2026年10月6日火曜日

北へ ③

8/13 天狗の挽き臼
この日は天狗の挽き臼へ。ロングナイトを登ったのが4年前で、廃ホテル横のアプローチももう懐かしかった。

今回は蝦夷生艶気樺焼(5.10b 4P)を下から登ってみた。
1P目はアプローチしていくとまず現れる電光型のクラックで、僕がリード。
5.9か5.10aくらいだけれどプロテクションが取りにくく、それも含めて面白かった(?)。
正面のアレが1P目

2P目は短いフェースに走るクラックを登って、それからブッシュの歩き。リードはあさこさん。
登り始めてすぐに一声、「ヘビ!!」。
クラックに小さいヘビが張っていた。これをそっとかわしてテラスに上がるところにももう1匹いたらしい。
フォローで登り始めると、クラックの中のヘビはまだそこにいて、こちらを見ていた。
「ごめんくださーい」と挨拶して穏便に済ませてもらった。

3P目取り付きのテラスまで上がって、マルボーさんとあさこが左の方にある謎のルートを調査。草木と苔でものすごく自然豊かだったらしい。
続いて蝦夷生...の右にある、ふうてんのとらちゃん(5.11b)をやってみた。
登ったマルボーさんがあまりに感激して、初登者に連絡を取ってしまったという代物。
出だしのクラックの中が若干苔むして保湿していたので気持ち悪かったが、
そこを抜けると見た目に狼狽えるくらいのヘアラインクラックと浅いコーナーで美しかった。
プロテクションが細かいのでハラハラするものの、間隔は遠くないのでPDなどは付かないと思う。
ふくらはぎをパンパンにしながらOSした。これは素晴らしい。
ふうてんのとらちゃん

最後に蝦夷生...の3P目から4P目をマルボーさんがリンクして登り、僕がフォロー。
ここをリンクすると、60mいっぱいくらいで壁の上に立つことができる。
上部は多少ワイルドだけれど、どうせならこういう贅沢をしてしまうのがいいよね。


8/14 不動岩
この日はアチャラナータ(5.12c?)がある不動岩の探検。
人で溢れる観光地の対岸へ渡っていくのは、かなりハートの強さが必要だった。個人的には苦手。
急な尾根のブッシュに入って人の気配がなくなっていくと、やっと落ち着いた。
不動岩はアプローチがかなり分かりにくく、相当迷った末にようやくアチャラナータ等の取付きを発見。
が、荷物を置いて近くのルートを見に行った時に、マルボーさんが大きな岩と一緒に降ってきた。
ランペに乗っかったyogiboくらいの岩が、マルボーさんが捕まった瞬間に丸ごと動いて転がってきたらしい。
「ヤバい!」と反射的にマルボーさんを受け止めながら片手で近くの松の木に捕まり、
腕には大きな擦り傷をこしらえたけれどどうにか滑落せずに済んだ。
yogibo大の岩は少し逸れた方向へ転がって止まったのも幸運だった。
5秒くらいでかなり寿命が縮むというか、白髪が数本増えたような感じがしたけれど、とにかく無事で何よりだった。

気を取り直して、アチャラナータの隣にある倶利伽羅(5.11-)を登ってみた。
これも鬼ヶ城と同じく50m近いロングルートで、2セット持っていったカムがほとんどなくなった。
クラックは苔と灌木でかなりモサモサしていたけれど、岩は硬かったし、かなり充実感は高かった。
倶利伽羅

マルボーさんとあさこさんが隣の無名の5.10(より一層モサモサだった)を登り、結構いい時間になってしまったので撤収することに。
アプローチに難ありだけれど、不動岩も未登の難しそうなクラックがまだあるので、来シーズンにでも来られたらいいなと思う。


8/15 兜岩3峰→1峰
この日はマルボーさんの希望もあり、兜岩3峰にあるコペルニクスの大転回(5.10+ 2P)へ。
数日前に登った兜岩2峰から、3峰までは意外に遠かった。

近くまで来て見上げてみると、ものすごく綺麗なクラックに見える。
クラック両脇の壁がオレンジ色で、なんだか海外の砂岩のクラックっぽい。
が、発表記事などには「極めて脆い箇所がある」と書かれていて、警戒心を高めつつマルボーさんと取り付いた。
見た目は☆☆☆☆クラスの1P目は僕がリード。
オレンジ色の部分は確かに硬いのだけれど、それが剥がれている部分はザラザラの土壁という感じで、確かに極めて脆い。
どうも、表面のオレンジ色の層だけが硬く、一層奥はぐずぐずの岩らしい。揚げ物か何かだろうか。
脆い部分をどうにか避けて、中間のテラスに這い上がってピッチを切った。ああ、これで硬かったら最高だったのに...

