2014年4月30日水曜日

ハレ

今日は大ザルと二人で瑞牆へ。
前日まで予報を見て「こりゃダメだよなー」と言っていたけど、
昼までもちそうだということなのでダメもとで行ってみた。
諏訪のあたりで一度雨が降ってきて、ますますダメそう。
が、瑞牆についてみると意外にいい天気だった。
むしろ涼しくてコンディションは良さげ。

いつ降ってくるか分からないので、一気に奥まで行って、
「ベシミ」とかの下にあるガバだらけの岩でアップ。
ところによりボロボロなのが残念だけど、限定して遊べば結構ちょうどいいアップになる。
ついでに「泉」(3級)と前回大ザルが初登した「蛇の木」(3級)も登った。
「蛇の木」はスタンスが欠けて一回落とされたけど、いい課題でした。
グレードは高さを加味せずに3級でいいでしょう。




さてさて、時間がなさそうなので本題の「ハレ」へ移動。
トライするのはなんだかんだで昨秋以来か。
前回までの反省を活かして、飛び出すときのスタンスを変更。
今まで右足一本で跳んでいたのを、左足もしっかりつけて出ることに。
すると1回目から感触が良かった。
止まらないけど、明らかに前回までと違う。
手が届くだけじゃなくて、降られに入れそうな感触があった。
「これは止まる!」
そう思って何回か跳ぶと、本当に止まった!
前回まではさっぱり止まる気配がなかっただけに驚いた。
でもそのあとのムーヴの煮ツメが甘く、ポロ落ち。
すぐにもう一回止まったのに、またポロ落ち。
どうも足運びが繋げると上手くいかない、ということで、研究タイム。
ホールディングや使うスタンス、向き、いろいろ試して修正。
シビアと言えばシビアだけど、修正前よりは確率が上がった気がした。

さて、繋げるぞーと思ったら、今度は1手目がまた止まらなくなった。
左の親指はすぐにごりごり擦れて穴が開いたし、
叩き付けてる右手の薬指にも血豆らしきものが出来てジンジンするしで、ちょっと焦った。
その後しばらく止まらなくてじりじりする時間が続き、
「・・・また宿題?」と思い始めた。
 

 

レストを挟んで、いい加減決めなきゃと臨んだトライで、やっと1手目が止まった。
2手目に繋げる足運びもなんとか決まって、中継を入れてダブルダイノ。
これ自体は優しいのだけど、落ちたくないのでかなり叫んだ。
そのおかげでしっかり止まり、続くマントルまでのセクションも問題なくこなして、
最後のちょっと嫌なマントルを注意深く返して岩の上に立った。

1年間という期間は、レッドポインターな僕にとってそう長くないはずだったのに、
この課題については長かった気がした。
1手目は今日初めて止まったのだから、このランジを止めるのに1年かかったことになる。
それにこれは初めての四段を登ってからの1年でもあった。
年がら年中ボルダーをやっているわけではないけど、2本目が登れないことに正直焦りもあった。
時にずーっと停滞しているようにすら感じる自分も、やっぱり少しずつ前進していたんだな。
ゆっくりだけど、確実に。
そう感じさせてくれるクライミングだった。
1年前は「出来るのかこれ」と感じた1手が出来たことで、
きっとこの先もまだ前進していけると、そう感じさせてくれるクライミングだった。

雨が降りそうで降らない変だけどありがたい天気が続いていたので、
大ザルが「思う壺」(初段)をやるのを応援して、
帰りに「the habit」(四段)をちょっとだけ触ってみた。
既に指皮があちこち剥けていたせいもあるけど、さっぱり出来なかった。
宿題を抱えずに済むのは、きっとずっと先のことになりそうだ。



昨年の秋~冬をほぼ棒に振って終わったので、今年の春こそはと思っていた。
そうして迎えたシーズンの終わりに良いクライミングが出来て満足。
宿題が全部片付いたわけじゃないし、むしろほとんど残っているけど、
とりあえずこれで気持ちよくルートのシーズンに移っていけそうだ。


