2023年1月16日月曜日

年末年始 その2

1/5 大堂海岸 さいはてエリア
この日は前日よりも早起きして、念願のさいはてエリア、シークレットエージェントマン(5.11a)。
ここ数日風が強く吹いていたが、この日の朝は穏やかで、磯に下りても快適だった。

あさこさんは過去にトライしたことがあるので、先にOSトライさせてもらった。感謝。
連登しているとはいえ、アップなしでやったからか、下部のフィストからもうぷるぷる。
要所要所で休めるので助かったけれど、核心のフィンガーは長く苦しかった。
そこを堪えて中間の大スタンスに上がれば、あとは爽快なクライミングが待っていた。
取り付きから壁のトップまでで実に65メートルほど。シングルピッチとしては個人史上最長。
そして当然、11aの充実感ではなかった。2セット持って行ったカムもほぼ使い切った。
その後もう一度下降してリードを交代、あさこさんも無事に宿題回収。
シークレットエージェントマン

フォローで再度登ったけれど、これも相当にしんどかった。
2人でこんなにもいいルートが登れて感無量。今年もいい年になりそうだ。
終わった時間が早かったので、宿毛まで温泉に入りに行き、夜は炊き立てのご飯と新鮮な刺身。
山田鮮魚店さんが粋な計らいで、盛り合わせとは別にウツボをつけてくれた。最高です。
うまいがな

一期一会鍋、その3『カメノテとすり身の鍋』

1/6 大堂海岸 海亀エリア
この日は海亀エリアに行ってみた。さいはてエリアから目の前に見える、あの目立つルーフのあるところだ。

4連登目で体にもきているが、まずはアニサキス(5.10d)から。
この日もまたあさこさんとのOSじゃんけんに負けた。あさこさんが強いのか、僕が弱いのか。
あさこさんはOS、僕も手堅くFL。
これもスケールは40mあるが、なんだか40mでは驚かなくなってきた。怖い。
アニサキス

続いて今回の旅のメインのひとつである、白鯨(5.13-)。
長さはないものの、見るからに悪そうなルーフクラック。
テルくんが2回で初登してみせたという話も印象的。いや、仕事が速すぎますって。
実際僕はそんなにスピーディーには解決できず、ムーヴがバラせずに時間切れ。
いじわるな形状、かつサイズのクラックでジャムがいまいち使えない。
過去に何人かがトライして登られなかったわけだ。
最後にもう1本、無名の5.9をリード&フォローで登り、撤収。
ここでもまたじゃんけんに負け、自分の弱さが決定づけられた。思わず、海に向けて叫んだ。

一期一会鍋、その4『ブリと小夏の塩鍋』←今回のベスト

1/7 大堂海岸 ハーバーエリア
予報では風が強く曇り空、とのことだったが、どうも回復してきそうだったのでハーバーエリアへ。

今回のツアーのメインのもうひとつ、大ルーフ(5.11c)とそのダイレクト(5.13a)がここにある。
すぐ右にある簡単なコーナー(5.8くらい)を登ってから、大ルーフにトライ。
5.11cのパートはOSでき、そのままダイレクトに突入しようとしたもののパンプが抜けず、あっさり挫けた。
ハングドッグしてムーヴを探ったものの正解は出せず、一度下りた。
これはダメかなと思い、トップロープでムーヴを探ることも考えたけれど、
このルートはハンドサイズ以上のカムが固め取りでき、墜落距離もそれほど長くない。
冷静に考えればリスクの少ないルートなので、「トライはあくまで下から、抜けられなければそれまで」ということに決めた。
2回目のトライは11cのパートを省エネで抜け、腹を括って1回目は試せなかったムーヴに入ってみると、これがハマった。
最後の数手を慎重にこなしてリップを取り、登ることができた。
ムーヴが分かれば12台後半にも感じる。オリジナルのパートは2級か1級くらいだろう。
それにしても、上から探らなくてよかったと思う。
惜しむらくは、テルくんが登っている写真を見てライン取りのヒントを得てしまったことか。
あさこさんも宿題だった大ルーフを登り、よい1日になった。
しかし荷物を拾おうと屈んだときにビキッときて、それから背中と腰が痛くなってしまった。
1500円で5種盛り(右上がなんとコバンザメ)

一期一会鍋、その5『カメノテとグレの味噌煮込み』

1/8 大堂海岸 レスト
クライミング最終日のはずだったのに、前日に出た背中から腰にかけての痛みが酷くなり、登りに行けず。
あさこさんには知人パーティーと一緒に登りに行ってもらい、僕はテントで不貞寝。
半日寝たら少し良くなったので、道の駅で売っていた「ひがしやま」(干し芋の親戚)を買ったりしてまったりと過ごした。
一期一会鍋、その6『ブリあらの味噌鍋(マロニー大量)』

『土佐大月のおいしい骨元気』...妙な日本語だが、たしかに美味しい

1/9 移動日
朝イチでキャンプ場を撤収して、丸一日かけて家に帰った。
瀬戸大橋を渡ったところで既に正午過ぎ。やっぱり四国は思っているよりも大きかった。
西への旅の定番となっている、大津SAの551にもちゃんと寄って、肉まんを食べた。
旅の最後はこれがないと締まらないのです。
レンズが油で汚れました