2P目の前傾オフウィズスは、マルボーさんが吠えながら越えていった。
核心らしいところでマルボーさんが鷲掴みにしていたガバが、掴むたびにポロポロ欠けていて、ビレイしながらドン引き。
フォローしていくと、唯一のプロテクションの#6はほぼ開いているし、ホールドは脆いし、しかもしっかり難しくていろいろと最高だった。
結局フェースのホールドを使って、フォローだからできるゴリ押しで抜けたらマルボーさんに笑われた。修行が足りない。
終了点は盆栽程度の太さの松(誇張ではなく)だけだったので、近くの岩角に捨て縄を巻いてバックアップにしてラペルした。
なにやら、あれもこれも恐ろしく印象的なルートだった。また登りたいかどうかと聞かれると答えには詰まる。

まだ時間があったので、1峰まで戻って左奥にある前傾フィンガー(5.12-)をやってみることにした。
これは旭川のクライマーが初登したそうで、兜コブラという仮称があるらしい。
そう言われると、視力0.05くらいで見たらCobra Crackに見えなくもない(言い過ぎ?)。
核心は一目瞭然で、薄被りにタイトなフィンガーで、かなり芸風に合っていたのでありがたくOSした。
柱状節理でありながら、こういう変化のあるルートがいくつも登られているのが、S峡の面白いところ。

あとは古いトポを頼りに1峰のルートの取付きをおおよそ同定して、下山。


8/16 屏風岩1峰
マルボーさん最終日。屏風岩1峰のショートマルチをまとめて登る日にした。
まず、すべてのルートの1P目にあたるBIG BANG(5.10+)を僕がリード。
出だしのちょっと脆くサイズも微妙なセクションが湿気っぽくて、いきなり力が入った。
ほどほどの緊張感で抜けて、あさこさんとマルボーさんも上がってきて、そこから右奥の方へ進む。
5.8のチムニーをあさこさん、その先の即身仏(5.9 R)を僕がリードして、
既成ルートとしては右端にあるGATE(5.10+)をあさこさんがリード。
即身仏

写真は撮り損ねたけれど、GATEは40m近くあって、結構ワイルドながらなかなかのクラックだった。
手書きのトポにあった終了点の木が見つからず、奥の方の居心地の悪いブッシュで切って、
そこからSHADOW TOWERなどの終了点になるテラスの木までラペル。
で、さらにBIG BANGのアンカーの木まで降りて、次はSHADOW TOWER(5.10+)を僕がリード。
これは取付きからもよく見える綺麗なコーナーで、かなり快適なクライミングだろうと予想していた。
マルボーさんが「コーナーに入ったら、#4パラダイスやけん」と言っていたので、温存のために序盤は#2とか#3で抜けていった。
と、カンテを回り込んで本題のコーナーに入ったら、完全に#3サイズだった。話と違うぞ!
下のカムを回収しに戻るのも大変なのでそのまま突っ込んだけれど、
ほんの少し開いたところに強引に片効きの#4を押し込んだりして、なんだかほとんどノープロと変わらない。
手元はひたすらにワイドハンドで落ちることはない。とはいえ、これはかなり怖かった。
どうにかサイズが細くなってハンドサイズのカムが効くところまで行って一安心。
フォローで上がってきたマルボーさんに一部始終を報告したら、平謝りされた。
怖かったからか、しゃくれている

再度ラペルして5.8のチムニーの中へ降り立ち、最後はあさこさんがWONDER(5.10)をリード。
これが壁の上段の3本(GATE、SHADOW TOWER、WONDER)のうちで一番楽しいクラックだった。
メジャーな岩場の、地面から取り付けるところにあったら順番待ちだろう。
ロケーションだけでなく、ところによりちょっとフレアして絶妙に登りにくくなるのも含め、総合的に良かった。