夜にエッジで登った後、肩甲骨のストレッチをしてみたら思った以上に硬かった。
いや、硬いというか、ガチガチでろくに動きやしない。
よく登れたな。

2014年4月25日金曜日

右手人差し指の日

今日はきょーやくんと数年ぶりの小川山に行きました。
で、タイトルの通り、今日は右手人差し指の日でした。
これだけで察しがついた方、あなたは通です。

きょーやくんが「静かの海」がやりたいですというので、水晶スラブ下へ。
久しぶりに行ってみたら不可能スラブだけはやっぱり大きく見える。
「今日は一日ぽかぽか陽気かなー」なんて思っていたのに、小川山一帯は曇天。
時々思い出したようにぽやーんと陽が差すくらい。でもちょっと暑い。
ということで、ちょっと微妙なコンディション。

犬岩で適当にアップして、近くの「涙涙」(1級)をやってみたらどハマり。
これ、実は初めて登った1級なんだけれど、やけに悪かった。
なにやらホールドが欠けてちょっと変わったらしい。
早々に指に穴が開きそうだったのでやめ。
で次にやった「虹の入江」(初段)でもハマりかけた。これは登ったけど。
最後にそういえばやっていなかった「犬小屋」(二段)をさっさと落としてアップ終了。

さて、ということで「頭痛」(三段)を久しぶりにトライ。
どのスタンスを踏んでいたかどの結晶を持っていたかほとんど忘れていたので、
まずは顔をずりずりしながら観察。
どうやらそれらしいのを発見したので、やってみると合っていたみたい。
でも数年前と同じように3歩目に乗れずにバランスを崩して落ちるばっかり。
そのうち2歩目にも上手く立ち込めなくなってきたので、ちょっと早いけど休戦。
ちなみにここで右手人差し指に穴が開いた。

きょーやくんはいつものようにネガティブになりかけながらも、
思いのほかムーヴが出来て面白くなってきたようで、珍しく打ち込んでいた。
もうじき旅に出るきょーやくん

で、こちらは「伴奏者」に手を出すことに。
こっちも離陸からいきなり悪いけど、しばらくやったらこなれてきた。
でもサル左衛門とかDKが登った時のことをもうほとんど覚えていないので、
ムーヴは1から考え直しであります。
しかもこっちも右手の人差し指が結構痛い。というか、それ以外はほぼ皮が減らない。
何度か痛い落ち方をかましつつやっていたらやっとそれっぽい感じになってきた。
「面白くなってきたぞー」とか思っていると、ここで雨。
え、そりゃないよー。小雨だけど。
すぐに止んだのでトライを再開したら、今度は離陸ですっぽ抜けてつま先を強打。
ひーひー言ってシューズを脱いでいると、今日このスラブのために持ってきたTCProに穴が。
うそーん・・・・リソールしなきゃ。
まぁ落ちる時はスリップかバランスを崩したかなので、そりゃソールも減るよな。

きょーやくんは惜しいトライを連発中。
レストするらしいので隙を見て駐車場のトイレに行く。
と、トイレから出たらまた雨。今度は結構大粒。
「待ってくれー」と泣きながら不可能スラブに駆け戻って、荷物を畳んでいたらまた止んだ。
なんぞこれ。

時間は余ったけどスラブはもう濡れてしまったので、何か乾いてないかと思って石楠花エリアへ。
リップが湿気っぽい「忘却の川」(二段)をやることに。
本当ならこれをさっさと片付けて他の課題に移るつもりだったのに、
体がすでに終わっているらしく、ヨレヨレパンパンで最後の2級パートで落ちる落ちる。
結局二人とも登れず、とぼとぼ手ぶらで帰ることになりました。
ほとんどスラブしかやってないんですが、結構疲れるんだな、スラブも。

何だか疲れが溜まってきてる、気もする。
調子上がらんなぁ。

2014年4月19日土曜日

結晶ごりごり

先週末、エッジのコンペで右肩が「ゴキッ」となってから1週間腐っておりました。
おそらくそんなに重症ではないので、これから徐々に戻していく予定。

今日は家族で瑞牆へ。今年も花崗岩の季節がやってきましたな。
ゲートが閉まっているので、グリーンロッジ上から歩く。
エリア入口の岩でアップして、両肩があり得ないくらいに固まっていることに気付く。
使わないとすぐこれだよ。
僕の体って本来硬いものなんですかね。自分でもよく分からん。

