2024年12月23日月曜日

Yosemite 24 その1

ご無沙汰しています。
年中行事に限りなく近くなったYosemiteから帰国して1月半ほど経ってしまい、もはや年の瀬。
今年のことは今年のうちに、ということで、ツアー中の日記をもとに書いていこうと思います。


まずはじめに、今年も「Salathe Wallをオールフリーで登る」という目標は達成できませんでした。
しかし、エイドを交えながら壁を頂上まで登り、その全貌を初めて見てきました。
今年が勝負と少なからず思っていたので、がっかりする気持ちもどこかにはありましたが、
それだけでは語れないだけの経験が詰まった濃密な時間でした。
次回に向けての1年は、すでに始まっています。


10月10日 移動日
出発。後発のコミネムに家まで迎えに来てもらい、バス停まで送ってもらった。ありがたや。
バスに揺られて数時間、成田空港に着いてからしばらくチェックインが始まるの待ち、荷物を預け入れ。
今年はホールバッグ2つで、30kg+23kg。
バッグドロップのおじさんに「完璧にコントロールしていただいて、ありがとうございます」と言われた。
16時過ぎにフライト。初めの1時間半くらい寝たもののすぐに目が冴えてしまい、ひたすらに暇。
やっとサンノゼ空港に到着して、あかねちゃんらのチームにピックアップしてもらい、
REIとWalmartで買い出ししつつYosemiteへ。
昨年も泊まった、公園外の林道端キャンプ場に今年もテントを張った。
いよいよ、Yosemiteに戻ってきた。天候に恵まれることを祈りたい。

10月11日 Chapel Wall
ゆっくり起きて出発して、Chapel WallでCosmic Debris(5.13b)。初日から高負荷だが、それでいい。
1年ぶりのDebrisは強烈で、1トライ目でかなり時間をかけてムーヴを確認したものの、2トライ目では同じムーヴが起こせず。
ジャムの負荷が高いと、こうなる。
3トライ目でRPを狙ったものの、下部でスリップして落ち、2テンで抜けた。
移動日の翌日なので本調子ではないのかもしれないが、このルートの難しさを改めて実感。
夕方、Housekeepingでカッシーをピックアップ。数日間はこちらのチームに合流して登ることになった。


10月12日 Cockies
今年のYosemiteは入園の規制が面倒くさく、週末は事前予約が必要というシステムだった。
が、ピーク時を外して入園すればOKという緩さがあったので、規制がかかるよりも前に入園する早起き作戦を採った。
そもそもこの時はまだ日差しが熱すぎて、日向ではほとんど登る気にならなかった。
この日も4:30に出発して、あかねちゃん、カッシーと3人でCockiesへ。
実質的に初めてなので、Outer Limits(5.10b)、Crack-a-Go-Go(5.11c)、Hardd(5.11a)とOSして、日陰になっているElevator Shaft(5.8 R)も登った。
クラックを登る感触としては悪くなかったが、12台以上でもっと尖らせたいところ。
Crack-a-Go-Go(クラック脇のホールドを平然と使う)


10月13日 Chapel Wall
また未明に出発して、あかねちゃんらをPhoenix(5.13a)の駐車場で下ろし、外がまだ寒いので車中で二度寝。
Phoenix組が早朝のトライを終えて帰ってきてから、ゆっくりと日陰のChapel Wallへ。
が、Debrisには先客がいた。
トライしている人らが「上がって来いYo!」と陽気に声をかけくれたので、取り付きまで行って様子を見たものの、
彼らのトライが終わった時点で14時過ぎという微妙な時間。
うーん、微妙すぎるな。ということで翌日出直すことにした。
結局丸一日なにもしていないが、ルートの性質上、というか立地上仕方ない。
レストになった、ということで。

