2024年1月24日水曜日

伊豆の年始2

1/6 なみだち
この日こそはと、なみだちへ。
エリアに下りていくと、先客がいた。流石に3連休だし、登りに来る人はいるよな。
タコに取り付いていたけれど、核心でエイドアップしている様子だったのでムーヴは特に見ず。
アルタミラフェース・迷いルート(5.10d)を登ってアップ。
上部に1本だけあるハンガーボルトは、下から見上げた印象よりも腐っていなかったので、
しっかり悪くピリッとした核心も安心して突っ込める。
どれくらい登られているか分からないけれど、結構面白かった。
波をかぶって靴を濡らしたりしつつ、取りつきに上がってタコにトライ。
風が強く、波飛沫が飛んできた。
出だしのルーフ越えで2、3度行きつ戻りつして、意を決してクラックに突入。
先にトライしている人がいたおかげか、クラックのヌメりは全く気にならず。
ムーヴ、プロテクションともに、ハングに入ってからは上手くはまっていき、OSできた。
暑さも大したことなく、むしろ風のおかげで状態は良いようだった。助かった。
その後はながねケイヴに移動したものの、覗き込んでみるとあちこち草だらけ。
これは出直してしっかり掃除した方がいいということになり、
おとじろう、南の国のピリカなどを見て回って、周辺の概念を把握して帰った。

タコをトライする前、準備を整えながら考えたことがあった。
今年は「気持ちを前へ、上へ向ける」ということをテーマにしたい。
そう決めてトライし結果を得た以上、忘れず、大切にしたい。


1/7 ながね
ながねケイヴの掃除。
シュリンプ(5.12c)だけは流石に人気があり、綺麗になっているどころかチョークがしっかり載っているので、
その周囲のルートに生えた草をひたすらにむしった。
エビデンス、アバロニ、ビッグジュンと風吹ジュンのラインがこれで掃除完了。
これだけ傾斜のある壁だと、上からラペルしてカムを入れるのにも一苦労。
弁天岩の開拓を思い出すようだった。
草むしりを済ませて微妙な時間になってしまったので、かんのん浜とオーシャンのエリアを見に行って場所を把握して帰った。


1/8 ながね
シュリンプをトライしに行った。が、この日も先客あり。そりゃそうか。
幸いというのか、チョーク跡はくっきりなので、1トライをものにするために待った。
ハングボードでアップし、取り付きの側壁に短いクラックを見つけて二人でボルダーしたりした。
順番が回ってきていざトライすると、前半の前傾シンハンドでかなり手間取った。
どうにも苦手なサイズだったので、結局フェースにあるホールドとリーチでかなり強引に突破。
カムを固め取りしてレストした後、抜けないパンプを諦めて最後のフェースムーヴに入り、
捨て身で出したラスト1手を止め損ねて吹っ飛ばされた。
惜しかったような、そうでもないような。かなりギリギリのパンプだったので、あの捨て身では駄目だったのだろう。
ともかくムーヴは探らずそのまま下りて、しばらくレスト。
パンプが抜けたところで、ロープは抜かずにヨーヨー状態で繋げて登った。
ヨーヨーだとかロワーダウンだとか、いろいろなスタイルがあるけれど、
今回の場合、OSトライで取った以上のカムはその後セットしなかったので、
これはピンクポイントですらなかったということになる。
グレードを抜きにして考えてもこれはOSしたかった。
しかし、充実感もあった。
パンプしてもある程度冷静さを保ってムーヴをこなし続け、視線は上を向いていた。
そのことは収穫だったように思う。

昼過ぎに撤収し、また富士山の裾野を抜けて家へと帰った。

伊豆の年始1

年始はあさこさんと2人、城ケ崎へ。
このところ毎年のように、というか実際に毎年西日本へ出かけていたけれど、今年はあまり遠くへは行かず。
とはいえ、実際日帰りできる距離ではないので、そこそこ遠出という感じ。