1峰の既成ルートはこれですべて登ったので、取付きまでラペルして撤収。
マルボーさんは夜のフェリーに間に合わせるべく、一足先に下山していった。


8/17 鬼ヶ城
あさこさんと2人になり、残り2日の延長戦。まずは鬼ヶ城へ行った。
今回は渡渉せず、ロングナイトのアプローチから分かれてひたすら歩いて行ってみた。
渡渉するあたりに合流するまではほぼ水平移動なので、川の水位に影響されない分こちらの方がむしろ楽なのかもしれない。

エリアに着いて、マルボーさんに勧められた大根おろし(5.10b)とさなだむし(5.11b)をやることに。
どちらもマルボーさんが掃除しておいてくれたらしい。ありがたや。話が違うぞとか言ってごめんなさい。

まず大根おろしから。これがまた素晴らしかった。
見るからにサイズが大小さまざま変化しそうなので、フィンガーからワイドサイズまで山のように持っていったけれど、ほぼすべて使い切った。
極端に難しいところはないものの、かといって鼻歌まじりに登れるほどずっと易しいわけでもない。
ハンド→フィンガー→ハンド→ワイド→ハンド→フィストと、ほぼすべてのジャムを使った気がする。そしてスケールもぴったり40m。
これだけの内容があって流石に5.10bするには辛く感じてしまうが、それでも5.10の後半には収まっていて、これはもうヨセミテだろう。
初めて行ったヨセミテでSacheler Crackerを登った時の感動が蘇ってきた。
大根おろし

あさこさんも大根おろしを登り、僕はさなだむしもやってみた。
前半は大根おろしと共通で、中間部から左の壁に走るシンクラックを辿る。
これがまた、取付きから見上げると異様に細く長く見える。実際に行ってみるとそこそこ開いてちょっと安心。
が、こちらはとにかくずっとずっとフィンガー。一心不乱に、最後の最後までフィンガーだった。
要所要所にガバポケットがあり、かつ傾斜も意外と緩いので、このサイズが続く割にはこのグレードに収まっている感じ。
それと、登っていったらクラックの中にコウモリが2匹詰まっていた。
「あっ」と思って手を止めたら、向こうも「やべっ」というように後ずさっていった。
Crack Climbingに書いてあったピーター・クロフトの逸話を思い出した。僕も、指先を齧られることはなかった。
大根おろしに続き、さなだむしも素晴らしいルートだった。ベスピュラのあらゆる内容を2倍に伸ばした感じだろうか。

1本の滞在時間が長いので、これでそこそこの時間になり、下山。


8/19 流星エリア
S峡最終日は天気が昼までしかもたないようだったので、早起きして流星へ。
当然エリアは貸し切り。贅沢だ。
早起きして来たとはいえ雨がいつ降るか分からないので、アップもなしにいきなり本題に取り掛かる。

まずShooting Star(5.11d)にトライ。
ここまでS峡で登ってきたクラックたちに比べると短く見えるが、下部からちょっとだけ嫌なサイズが続くし、何より傾斜がある。
1日あたりの本数が少ないとはいえ、8日にレストしたきり毎日登っていたので体も少し重かった。
それでもS峡の岩のクセに慣れきっていたおかげか、ゆっくりながらも着実に登って無事OS。
フェース要素が強めで、これはこれでとても面白かった。

で、ツアーの締めとして右に分かれるInnocent World(5.12c)にもトライ。
Shooting Starの前半の核心をこなしてから右に分岐し、厳しい前傾フィンガーが続く。
手元だけでなく足元も一気にシビアになり、そこそこ粘ったけれど、分岐してすぐのところで呆気なく落とされた。
思えばここまで、北海道ではノーフォールだったわけだが、流石にそれで終われるほど甘くはないらしい。
いや、そもそも本当にハードなルートには手を出していなかっただけ、とも言えるかもしれない。
一度パンプアウトしてしまった前腕はあまり頑張ってくれず、そこからはテン山で抜けた。
ムーヴはバラせたのでもう1トライしたかったが、ポツポツと雨が降り始めたので泣く泣く終了。
これは秋のツアーに持ち越しとなった。

その後は街へ下りて買い物、温泉など。
このツアーで発見して全員がハマったポテチ、ふらのっちを求めてスーパーと産直をハシゴしたりした。


8/19 石垣山→札幌
曇り。石垣山で軽く登ろうかということで向かったけれど、昼前には雨が降ってきた。
これでは仕方ないので、北海道でのクライミングは終了。
あとはゆっくり寄り道をしながら札幌まで走った。
夜は新篠津のあたりで無料のキャンプ場を見つけて泊まった。