サル左衛門がプロジェクトに行くので、とりあえず見に行くと、
リップ周辺がまだ濡れているので乾くのを待つとのこと。
じゃあ好きにさせてもらお、と「命の更新」の上部をバラしにかかる。
右手の凶悪エッジはなんとなく持ち方を習得してアンダーポケットへ。
ここからが更に痛い。
収まりの悪い1本半くらいのポケットをどうにか効かせようとしているとゴリゴリくる。
右手も左手も、結晶ががちゃがちゃ立っている。剣山のごとし。
とりあえず我慢してあれこれ試すも、どうも縦に伸びにくい。
次の外傾カチを高速タッチして落ちてくる状態。
繋げてくるとここが明らかに核心になるんだよな。

一休みして、他の二人の応援。
サル左衛門は昨冬あんなに苦労していたプロジェクトを1回で呆気なく登ってしまった。
あまりに呆気なかったので、五段の初登に立ち会った実感すら薄かった。


大ザルも昨シーズンからのプロジェクトを初登。
珍しく運動系のムーヴから始まるハイボール。2級か3級らしい。
近くにある変な形の木から「蛇の木」と命名していました。
次に行ったらやってみよう。

「命の更新」に戻って上部をもう一度やってみる。
ちょっとよさげなムーヴが見つかったものの、まだアンダーポッケが上手く持てない、
テーピングで固めたりいろいろしつつやって、指がヨレてパキりそうな気配が出てきたので止め。
あとは下部、というか2手目の練習をひたすらやった。
まだ10回やって1回止まるくらいの確率。
うーん、まだ繋げには入れそうにないな。

最後に、マットがたくさんあるので「テロメア」(二段)をやる。
核心のホールドをあれこれ教えてもらっていざ行ってみると、なんじゃこれ!
高いし後ろに岩があるし思いのほかホールド悪いし足も深いし・・・
でも、これぞ瑞牆という感じの傾斜とホールドで面白い。
あれやこれや試して、結局オリジナルのムーヴで登れた。
マントルは怖かった~。返しても終わりじゃないのがまた何とも。
高いところで右往左往してデリケートなムーヴをこなす、
なんだかトラッドルートに似た趣のあるいい課題でした。

指はいつも通りズタズタで、肩もまだあまり感触が良くないですが、もう来週が楽しみ。
次回は「ハレ」もやろう。

2014年4月9日水曜日

4月じゃないのかよ その2

今日もネガティブきょーやくんと笠置山へ。
前回と打って変わってぽかぽか陽気。
というか、暑い。
そよ風が吹いているので気持ちはいいけれど、コンディションは・・・という感じ。
ちょうどいい感じがない。
もっとこう・・・あるだろう!

きょーやくんが「オウダンやりたいです」というので、久しぶりに林道上へ。
間伐した木が一面転がしてあるので凄く歩きにくい。
ところによっては道が埋まってるし。
「ドリフター」(3級)とか「ナナメ」(3級)でアップして、仕上げに「坂の上の雲」もリピート。
アップが終わったので、とりあえずきょーやくんと一緒に「オウダン」(三段)。
が、これが全然できない。さっぱりできない。
見るからに核心のスローパー地帯が持てそうで持てない。
きょーやくん曰く「小DKみたい」(真意は不明)
結局二人で合わせて一応ムーヴは完成。
でもそれ以上やる気にならなかったので、あとはきょーやくんに任せてこちらは「パッション」(四段)に転戦。
当然ながらこっちはもっと出来なかった。
印象が悪くなりすぎないうちに見切りをつけて、移動。

駐車場近くの水汲み場で水を汲んだらやけに濁っていた。
まぁ、腹を壊したりしてないからいいけど。

さて、本題の「異端者」。
前回抜けをバラシていなかったので、とりあえず後半からやる。
と、これがまたできない。
3手目はちょっと変更して確率が一気に上がったけど、問題はさらに上。
4手目を取ってから左上のクラックを取りに行くところがどうも届かない。
ガバなはずのヒールがすぽすぽ抜ける。
ビデオを撮って観察したり、全く別のムーヴを試したりしたけどことごとくボツ。
体が硬いのか腹筋が弱いのかヒールが下手なのか・・・ん、全部か。
サル左衛門によると上部は2級らしい。
2級って怖い・・・
悲壮感が漂い始めて、時間もなくなってきたので敗退決定、猪待ちに移動。