年末年始 その1

もう半月経ちましたが、皆さん明けましておめでとうございます。
SNS全盛の時代に逆行するかのようなこのブログですが、今年も変わらず書いていきますのでよろしくお願いします。

年末年始は珍しく実家に帰省したりしつつ、高知へも出かけた。
何回かに分けて書きます。

12/29 野猿谷
この日はなんとか滑り込みで登り納めにでかけた。今回はマットを忘れなかった。
いつも同じあたりでは面白くない、というか限界があるので、エリア7でアップ。
初登以来触られた様子のないイルミネーションゴーストとかを見て回り、結局下の方で登った。
不気味の谷(初段)は登ったけれど、隣の渓谷熱(1級)はスタートホールドがぐらついていたのでケガをする前にやめておいた。
リップの際に張り付いているフレークがもげそう

年内にひとつでも宿題を片付けたかったので、寄り道はせずに猿猴捉月図へ。
軽く掃除をして、今回は1回目のトライで登れた。
登れてしまうとあっけない気もするけれど、かなり頑張った。頑張ったはず。
その後は百日紅(三段)もトライして、リップまでは繋がるようになったのに、
結局は単身トライしている中で核心のマントルを返す根性が足りず、また宿題に。
エクトロメリア(二段)、キュリアスジョージ(三段)も少しだけ触って「???」となり、
最後はice9(初段)を気持ちよく登って終わりにした。

12/30~1/1 実家で年越し

撮るんじゃねーよ、という顔

1/2 高知へ移動
実家から丸一日走って、大堂海岸へ。
毎度のことだけれど、四国に入ってからがとにかく長い。
道中、ダイナマイト四国というキャラクターの存在を知った。

1/3 大堂海岸 東のエリア
前日キャンプ場でマルボー師匠に情報をもらい、この日は東のエリアに行ってみた。
数年前にできた崩壊地によって「黒い悦び」と「柿羊羹」のふたつに分断されている。
今回は「柿羊羹」のエリアで登った。
四国の道から分かれて急坂を下っていくと壁の上、そしてブッシュからロープを張ってラペルで取り付きへ。
このアプローチにもさすがに慣れた。


最初にトライした柿羊羹(5.10a)は、OSじゃんけんに勝ったあさこさんに続いてFL。
5.10aとは思えない細さ。#0.2以下のプロテクションを多用する10aとは如何に。
実際クライミングの内容も難しく、10bはあるように感じた。
柿羊羹

続いて壁の右端にある夢幻の壁(5.11a)。
40mある贅沢なルートで、こちらはフィンガーサイズが主体、ムーヴはフェースらしいものが多かった。
ジャムももちろんするけれど、手足ともに先端にビリビリと刺激が来る。この感じが懐かしかった。
時間をかけてこれもOSできた。あさこさんもFL。
これをグラウンドアップ、しかもOSで初登した師匠が羨ましい。
とにかく、満足のいく初登りだった。
夢幻の壁

一期一会鍋、その1『ブリあらの味噌バター鍋』

おなじみ山田鮮魚店さんの刺身盛り合わせ


1/4 大堂海岸 洞窟エリア
さいはてエリアに行こうかと考えていたけれど、山田鮮魚店が閉まる18:00までに帰ってこられそうにないので、
この日は割と近い場所にある(ように見えた)洞窟エリアに行ってみることにした。
実際、地形の上では他よりも駐車場寄りにあるわけだけれど、
アプローチしてみるとかかった時間はそれほど変わらなかった。
四国の道に入ってすぐ、看板のあるところで海へ向けて明瞭な踏み跡を下り、入り江の一番奥に出てから海岸を東へ。
岸良を思い出すようなかっちょいいボルダーがゴロゴロしているところを越えていくと、
この日の目当てである、さあかすのざう(5.11c)のルーフが見えてきた。
さあかすのざう

エリアに着いて、迫力のある5.8のチムニーでアップ。
あさこさん曰く「日本の5.9以下百選に入る」とのこと。登った充実感はたしかにそれだった。
本題のさあかすのざうは、出だしでかなり行きつ戻りつした。
プロテクションは良いものの、地面が近いので結構怖い。
ここはクラックの形状をよく観察して仕切りなおしたら越えられた。
ジリジリとフットホールドのない天井レイバックで進み、カムのセットもほぼブラインド。
おまけに出口付近で入れようとしたカムがスカスカ。あれ、思ったよりも太かった。
この辺りが核心で、心が折れかけたけれど、コンマ数秒で奮い立たせてギリギリルーフを抜けた。
あとはそこそこ快適なジャムで登ってなんとかOS。いやはや危なかった。
精神面の研ぎが足りていないけれど、この成果は嬉しかった。
杉野さんやりましたよ。
やわらかい餅をスパサで切る

青、青、赤

一期一会鍋、その2『キントキの味噌鍋』