は下に下って、一人で猿芝居をやってみたものの、やっぱり登れず。
年末にノミーがついにこの課題を登り、野猿谷謎課題被害者の会(仮)の暫定トップに躍り出た。
そのノミーにムーヴを聞いて試しても、まるでできなかった。うーん、悲しい。
最後に06エリアの空者(二段)を掃除してやってみたけれど、これも「???」だった。

2月23日(日)

野猿谷で連登。この日は一人だった。
前日の雪は積もらなかったらしく、朝からいい天気で状態も良かった。

この日は09のエリアで登った。
室井さんが最近(?)追加したらしい深宇宙(二段)をやり、周りにある登っていない初~二段を回収して回るつもりだった。
が、まずアップでやったボイジャー(2級)で猫パン。流血して、爪も数か所割れた。
いきなり先行きが怪しくなる。敗退の二文字がよぎったけれど、ボイジャーはなんとか登った。
次に隣のペイルブルードット(初段)。高いスラブで緊張する。
これは3トライで危なっかしく登った。独特の粒々に立ちこんでいく後半の核心は痺れた。
ペイルブルードット

続いて深宇宙。ホールドに蜘蛛の巣が張っていたので、しばらくトライされていないらしい。
そもそもアプローチが一番遠いところにあるし、無理もないか。
薄被りの豪快なレイバックから、いかにも丸っこいリップへ出ていくラインで、そこそこ高い。
見た目にもそそられるので結構頑張ったが、リップ周辺が解決できず。
ああいうスローパーはどうしたら持てるのだろうか。

少し下って、1年前くらいに敗退したモンキーウエディング(初段)。
これは微妙なカチを本気で保持してギリギリ登った。それこそ猿の手並みに握った。
モンキーウエディング

少し下の青銅の蛇(初段)に、お金を食う怪獣、もといK原さんがいたので、一緒にやってみる。
これはこれで指に結晶を突き刺して持つ類の課題で、トライの度に悶絶。
みるみる右人差し指に穴が開いてきたので、ほどほどでやめておいた。
そして結局、次にトライした包囲された城(二段)でここに完全に穴が開いて流血。
包囲された城はムーヴをバラしただけで敗退。

指から血が出たまま、最後にエリアの隅にあるサイケデリック(初段)へ。
2日目の最後でいい加減ヨレてきたのか、サイケデリックは保持系でもないのにしばらくハマった。
前傾カンテをガシガシ登るのかと思いきや、核心はなかなかに繊細だった。
ついでに同じ岩の平行世界(初段)も登っておいた。
こちらはスタートからほぼ垂直跳びのランジで、身長で得をした気がする。

こういう、グレードを下げて数を登る日も楽しいのだけれど、それならもう何段かきちんと稼ぎたいなと思う。

2024年4月1日月曜日

転地療養

マーズから1か月以上経ち、今年もしっかり花粉症が出ている。
平日は関東平野で過ごすので、さすがに薬+マスクの装備なしでは辛いものがある。
が、週末に山の中へ帰ってくると一気に調子が良くなる。
関東は車体の色が変わるくらいなのに、やはり山奥は花粉が飛ぶ時期が遅く、量も少ないらしい。
なんなら週末を終えて月曜日まで体調がいい、気もする。

マーズ前後で野猿谷通いは続いていたのだけれど、毎度毎度、猿芝居にボコボコにされるばかり。
ノミーとふたりでトライしに行き、大セッションの末にムーヴすら解決できず。
「これやろ!」→「ちがうかー...」
「これに違いない!」→「ちがうかー...」
二人で10通りくらいムーヴのアイディアを出してみたものの、未だ登れていない。
これは本格的に初段ではないのでは、というのが通説になりつつある。

季節は少し進み、3/10、単身野猿谷へ。
2月の後半から毎週のように南岸低気圧が来たおかげで、日陰には相当雪が残っていた。
独り、しかもマットを1枚しか持ってこなかったので、高い課題は諦めてぶらぶらと8番のエリアに行った。
(ちなみにスマートフォンをうっかり車に置いていってしまったので、写真は一切撮れず)
実は前回このエリアで、重力波(二段)だと思って登ったラインは隣の1級だったことが後で判明。単にトポの見間違い。
このときは「見るからに得意系で、FLできた」とかなんとか書いてしまって恥ずかしい限り。
ということで、今回こそはきちんと重力波を登るつもりで行った。