10月14日 Chapel Wall
この日は祝日だったので、また未明発で入園。そしてまたPhoenixの駐車場で仮眠。
それから移動してChapelの駐車場でコーヒーを入れて朝食。
流石に前日よりも早く来たので、Debrisに先客はなし。
最初にトップロープを張って、上から下りながらムーヴを確認して、
数年前に登っているカッシーが「筋トレ」と称して軽くトライしたあと、本気トライ。
個人的には核心に感じる前半を越え、#0.4のセクションもこなしたのに、
これはもらったという上部の一手で左足が滑り、右人差し指の皮をごっそりと持っていかれた。
やってしまった。決定力不足というのか、不注意というのか。
とにかく止血して下山。
シャワーを浴びて、早めにキャンプに帰った。
見ていたカッシーが「パンジーの花びらがついてるかと思った」

ツアーの序盤でまだよかったと言うべきだろう。まずは絶対に深くせず、保湿を怠らないこと。
3週間後にSalatheのヘッドウォールにトライする自分は、まだイメージできる。
焦らず回復に努めよう、としか今は考えることはない。

10月15日 レスト
買い物がてらMariposaへ出かけた。
YACのミュージアムの展示が変わったらしい、という噂を聞いて、今年も行ってみた。
たしかに展示の内容は大きく変わっていたけれど、個人的には昨年までの方が情報量が多くて好みだった。
それでも十分に面白いからいいけど。
昼にスーパーの駐車場に来ていたタコス屋で買い食い。悪くないが、2ドルのタコスは流石に小さかった。
買い物をして帰り、夜はひさしぶりにパエリアを炊いた。

10月16日 レスト
昨日、夜中に帰ってきたカッシー、はがりんと3人でゆっくり公園へ。
Curry VillageとYosemite Villageをぶらぶらとした。
Degnan’sでカフェタイムをしていたところ、あかねちゃん、ゆいちゃんも合流。
更にあさこ・ガチオペアも合流。一気に日本人井戸端会議と化した。
登れないので気持ちは焦るが、ここは大事にするしかない。
夕方、カッシーをキャンプ4に置いて帰る。
が、午後からの雨で干していた洗濯物がびしょびしょになってしまった。

10月17日 Reed's Pinnacle / Phoenix
少しずつ登ってみようということで、Phoenixに行くあかねちゃんに付き合いつつ、アップでReed's Pinnacleへ。
Reed’s Pinnacle Direct(5.10a 3P)を2P目の10aまで登ってみた。
トポで星がたくさんついているだけあって、流石はクラシックという内容だった。
人差し指はテープでぐるぐる巻きだが、強く押されたりしなければ痛みはほぼなく、登るには案外支障なしだった。
夕方、日が陰ってきたPhoenixへ移動。これがYosemite初(世界初)の5.13ですか。
あかねちゃんがトップロープでトライし、ノーテンで抜けた。
こちらはビレイに徹して、トライしたい気持ちはぐっと抑える。
アプローチに鹿

10月18日 Reed's Pinnacle / Phoenix
またReed'sで登ってからPhoenixというプランで出かけた。
この日はエリアに行くとまず目を引くLunatic Fringe(5.10c)を気持ちよく登った。
トポでの星の数はReed's Pinnacle Directの方が多いが、個人的にはこちらの方が面白かった。
続いてもっと難しいのもやってみよう、ということでRon Kauk初登のCrossroads(5.13d)をやってみたものの、流石に暑すぎた。
各駅停車で、右上のカンテへ続く後半のセクションは全く解決できず。
中間部にあるリングのアンカーからロワーダウンした。
(後で調べてみると、どうもこの中間のアンカーまでで13aらしかった)
ともあれ、カチを保持する感じも思っていたより悪くなかった。
ついでにもう1本Stone Groove(5.10b)を登った。これもそこそこ面白い。
Lunatic Fringe

Phoenixの駐車場へ移動して、実はすぐ近くにあったMeltdownを見学してから、Phoenixへと降りた。
あかねちゃんはこの日2回目のトライでRP。すばらしいクライミングだった。
こちらも前向きなエネルギーをもらえた気がしている。

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