2014年3月30日日曜日

花粉症とかなんとか

昨日は笠置山に行った with 大ザル サル左衛門
全員花粉症なので、見渡す限り杉だらけのこの山は地獄か・・・
と思ったけど、まだ真っ盛りではなかったみたい。
サル左衛門は具合悪そうにしてたけど。

相変わらず笠置山は宿題だらけで毎回何をやるか迷う。
実はあまり行かない→たまに行ってあれこれ触る→大抵宿題になる→またしばらく行かない
このループで増える一方。
で、性懲りもなく新しい課題に手を出したくなったので、
今回は「異端者」(三段?)をやりに行くことに。

ペネロペとかいう低いルーフの岩でアップ。
真ん中から左にトラバースする3級のラインがよく分からず、
思い切り低空飛行でやってみたら思いのほか悪かった。1級くらいか?
ムーヴはあって面白い。
次は「小癪な課題」と噂の「ニコル」(1級)。
岩が欠けてガバカチが出現したらしい。
それでも悪くて危うくハマりかけたところでホールドを変えたらあっさり登れた。
最後に「ニキ」(1級/初段)を登ってアップおしまい。

ナナメジの岩へ。
まずかなり前から放置していた「ナナメジ」(初段)からやる。
相変わらず核心のピンチの持ち具合がよく分からずまたハマりかける。
と、全く違うホールディングに変えたら呆気なく登れた。
ホールディングって大事ですね。勉強になりました。

さて、やっと本題の「異端者」。
スタートから1手1手全部悪い。実質4手か5手だし、当然か。
1手目のピンチを取るのが特に悪いし、親指がゴリゴリ当たって猛烈に痛い。
足は深いし傾斜も見た目より強いので凄い勢いで体がヨレる。
悪さと痛さにひーひー言いながらもなんとか核心パートをバラして、繋げ。
1手目が上手くミートしないと2手目が出せない。というかピンチが弱い。
何度か上手いこと持てて3手目まで出せたけど、それ以上は進めず。
コンディションがまぁまぁなのをいいことにお昼を挟んで打ちまくったけど、
最後はもう痛みとヨレでぐだぐだでした。
うーん、シーズンがもうギリギリなだけにこれは悔しいな。
何とかして暑くなる前に登りたい。

ちょっと時間が余ったので、最後にレッドブルへ。
「赤牛」(二/三段)をやっている人がいたので混ぜてもらう。
これは得意系だったみたいで10回くらい飛んだら止まって登れた。
体がもう終わりかけだったので、ランジを止めてからマッチするときに足が切れて危なかった。
限定っぽいけどいい課題だった。

サル左衛門は新しくなった「レッドブル」(三段)を登っていた。
そういえば「レッドケイブ」(三段)も「異端者」のSDも登っていた。
花粉症で体調悪いんじゃなかったのかよ。

2014年3月16日日曜日

ゆきどけのきせつ

昨日は大ザルと遠山川へ。
お互い宿題をいい加減登りたいと思っていたのに、数日前の雨のせいか川が増水。
中流より上はほとんど全滅だったので下流で登ることに。
下流だってこんなんです


「王様ゲーム」が水没しているので、放置していた「ダンディズム(low)」をやることに。
去年のブローツアーの直前にやって以来だから1年ぶりか。
下地がちょっと上がってスタンスが埋もれていたので掘り出す羽目に。
というか、こんなところまで水が来るんだよな。

バカ犬岩でアップしてからムーヴを思い出す。
後半のパートのムーヴが思いのほか悪く感じて「え、こんなだっけ」となる。
まぁそれでもなんとなくできそうだったので奥のスタートから。
凄く低い

右のヒールが変な方を向くので足首がゴキっとなりそうだけど、なんとか掛かる。
やっていると1手目が止まるようになってきたので2手目を取ってからのシークエンスも確認。
で、どんどんつなげる。
そのうち2手目も止まるようになり、あとは押し切るだけ・・・と思いきや、
おくからつなげると後半のパートがブレるブレる。
しかもこの課題、右手ばっかり指皮が減る。
右のヒールが壊れ始めて、指もいい感じにダレてきたところで、気合を入れまくったら登れた。
吠えてますが、地味
久しぶりに振り絞りました。
かなり低いし湿気っぽいけど、内容はある課題でした。登れてよかったー。