8/20~21 移動日
ゆっくり出発して、また道の駅等々寄り道しながら小樽まで移動。
夕方のフェリーに乗り、あとはひたすら寝た。
翌朝新潟に着き、港の横の市場で魚を買い込んで家まで帰った。


北海道には、その後9月下旬にも行くことになる。
全体の総括は、9月のツアーの日記でまとめて書こうかなと思います。

北へ ②

8/6 紅葉谷
晴れが続き、いい加減暑くなってきたので、日陰のエリアへ行くことに。
紅葉谷と呼ばれているこのエリアは、4年前に一度偵察に来たけれど、濡れていて登ることはなかった。
今回は晴れ続きだったおかげで、クラックはほぼ全て乾いていた。ありがたや。

エリアに着いて、ひとまず目の前のツチノコ(5.10a)でアップ。S峡ではよくあることだが、クラックから冷気が吹き出していた。
エリア左端にあるセコマのまんじゅう(5.9)も蜘蛛の巣を払いつつ登り、
続いてツチノコの左の辺りにあるPIKA(5.11b)もOS。
で、ほどほどに登ったので本題の龍樹(5.11d)にトライ。
フィンガー好きとしては、真っ直ぐに伸びる細い割れ目はやっておかなければならない。
悪い数手とガバが交互に現れて、クラックが広がった最後のセクションも意外に悪く感じたけれど無事OSできた。
あさこさんもクロヘビくん(5.11a)とかリスの腰掛け(5.10d)をOSして充実した様子。
あとは右端にあるじゃこ天(5.10d)も登って撤収。


8/7 鬼ヶ城
北海道に来た初日くらいからマルボーさんらに「行かないといけん」と言われていた(気がする)、鬼ヶ城へ行った。
朝イチ、いきなり渡渉からスタート。何日か前に軽く偵察して目星をつけておいたあたりから渡れた。
ウエイダーも持ってきていたけれど、転ぶと洒落にならないのでパンイチで渡った。
対岸に渡ってからは、もはや毎日の恒例になりつつある薮を払いながらの急斜面だった。
ともあれマルボーさんの案内で問題なくエリアに到着。
第一印象として、まず壁がでかい。とにかくでかい。前日の紅葉谷がこじんまり見えてしまう。
あとは、とにかく木やら草やら苔やらが生えまくっていて、すごくワイルド。
それでも遠目に見て「あれはすごいクラックがありそうだな」と思っていただけに、期待を裏切らないスケールがあってなんだか静かに興奮した。

ひとまず比較的登られている(苔がマシ)ルートを登ってみることに。
まず死喰魔(5.10b)。これでシグマと読むらしい。暴走族か何かだろうか。
ルートはこのエリアの中では短めだけれど、それでも20mほど。感覚が狂う。
内容も新ハンドからワイドまでで結構面白い。そして岩も硬い。
エリアの看板でもあるオフウィズスマシーン(5.10c)はあさこさんが登り、1時間くらいの苦闘の末にOS。
降りてきたら、今までに見たことがないくらい汗だくだった。
50mを超える長さって、大堂かヨセミテでしか経験ないぞ。

次に短い5.8を登ってテラスに立ち、そこから始まるヘルスエンジェル(5.10d)を僕がリード。
一段上から始まるとはいえ、これも40mある。OSしたけれど、僕もいい具合に汗をかいた。
クラックはちょうどいいサイズが続くのに、あまりに続きすぎて弾切れになりかけた。
ムーヴ云々ではなく、純粋な長さでグレードが付いている類のクラックは久しぶりに登った気がする。
最後にあさこさんが隣の悪魔の爪跡(5.10d)をOSし、これまた40mの長さを堪能。
そして、これがとんでもなくいいクラックだったらしい。
苔や地衣類による汚れはあったものの、「それを差し引いてもこれは☆☆☆☆!」との猛プッシュ。
初登以来、数えるくらいしか再登されていないのではと思うほどのワイルド具合だが、
こんなに長くて登りごたえのあるクラックがまだまだあるとは。
鬼ヶ城というエリアだけでなくこのS峡全体の持つポテンシャルが凄まじいことがよく分かった1日だった。
これは今ツアー中にまた来ようと決めて、下山。
悪魔の爪跡(全くスケールが伝わらない)