元旦、初詣等々を済ませ、ゆっくりと出発。
ほぼ全部下道で、沼津経由で伊豆を目指した。
元旦に富士山を見るという、縁起の良さそうなドライブだった。

1/2 雨のためレスト
まだ登っていないけれど、雨が降ったので仕方なくレスト。
釣り具を持ってきたので、小雨の中一応釣りもした。
唯一の釣果

1/3 日蓮崎
なみだちでタコ(5.12a)をやるつもりだったが、あさこさんが風邪気味だったので、
いがいが根に置いて行ってもらって単身ボルダーに切り替えた。
日蓮崎のボルダーには、歩いて20分くらいで着いた。結構混んでいた。
アップで易しい課題を数本登り、波浪(二段)をやったら少しハマった。
久しぶりの城ケ崎で、微妙なフリクションの感触を掴むまで時間がかかってしまった。
ほどほどのトライ数でフックの効かせ方にも慣れ、登れた。
ずっと奥から出てくるサティアグラハ(四段)もやりたかったけれど、
先にやっていたグループが帰ってしまい、マットが足りず断念。
まだ時間が早かったので、マット2枚でもできそうなディスチャージ(三段)をやった。
初めは波浪への合流までのムーヴが???だったけれど、
ムーヴが分かってからしばらくかけてバラし、繋げて数トライでギリギリ登れた。


1/4 浮山橋
エリアに行ってみると、1組だけ先客あり。
岩を見上げていた一人が振り返ると、なんとお懐かしや、ガチオさんだった。
相変わらず声と口がデカかったが、僕も人のことは言えない。
アップでゲルニカとトラベルチャンスをゆるゆると登り、しばらく逡巡。
というのは、前回ここに来た時にスコーピオンの洗礼を受け、えらく苦労して登ったからだ。
今回はタランピオン(5.13a)をやることにしていたけれど、結構怖気づく。
で、散々勿体つけてやっとトライしたものの、当然のように一撃はできず。
時間をかけてムーヴをバラした。
しかしフォローでカムを回収していると、核心手前に決めた0.2と0.3が立て続けに抜けて吹っ飛ばされた。
これで一気に萎えてしまい、この日はそれ以上トライせず。
後になって、もう1トライできなかったことを酷く後悔した。
「なんか餃子食べたいな」ということで、大量に作った

岩のスケッチをする

1/5 シーサイド
知らぬ間にバムになっていたガチオさんが、「パートナー難民なんだよお」ということで、
8時にいがいが根に集合して3人でシーサイドへ。
前に来た時は気分が悪くなるくらい混んでいたけれど、今回は空いていて安心。
風に吹かれて(5.11a)でアップ、クラックが登りたいガチオさんとサンライズの方へ。
アーリータイムズ(5.10c)とホワイトクリスマス(5.10c)を登った。
ガチオさんとオンサイトじゃんけんをして、2連敗したのでどちらもFLということになる。
それにしてもどうしてこんなに勝負事が弱いのか。
コロッサス(5.13a)にも興味があったけれど、季節外れに暑い日差しと下部のランナウト、
中間部以降のボルトの芯がどう見ても茶色いのにまた怖気づき、トライせず。
前々日に天気が悪くてもトライしていたらしい泥攀氏とはえらい違いで、一人気恥ずかしい。
その後、サンセットでドラゴンフライ(5.11c)もやってみた。
100岩などでは無星、魅惑のトラッドでは三つ星と、随分差がある。
1本だけあるケミカルボルトは、白い粉を吹いていた。
ボルトの直後が核心なので危なくはないのだけれど、傾斜に体を投げ出していく決心がつかずテンション。
使うホールドが分かると呆気なく解決して、2回目でRP。
が、フォロー回収を面倒がってロワーダウンで回収しようとしたところ、ロープがクラックに入り完全にスタック。
風に吹かれてを登って上に回り、外しに行く羽目に。
どうにもいいところ無し。ハードなルートもトライせず、ただのんびりとしてしまった。
こんな日があっても悪いことはないが、勿体なかった気がする。
ドラゴンフライはリードしたくなかったらしいガチオさん

