11月5日 レスト
ゆっくりと起きてシャワー、午後にあさこさんと歩いてYosemite Villageに出かけた。
図書館、ビジターセンター、Ansel Adamsのギャラリーに寄り道して、実家の祖母にポストカードを書いた。
11月6日 Above the Cookies
レスト明け、まずはTales of Powerへ。
朝イチでFive and Dimeに寄ってアップ。
エリア名にもなっているFive and Dime(5.10d)はちょうどいい長さと傾斜で良いクラックだった。
これを登っただけでそこそこいい時間になったので、急いでTalesに移動。
先客はなく、ゆったりとトライ出来た。
じゃんけんで勝ったあさこさんが先にトライして、見事にRP。
本人は「サイズで得した」と謙遜するけれど、それにしたって強い。
そして、こちらとしては当然プレッシャーが強まる。
続いてトライした僕は、核心のシンハンドを相当ギリギリのところで耐えながら危なっかしくRPした。
あさこさん曰く「5.13を登ってるみたいだった」ということで、体感もそれくらいだった気がする。
苦手の詰まったこのルート、来年もう一度登りに来ようかな。
11月7日 Chapel Wall
買い出しもあったので、この日は車で出かけた。
前日は実質2トライ(2本)しか登っていないので、疲れは感じなかった。
あさこさんが「リードで2回やりたい」とのことだったので、1回目のトライの後でまたトップロープでアップさせてもらった。
指にテープを巻いた関係で変更したムーヴを、また少し微調整した。
レストを挟んで、リードでトライ。
下部から足が抜けたりして力が入ってしまったけれど、最後の#0.3のセクションを気合で押し切ってRPした。
パンプもヨレも相当なものだった。
とにかく、登れないままになっていた宿題が片付いてすっきり。
それに、5.13のクラックを登るのはかなり久しぶりだ。忘れていたものが返ってくる感覚があった。
暗くなる中、あさこさんがもう一便リードして、翌日にもう一度トライするためにロープをフィックスして、下山した。
夕飯を食べたのに「もっと食いたい」とバナナを焼き始めるガチオ・コミネム
11月8日 Chapel Wall
あさこさんのCosmic Debrisに付き合った。僕はレスト。
あさこさんは、今回はトップロープでムーヴを練習し、最後は3分割にまでまとめていた。
これにて今年のCosmic Debrisは終了。
来年があるのか、それは本人にしか分からないけれど、この人にはこのクラックを登ってほしい。
そしてそれを見てみたいと、勝手ながらに願ってしまう。
夕方、Curry Villageに寄るとHalf Domeが焼けていた
11月9日 Cookies
あさこ・ガチオペアが最終日なので、あさこさんの希望でCookiesのNabisco Wallをやりに行くことに。
Red Zingerなどの一段下からバンドをトラバースして、そこから5.11台のクラックを3ピッチ継続で登るのがこのNabisco Wall。
まず1P目のWavely Wafer(5.11a)はあさこさんがリードで、見事にOS。
フォローのこちらは、荷物を背負っていったこともあり、核心で危うく落ちるかと思った。
ワイドかと思いきや、その出口が#0.75~0.5のサイズって、そりゃ悪いよ。
Wavely Wafer
2P目のButter Balls(5.11c)も、あさこさんがじゃんけんでOS権をもぎ取った。
いつものことだけれど、OSがかかったじゃんけんは異常に強い(僕が弱いだけなのか?)。
が、かなり疲れている様子だったので、間をつなぐのも兼ねて、右にあるWheat Thin(5.10c)を登らせてもらった。
少しだけ悪い出だしをこなせば、特大かつ極薄のフレークで豪快なレイバックが続く。楽しい!
試しに拳で叩いてみると、巨大な和太鼓のような音がした。
あさこさんと、居合わせたイシダ塾長、かつらくんが「うわー...」と退いていた。
その後あさこさんがButter Ballsにトライしたものの、連登の疲れと予想外の寒さからかテン山に。
あまりにしんどそうだったので、上へは行かず下りることにした。
キャンプ4に帰ると、あさこさんは風邪のような症状でダウン。
最後の夜が思いがけず病床になってしまい、気の毒だった。
11月10日 Royal Arch
クライミング最終日。
ロサンゼルスへ向かうあさこ・ガチオペアにお別れをして、コミネムとRoyal Archへ。
途中、Awaneeのボルダーで軽く登ってアップ。V5くらいまでの低い課題を何本か登った。
それから歩いてRoyal Archへ。初めてのエリアだったので、若干迷った。
この日の本題はHang Dog Flyer(5.12c)だったけれど、すぐ右の1096(5.10d)が綺麗だったので、コミネムがトライ。
これが見るからに恐ろしげな下向きのフレアードチムニーで、初登がJim BridwellとJohn Longとのことで一層身が縮む。
実際相当手ごわいワイドだったらしく、テン山で抜けたコミネムが「これを先にやらない方がいい!」と忠告してきた。
左がHang Dog Flyer、右の太いのが1096
そういうことなら、と本題のHang Dog Flyerにトライ。
有名な天井レイバックを思い切って駆け抜け、続くオフフィンガー気味のセクションも越えて、レストポイント。
足下に小レッジがあるので、しっかり休める。
ということは、この先もまだ悪いということなんじゃないか?そう思うとレストが長くなった。
最後のセクションはクラックが閉じ、フットホールドも微妙になって、予想どおり苦しかった。
ムーヴが読み切れず落とされかけたものの、一か八か気合のデッドでフィンガージャムを叩き込み、OSできた。
クラックのOSグレードを更新。最終日に思わぬボーナスが待っていた。
これですっかり満足して、1096はトライせず。
最後にコミネムがHang Dog Flyerをフォロー回収して、早めに撤収した。
最後の夜は、Salathe Wallをオールフリーで登り切ったカッシー・ノミーペアとCurry Villageでピザ。
2年前、Free Riderを登った後の彼らに、僕はこっそり嫉妬していた。
11月11日→12日 帰国日
朝7時にカッシー・ノミーに見送られてYosemiteを後にした。
運転を交代しつつ、一路サンフランシスコを目指した。
途中のWalmartで土産を買いつつ走って行くと、タイミングよく雨になった。
思えば今年は悪天に巻き込まれる前に帰ることができて、ラッキーだった。
車を返却して、返却スポットのスタッフに急かされながら慌ただしくパッキング。
それからウンウン言いながらすべて担いで運び、荷物の預け入れ。
なんと、大きい方のホールバッグは30kgぴったり。カウンターのおばちゃんが一瞬笑ったのを僕は見逃さなかった。
もはや金銭感覚がおかしくなっていて、搭乗前に食べたランチも、ZIPAIRの機内販売も、
数十ドルと恐ろしく割高だったのに軽く出してしまった。
いかんいかん、節約しなきゃなのに。
帰りの飛行機もあまり眠れず、ひたすらに映画を観ていた。
成田には夜に着き、そこからコミネムの車をピックアップして、それぞれの家に帰った。
ちなみに帰国直後の体重は今年もしっかり減っていて、66kgだった。
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