帰りは渡渉した直後のアブの多さに、持っていた棒を振り回しながら叫んだ。当然パンイチで。人がいないところでよかった。
猿の腰掛けから木が生えている



8/8 レスト
久しぶりに朝から雨。ということで強制レスト。
ポーちゃんに勧めてもらったパン屋へ行ったり、洗濯したり、買い出ししたり。
アブ対策にバドミントンのラケットが使えるんじゃないかという話になり、旭川のセカンドストリートへ行ってみたら、
予想に反して店内の8割以上が古着で驚いた。
マルボー夫妻も僕らも、探し物がない以上に居場所がない感じがして早々に退店。
当然、ラケットは手に入らなかった。


8/9 天人峡 幻エリア他
この日から2日間、天人峡へ出かけた。
以前大堂で知り合った森さんが開拓者なので、案内していただけることになった。
どこへ行くか自分たちでは決めていなかったので、森さんに案内されるまま幻エリアへ行ってみた。
天人峡については、ロクスノの発表記事を読んだ印象で勝手に湯川くらいのスケールを想像していたが、実物はもっと長かった。
前日の雨で若干しっとりしていたけれど、とりあえずいかにもワイドな心の旅(5.10b)をやってみた。
#7がいると聞いて「いやー、なくてもいけるんじゃないの?」とたかを括っていたけれど、
本当に#7がぴったり入るサイズで結構奮闘的だった。
念の為マルボーさんに借りて、持って行って良かった。
続いて途中から右に分かれる燃えよ命(5.11b)もOS。
手を伸ばせばギリギリ届きそうな距離にあるのに、こちらはずっとフィンガーが続く。
流石に、5.10bのワイドよりは5.11bのフィンガーの方が難しく感じたけれど、その辺はまだまだ経験が足りないので、
下手をするとちょっとした加減で体感が逆転しそうで恐ろしい。
それと、ここでキャメロットの#4をスタックさせてしまい、マルボーさんに回収してもらうという失態を犯した。
うーん、お恥ずかしや。
苦手だとかなんとか言わずに、同じくワイドな鬼の肘肩(5.10b)もOSしたので許していただきたい。
初めて見るタイプのクワガタがいた

幻エリアがひと段落ついたので、少し移動して立琴岩3峰にも行ってみた。
ここではまずあさこさんが風雲たけし城(5.10a)をOSして、続いて僕がアンビリーバボー(5.10d)を登った。
アンビリーバボーは一応PDが付いているらしく、たしかに核心はプロテクションの効きがイマイチだった。
それよりも、クラックの縁とかフットホールドとかがポロポロして恐ろしかった。
風雲たけし城


8/10 天人峡 アマツ岩
朝、泊まっていた公園の駐車場で起き出すと、常夜灯の下に蛾が大量に転がっていた。
それとトイレの入り口でカブトムシのメスも発見。なんだか子どもころの虫取りを思い出す。

この日はアマツ岩へ行った。岩が駐車場から見えている割に、アプローチは少々分かりにくかった。
エリアに着いてみると先客有りで、下地が全体的にものすごく斜めなので居場所が少なくて困った。
取り付きの居心地はともかくとして、ここも結構スケールがあって楽しそうな見た目をしている。

ひとまずアップで天の川(5.10c)を登ったら、これが結構難しく感じた。
快適なクラックを登って終われるかと思いきや、割れ目がガチャついたり脆そうなフェースを登ったりと、そう簡単には終わってくれなかった。
ギアのやりくりやセットを含め、やっぱり野生味があった。
続いて左隣の深海(5.10d)をやってみると、これがさらにもう一段ワイルドで恐ろしかった。
最初の数メートルが脆い上にクラックが細く、実質ノープロ。
ここを探り探りでどうにかこなして、中間部からは明瞭な割れ目になってくれたので一安心。