この日の鍋の具


2024年1月9日火曜日

~年の瀬

あけましておめでとうございます。
ヨセミテのことをまとめているうちに、もう年が明けてしまいました。
帰国後から年の瀬までのことを、簡単に。

11月は、瑞牆と馬瀬でボルダー。
瑞牆では、数年ぶりに黄金虫(初段)を登ったりした。
実はヨセミテであまりにも行動食を少なくしたせいか、ガリガリに痩せてしまっていた。
でも、アップでやったフォーマルハウト(初段)がさらっと2回目で登れたりして、
どうも花崗岩(の緩傾斜)の調子はそれほど悪くないらしい。
流れで、やったことのなかったねじ式(四段)にも手を出したものの、指を裂かれて撃沈。
やっぱり調子は悪くない、でも良いはずもない、という程度らしかった。
馬瀬ではいましさん、オカモチと三次元(三段)をやってみたものの、
こういうフィジカルな課題はさっぱりできなくなっていた。
いや、そもそもこの傾斜のこういうタイプが苦手なのかもしれない。
川原特有の、午後遅い時間に来る湿度によるところもあったと思いたい。

12月某日、イイダマンに誘われてマラ岩のペタシマン(5.13c)をやりに行った。
なにかと悪名高いこのルート、「まあやってみるか」程度の気持ちで参戦。
アプローチ途中のボルダーで軽くアップして、イイダマンの掛けたヌンチャクを借りてトライした。
1回目はシルクロードから分かれたところですぐにテンションがかかった。
その先のオリジナルパートは、核心以外すぐにできた。
核心のデリケートな数ムーヴも、1時間ほどあれこれ試して解決。
が、これはイイダマンのヌンチャクが無かったらできなかった。うーむ。
日中は日差しが熱すぎるくらいだったので、日没後にもう1トライしたものの、
核心まで繋がって、我慢が足りずに体が剥がされて落ちた。
ムーヴをバラした感触は悪くなかったけれど、流石に2トライで登れるほど簡単ではないか。
帰りに夜行性(二段)を必死で登って、終了。

クリスマス前後くらいから、今シーズンも野猿谷通いを始めた。
初日はゆっくり昼前に着いて、百日紅(三段)の後から気になっていたストーンモンキー(四段)の掃除。
近くの課題でアップしてトライ。予想通り、リップへ伸びる部分ができず。
このアンバランス具合をねじ伏せていくのが面白い。いや、面白い気がする。

その後ノミーが「悪いっす」と言っていた猿芝居(初段)もやって、しっかり敗退。
さらにCandy Crush(四段)もやってみたけれど、これもバラせず。
どうも自分は、今ある保持力で単純に押し切れる範囲でのみ登っているらしく、
それ以外の要素が入ってくると途端にできなくなる。
当然と言えば当然か。
指以外のフィジカルをきちんと強くするために、数日がかりで登れるくらいの課題を、
しつこく打ってトレーニングする日が必要なのだろう。
最後に、昨シーズン敗退していたサンシャインスーパーマン(初段)を回収して、坊主は免れた。

2日目は8のエリアに初めて行ってみた。
峠を越えていくと、そこそこ遠かった。川沿いを上がってきた方が実は速い?そんなこともない?
月面〇〇という名前の課題がたくさんある岩でアップして、スローターハウス5(三段)にトライ。
OSトライで核心まで行ったけれど、結局落とされる。
ムーヴはほどほどで解決したものの、スタートから繋げるとどうにもできない。
4通りほどあれこれとムーヴを変えて、結局一番手堅くチマチマ刻むムーヴでシークエンスを組んだら、登れた。
ムーヴ単体ではなく、きちんと流れるシークエンスにする前提で意識することが大事、と痛感。
ヨセミテでスマートフォンのレンズにひびが入ってしまい、逆光だと映りが酷い


その後は明らかにウェルカムな見た目の重力波(二段)をやったら、これはOSできた。
それから大きく移動して、またストーンモンキー。
リップを再度しっかり掃除して、2,3トライで想定していたムーヴがハマり、リップに手が届く。
で、リップのホールドをマッチして悪さにビビり、「こんなの返せるかー」とマントルに入らずに飛び降りた。
むしろここからが核心なのか?とりあえず、深追いするのはやめておいた。
最後に猿芝居をやって、またしっかり敗退。これもマントルに入れる気がしない。