すぐ上の岩にある凱風(3級)と黒富士(2級)にハマりかけながらアップ。
更に上の岩のトーダンス(2級)も登って、本題の重力波。
「これで一撃すればウソにはならん!」と意気込んだものの、あっさり落ちて、
それから1時間ほどムーヴをこねくり回した。
3月の強くなってきた日差しでヌメりを感じ始め、ちょっと焦ったものの、危なっかしく登った。とりあえず宿題(?)は回収。

これで下のエリアに戻ろうか、とも思ったけれど、ちょっと奥にある砂の本(二段)が気になったのでトライする。
前半のハングは風化でじゃりじゃり、後半は高さのあるフェースからカンテ、そして下地はかなり斜めで狭い。
チョーク跡はほぼなく、どうにも人気がなさそう。
が、それでもやっぱり気になったのでトライしてみると、感触は結構いい。
ハングから抜け出すあたりのムーヴをバラして、後半のカンテは現場処理することにした。
スタートからの繋げトライ数回で核心になる抜け口をこなし、フェースに突入。
ここからは下から見上げただけで、ほぼ未知。下地がアレなので落ちるのも嫌だ。しかも独りだし。
ただラッキーなことに、カンテに出てから悪いムーヴはなく、無事に登り切った。
こういう緊張感のある課題は、グレード云々を抜きにして、充実感があっていい。
良い拾い物をした気分だった。

それからは9番のエリアでアイアンモンキー(三段)、5番のエリアで猿の手(三段)をやったもののどちらも出来ず。
アイアンモンキーはトライされた形跡すらなく、かなり汚れていた。そしてムーヴも「???」だった。
さらに下って、これもまるで出来ないエクトロメリア(二段)をやって、やっぱりまるで出来なかった。

これだけで帰るのもなんだか...となったので、最後にエリザベスの岩にあるジャンキーモンキーLow(二段)をやってみた。
ハサマリング課題のジャンキーモンキー(初段)に右から合流するらしい。
トポを見てもスタート位置はイマイチ分からないので、どうやらそれらしいところからやる。
何通りかスタートとその後のムーヴを試すと、どうも思っていたより右から合流するようだ。
最後は「ハサマリング課題に合流」という内容をフルに活かしたシークエンスで登った。
エリザベスやらファンキーモンキーが目立つけれど、これはこれで面白い。
ということでそこそこ気分よく撤収した。


翌週の3月16日、今度はコミネムとブラックフラット(四段)をやりに行った。
知る人ぞ知る課題だけれど、登ったという話はほとんど聞かない。
数年前から何度も見に行っていたけれど、だいたいは雪の下かびしょ濡れで登れないかだった。

辺りには雪、しかしどうも暑い。日向は完全に春の陽気。
そして今回もクラックからは染み出し。やっぱり秋の終わり、雪が降りだす前でないとだめなのか。
中間にある顕著なガバから後半だけなら、水気を拭きながらギリギリトライできそうだったので、やってみることに。

周辺の詳細が分からない課題を数本登ってアップ。
それだけの時間でクラックが乾くはずもないので、ティッシュを詰めつつトライしてみる。
手も足もそれなりに掛かる、はずなのだが、濡れているせいなのかジャムがまるで効かない。
そしてその状態でなんとか効かせようと足掻くので、指がゴリゴリ抉れていく。
クラックが広がってくる上部に突入するところまで、いろいろと試して2通りくらいのシークエンスができた。
が、どちらも指先が濡れすぎてあまり繋がる気がしない。
最後はフィンガージャムで指の側面をゴッソリやられて撃沈した。
割れ目に生えるティッシュ

これを真剣に登ろうと思うなら、秋のツアーの日程をどうにかする方向で考えないといけないのかもしれない。
でも、それくらいに登る価値がありそうな一本ではある。