(ここまで一切写真をとっておりませんでした)

ここで前回びしょ濡れのリップを見て辞めた「ジオランダー」(二/三段)へ。
狙えそうだったので一撃を狙ったけれど、ランジの距離が足りず失敗。
次のトライで気合を入れたらランジが止まってそのまま登れた。
一撃を逃したのは勿体なかったけど、いい課題なのでまぁよし。
きょーやくんは精神をすり減らしながらぴょんぴょんしていた。

どんどんネガティブになっていくきょーやくん(平常運転)

結局ランジは止まらず。
「奢っちゃいけないですね」とボソリ。

その後は「白月」(二段)の痛そうなトライを見守って、時間になった。
「アルデバラン」とかもやってみたかったけど、また今度。

「ジオランダー」は嬉しかったけど、「異端者」がどうにも遠のいて敗退色濃厚な日でした。
暑さとまだ割れたまま指のせい、だということにしておく。

2014年4月7日月曜日

4月じゃないのかよ

昨日はネガティブきょーやくんと笠置山へ。
前夜は雨、ところにより雪。というか高いところは間違いなく雪。
林道に入ると、落ち葉で詰まって溢れる側溝。
駐車場で会った引きつけ王御一行は「全滅だよ」と言って川エリアへ下りていく。
見るからに聞くからにダメな条件だったけど、どこかしらあるだろうとエリアに行ってみる。
きょーやくんが「ジオランダー」をやりたいというので猪待ちに行くと、
被った壁は意外に乾いていてリップさえ乾けば、という感じ。
後々晴れそうだし、とりあえずトンネルの方に戻って登り始めた。

カタールでアップして、きょーやくんの希望で「サラシア」(二段)。
抜けのスラブまでしっかり乾いているし、見るからに一撃を狙えそうなので、狙ってみる。
先にやったきょーやくんが寒さにやられたので早めに核心手前まで行ってレスト。
いきなりどカチでちょっと緊張したけど、問題なくゲット。
きょーやくんがやっていると雪がチラついたり日が差したりよく分からん天気に。
緩まない寒さにきょーやくんのテンションが落ちてくる。
そうかと思ったらまた晴れたので繋げてトライ。
案外さっくり登っていた。

そろそろかなということで猪待ちに移動。
ん、まだ濡れてる・・・
「ジオランダー」は核心は乾いているのにリップがびしょ濡れのまま。流れてるのか?
どうしようか、押し切ろうか、と思案していると、突然吹雪になった。
写ってませんが、かなり舞ってます
しかし!Bishopでのことを思い出して待っていると、10分くらいで止んだ。
にわか雪は待つべし。
とは言っても気持ちが萎えたので「ジオランダー」は諦めて「陽だまり」へ。

「陽だまり」とは言うけれど曇ってしまったのでかなり寒かった。
リップは見るからにびしょ濡れだし。
「陽だまり」(二段)が、これまた狙えそうだったので一撃を狙う。
皆が右回りなところをまっすぐ登るとか、妙なライン取りになったけど無事一撃。
うーん、よく分からん。とりあえずよかったけど。
きょーやくんもムーヴが出来たら凄まじい安定感で登ってしまった。
珍しく速く動くのでブレぎみ

その後は「バルボラ」(三段)をやってみた。
ムーヴは結構すぐにバラせたけど、抜けがびっしょびしょだし核心がヌメるので辞め。
乾いていれば登れそう。
すっぽ抜けて小指から流血したので深追いせずさっさと移動。

最後に「白月」(二段)へ。
一撃はあっけなく逃して、ちょっとハマる。
核心のしわカチがヌメる・・・気がする。寒くて仕方ないんだけどなぁ。
いつの間にか薬指が割れて流血して、足が滑って膝を擦りむいて、
印象が悪くなりかけたところで核心がぎりぎり止まって登れた。
きょーやくんは最後のトライを終えて「さっさと退散だっ!」と帰り支度を始めた。

行った時の情報や印象は最悪に近いものがあったけど、意外に登れるものです。
気温は低くて、可もなく不可もない普通のコンディションでした。
いや、むしろ寒すぎ。真冬みたい。
またすぐに暖かくなるみたいだけど、次回はどうかな。

次は「異端者」をやりたい。