ダンディに一息ついていると、珍客が。
お久しぶりの御二方
ガチオさんとトネさんが来襲。
何年ぶりだ?(って言いつつ多分1年ぶりくらい)
アンバマイカ目当てできたら当てが外れたらしい。
鬼哭
foolish dog

あれこれ登って行かれました。
ガチオさんが昔一撃したはずのfoolish dogでぼろぼろ落ちてて面白かった。
「〇年前のオレ、強い」らしい。

最後に餅岩でPとか「痛み」(初段)とかやったけどどっちも全くできず。
石灰岩難しいー。

増水は残念だったけど、思わぬ成果があってそれはそれで満足。
でも3本くらいある宿題、どれかは片づけてシーズンを終えたい・・・
そろそろ雪解けで増水の季節になってしまうので、遠山は近々シーズンオフでしょう。

また来るぜ

2014年3月14日金曜日

めずらしいこと

10日と11日で、涸沢岳西尾根から奥穂高岳に登ってきました。

10日の朝に車で新穂高温泉へ。雪が舞っていた。
入山して2時間は林道歩き。かすかなトレースがあったけど、だるーい歩き。
実は夏に一度だけ、滝谷の出合いまで行ったことがあるのだけど、
冬は冬で景色が違うし、「こんなところだっけか」という感じ。
穂高平の小屋のところにカモシカが一頭いて、逃げもせずじっとこっちを見ていた。

尾根の末端から取り付くと、一気に雪が浅くなって、トレースがはっきりと出た。
おかげでキックステップでさくさく登れた。
急な尾根なので、高度がどんどん上がって気持ちがいい。
取り付きから4時間くらいで2400メートルくらいまで上がり、適当な場所でテン場設営。
天気はどちらかというと悪く、西穂の方から冷たい風がゴーゴー吹いていたので、防風壁も作る。
真冬並みの寒気が入っていたらしく、厳冬期と変わりない寒さ。
夜中に防風壁の一部が崩れて一緒に行った2年生の頭に直撃したらしい。
僕は全く気付かず爆睡。鈍感でよかったー。

翌日、軽い荷物でアタックを決行。
今日登らずにいつ登るんだというくらいの快晴。
今年の春はとことん天気に恵まれますな。ありがたや。

蒲田富士を越えると、雪庇の出た細い尾根が涸沢岳に向けて伸びる。





ここは雪がまだ締まっていなくてちょっと恐ろしかった。
ここから一度下り、正面に見える壁の右側にある長いルンゼを登る。
雪崩の危険性がどれくらいか気になっていたけど、ここは問題なく通過。
あとは涸沢岳の頂上まで岩の出た尾根をひたすら歩く。
左手には凍り付いた滝谷の壁が荒々しく聳えていた。

偽ピークにちょっとがっかりさせられながらも楽しく歩いて、涸沢岳のピークを踏む。
が、ここが目的地ではないので写真もろくに撮らずに穂高岳山荘。
ここで一息ついて、いよいよ奥穂のピークを目指す。
最初の岩場は見た目はイカツイものの梯子があるおかげで通過は楽。
あとは岩の混じる尾根を慎重に進めば山頂だった。
強風でカメラが倒され、この写真を撮るのにテイク3くらいかかった

さすがに今回は無風快晴なんていうとんでもないコンディションではなかったけど、
凄くいい条件で登ることができた。
爽快爽快!
下りでは一度だけ懸垂もした

下りは早いもので、あっという間に涸沢岳を越え、ルンゼを過ぎ、リッジも通過して蒲田富士。
こんなにもすんなり進むものなのかと内心びっくり。
ベースに戻るとまだ2時。「・・・下りるか」ということになった。

さっさとテントを撤収し、持ってきた荷物の8割は担ぎ下ろすことに。
実働4日、予備2日の予定だったので、なんだかバカらしくなるけどそこは考えないことにする。
急な尾根をどんどん下り、尾根の取り付きまで1時間。速い!
大喰岳の方に行っているパーティーがいるのか、林道にトレースがあったので帰りは楽ちん。
日が沈んで寒くなってきた6時ごろ、新穂高温泉に着いた。