あさこさんonハゴロモン

あさこさん、マルボーさんと3人で回しているうちに右の方の看板ルートたちが空いたので、そちらにトライすることに。
あさこさんがハゴロモン(5.10c)をOSして、僕は峡子(5.11d)をやる。
地面から見上げると核心は一目瞭然...なのだが、どうも悪いセクションが長く続きそうだ。
フィンガーサイズのカムを多めに用意していざ突っ込んでみると、予想どおりだった。
クラックのオフセットがそこそこなフットホールドを提供してくれるけれど、どうしてもレイバック気味になってしまうのでどんどんパンプしてくる。
数手ごとに効きのいいジャムが出てきてホッとするのも束の間、体勢的に長居はできず突っ込むしかなくなる。
最後はクラックも閉じ気味になってフェースムーヴも混じり、5.12台を狙うくらいの気合でフーフー言いながらOSした。
同じ5.11dでも、S峡の龍樹よりも少し難しく感じた。11dの範疇ではあるのかもしれないけど。

前の夜、マルボーさんがシュラフをかぶって「サムイ、サムイ」と震えていて可哀想だったので、ポーちゃん邸へ帰ることにした。
天人峡にはまた秋にでも戻ってくることにする。


8/11 兜岩
ここからまたS峡通いに戻った。そして天気が回復したせいか、一気に暑さが厳しくなった。

この日は兜岩の2峰へ。本数は多くないものの、5.8から5.12までまとまっていて程よい感じ。
着いてすぐ、アップで左端にある5.10bのクラック(名称不明)をやってみたら、思ったよりも悪くて登りがガチガチになった。
しかも、核心を抜けて傾斜の緩いコーナーを登っていき、終了点直下で灌木の生えたテラスに這いあがろうとしたら左腕に激痛が走った。
アブに刺されると「チクリ」という痛みだが、この時のは「バチーン」という感じ。
危うく落ちそうになったのを堪えて、「これはアブじゃない!」と見回すと、例の灌木に小さなハチの巣があった。
どうもその巣に左肘が当たってしまったらしい。
ハチを驚かせてしまって申し訳ないやら、痛さで気が滅入るやらだけれど、とりあえず落ちなくて良かった。
マルボーさんがその隣のフィンガーを軽く掃除して登り(5.10cくらいらしい)、あさこさんがエリア中央の新人歓迎(5.9)を登ったら、
「絶対に5.9じゃないからやってみてほしい」と言うので僕も登ることになった。
登ってみると、確かに明確な核心があって、ここが5.9に収まっていないニオイがぷんぷんした。
5.10cくらいのフィンガーを登るマルボーさん

昼を過ぎ、あんなに暑かった日差しが陰ってきた。どうも天気は下り坂らしかった。
十分に体は動いたので、この日のメインに決めていた心頭滅却(5.12-)をやる。
革新らしき上部が見るからに細いので、とりあえずそれくらいのサイズのカムとナッツをじゃらじゃら持っていった。
前半はそこそこ易しくて、中間部でレストしてからが一気に悪くなる。やっぱりここからだよね。
サイズが小さいので、「どれかは効いているはず」とカムとナッツを乱れ打ちして、
ジャムが効かなくなるまでクラックが細くなったところからは決死のフェースムーヴ。
一か八かで取ったホールドがそこそこの掛かりで助かった。危なっかしかったけれど、どうにかOS。
多分、ムーヴとプロテクションが固まれば5.12aくらいなのかな、というところ。
フェースとクラックの境目を行き来する類のルートが好きなものとしてはかなり楽しめた。
心頭滅却

あさこさんが5.8のチムニーを登ったところで雨が降り出し、慌ただしく撤収。


8/12 万景壁
前日の雨は大した降りにならず、この日はまた晴れてカンカン照り。
が、午後からまた天気が怪しそうだったので、近場の万景壁を見に行った。

なんでも、ヤブくんがS峡から帰る日に超スピードで掃除して3本初登して行ったのだとか。
ずいぶんな手際だなあと思うのだけれど、瑞牆とかではそんなに早く済まないと思うんだよな。
で、いざエリアに行ってみるとS峡の中では割と短い部類に入るスケールだった。一応は納得。

左端のきのこスペシャル(5.10a)を登ると、なかなかワイルド。
続いてなめこクラック(5.10c)をやってみたら、出だしの脆い部分が結構怖かった。
脆いうえにプロテクションもいまいち取れないというのは、グレードがほどほどでもおっかない。そこ以外は快適だったけど。
最後に日差しで焼かれて生ぬるくなったなめこフィンガー(5.11a)をマルボーさんに続いて登った。
とにかく蒸し暑かった。クラックの中に多少湿気を感じたし、北海道とはいえ夏の気候は日本の夏らしいものだなと実感。

雨が降る前にさっさと撤収して、温泉に入りに行った。