帰りに平湯で温泉に入っていると、雪が降ってきた。
半分強引に下山してしまったよかったかもしれない。


まさか奥穂に1泊2日で行ってこられるとは思ってもみなかった。
コンディションに助けられた。
その一言に尽きますが、2日目の行動時間とこなした高低差を考えると、ちょっと自信にもなります。

ところで、個人的には今回初めて奥穂に登りました。
実は夏にも登ったことがなかったんです。
自分がいままでどれだけ偏った山行をしてきたかよくわかりますね。
普通に(というと語弊がありますが)歩いてピークを狙うことが自分にとっては珍しいことで、
そんな山岳部員ってアリ?という感じもしますが、
そんな変人がいてもいいのかな、とも感じます。

変人は変人らしく、歩いていくピークよりもうちょっと先を見ていたいです。
そう、鳥も通わぬあの谷のようなところを。

2014年3月5日水曜日

ridge

日曜日から、会の1年生二人と八ヶ岳に行っていました。
登ったのは阿弥陀岳南稜と赤岳主稜。
先月の大雪の影響か雪がべったりついていて、まさに岩と雪。

岩と雪といえば、
実家に帰ると大ザルの蔵書でそれこそ山のように置いてある。
自分が生まれるよりも前の雑誌なのだけど、読んでみると面白いです。
貴重な資料だよなぁ。

閑話休題

日曜日、雪だか雨だかハッキリしない天気の中、入山。
茅野駅からのタクシーは道路に残った雪のため舟山十字路までギリギリ行きつけず。


林道も湿気った雪が太ももくらいまであって結構なラッセル。
旭小屋から尾根に上がった後は浅くなって快調でした。
この日は立場山の先にある青ナギで停泊。

翌朝、夜明けとともに出発。
朝日が差したら一気に雲が晴れた。
これは赤岳(天狗尾根だっけ?)

これからあの岩稜に行くよー

風も弱く非常に快適な歩きで岩稜帯まで詰める。
ここの岩場は直登も出来るらしいけど、左側に回り込んで裏のルンゼから登る。
直登は・・・短いし、あまりそそられないな。
ルート自体はルンゼとは言ってもかなり易しく、なんの問題もなく阿弥陀岳山頂へ。

 一般的にバリエーションルートとして扱われるようですが(多分)、
阿弥陀岳南稜は普通の尾根という感じでした。
むしろその後の中岳方面への下りの方が怖かった。
冬のバリエーションが初めての二人にはいい導入になった・・・かな。
この日は行者小屋で停泊。
南稜があまりにも早く終わってしまったのでかなり暇。
計画の段階で赤岳まで回るとか、いっそ主稜線を周遊するとか考えればよかった。
夕方、赤岳が凄く綺麗だったので、それはそれでまぁよし。


翌朝は他のパーティーよりも早く出て赤岳主稜を目指す。
普段の八ヶ岳なら取りつきまでトレースがはっきりついていそうなものだけど、
今回は豪雪の後にほとんど人が行っていなかったのか、トレースは皆無。
文三郎尾根の途中から丁度良さそうなところを見つけて、主稜の取り付きに下る。
ちょっとラッセルが深かった。
何処のルンゼからもスノーシャワーみたいなものが流れ落ちていて、冷たいし寒い。
1年生連れではあるけど簡単なところでは極力ザイルを出さずにどんどん登る。
ここでは出してます

前日にテン場から眺めてイメージしていた通りのライン取りで進めて気持ちよかった。
イメージに現実が伴ってくると、形容しがたい喜びを感じますね。
中間部の長いリッジのピッチもランナウトしたものの問題なく抜ける。
1年生二人はひーひー行っておりましたが、その割にはスムーズに登ってきた。よしよし。
行者小屋から4時間半くらいで赤岳山頂に着いた。



北アルプスが端から端まで見えた

あとは地蔵尾根を下って、テントを畳んで、昼過ぎに春のような陽気の美濃戸口に下山。

今年の春休みは天気に恵まれております。
1年生たちもかなり楽しんだ様子でよかったよかった。
冬のバリエーションは久しぶりでしたが、冒険的要素が増して楽しいです。
もっと難しいルートにも行きたいところですが、それはまた次のシーズンかな。