2018年1月28日日曜日

デビル

「最強寒波」とかいう妙に安直な感じで呼ばれている今回の寒波ですが、
実力は本物だったようで、我が家の周りも連日雪ばかり。
3日連続で仕事前に雪かきをしなきゃならないし、
買い物に行くにもまず家を出るのにえらく時間がかかるし、部屋は温まらないし、
まあ恐ろしいところに住んでるんだなと実感したわけです。

とかなんとかありましたが、昨日は前回同様Ryoちゃん親子と里エリアへ。
前日に豊田が雪の下という情報を聞いて、無理かと思ったけれどなんとか行けた。
受付のある公民館の駐車場につながれていた人懐っこいワンコに癒された。
が、やたらと毛が抜けてあちこち白茶っぽい縮れ毛だらけに。
駐車場の周りはこんな状態

どうみてもここが一番状態がよさそうだったので、「常盤」(初段)の岩でアップ。
天気はいいので風さえなければ暖かかった。
アップしていたら、奇抜なヘアスタイルゆえに外人扱いをうけているこーだい君が登場。
先日行ったタスマニアに大和魂を忘れてきてしまったらしい。もはやタスマニアデビル。
とにかくアップの仕上げで「常盤」を登って、その流れで「常磐道」(二段)も登った。
常盤の岩

大ザル監督が「逆さのれんをやりたい」というので、そちらへ移動。
近くにある「積み木」(1級)とかの岩はつららが垂れていた。
リップ上の雪をどければなんとか登れそうだったので、せっせと雪下ろし。
で、「積み木」は出だしで数回落とされて、冷たさと雪にひーひーいいながら登った。
「ボルダリングの基本っ!」とか偉そうなことを言いつつトップアウトしたら、
岩の上は完全に雪に覆われていて、危ないところだった。
タスマニアの彼が「積み木」でほかの人にはない躓き方をしているので、
それを応援しながら「ジェンガ」(初段)もやってみた。
こっちは思った通りにムーヴがハマって、1回で登れた。
トップアウトはやめておいた。
この上は地獄

タスマニアデビル on 積み木

日当たりのいいところを求めて、「時計回り」周辺へ。この辺は雪が少なくて快適。
課題がどれも小ぶりなので、各々の課題でトライ開始。
Ryoちゃんは前回の宿題の「青函トンネル」で、こーだいは「時計回り」、
僕は「十六夜の月」(二/三段)をやってみることにした。
一見すると意味不明で、やってみてもなかなか意味不明。
でもなんだか悔しいのであれこれ試して、やっとのことでムーヴをバラした。
つなげると2手目の精度が悪いったらない。
何度か2手目が止まって、実質最後の1手まで行ったものの、
毎回足かどっちかの手がすっぽ抜けて痛い落ち方をした。
終了間際まで頑張ったものの、今回は登れず。
難しいのは全部立って届く範囲なんだけどな。
離陸していないようにも見える

こーだいが「時計回り」を回れずに悲しみに暮れていると、
「青函トンネル」をやっつけたRyoちゃんが参戦。
スタックさせてる足が痛いだのなんだの言うこーだいを尻目に高度をぐいぐい上げて、
終了間際に「え、身長伸びた?」と言いたくなるくらい突然登ってしまった。
ということで、今回は完全にRyoちゃんの独り勝ち。
二十台の面目丸つぶれでした。
もうあれだな、RyoちゃんじゃなくてRyoさんだな。
時計回り

マットを背負いすぎてもはや流浪の民



そういえばこの前、Devilman Crybabyを観た。
「トラウマ級の衝撃」とか宣伝されているので「どれどれ」と思ったわけですが、
そういう煽り文句が誇張どころか控えめに感じるくらい恐ろしいアニメでした。
もうサントラが頭から離れませんよ。

2018年1月16日火曜日

かちかちゆび

スペインで久々に連登したおかげで、指皮がにわかに硬くなっております。
タッチパネルがいまいち反応しなくて、ちょっと困る。

先週の日曜日、Ryoちゃん親子と笠置山へ行った。初の里エリア。
ものすごい快晴で、気温も相応に低かったけれど、朝から気持ちがよかった。
前日に少し降雪があったので、日陰には当然雪が残っていた。
そもそも日陰は寒くてつらいので、主に日当たりのいい辺りを巡った。
大ザルアップ中

「ネブラ」(二段)の岩周辺に荷物を置いて、周りを偵察に行ってから、アップ。
「ザーレラント」(2級)が高いうえに結構悪くてビビる。
あとは小粒な課題で適当に体を温めて、ペンギン岩へ。
「ペンギン」(3級)と「イワトビペンギン」(3級)を登って、
看板課題の「皇帝ペンギン」(初段)もムーヴが完成したところで登れた。
多少ヨレた後半でシビアな足置きが出てくるあたり、いい味出してます。
毎年恒例の正月太りを嘆く大ザルも「ペンギン」を登って上機嫌。
Ryoちゃんは多少リーチに悩まされるところがあったものの、
周りの大人が若干退くくらいのペースで「皇帝ペンギン」を打ってバラしていった。
つなげるとやっぱり最後の微妙なバランスでの遠いムーヴがブレてしまうらしかった。

Ryoちゃんを待っている間に「飛行船」(初/二段)も登って、
さてそろそろ「ネブラ」(二段)でもやるか、とマットを担いで移動させていたら、
ちょうどペンギン岩が死角になったところで歓声が。見逃したー。
さすがエッジ育ち、こういう形状を使うバランス系は強いです。


で、「ネブラ」にトライ。
岩のど真ん中で、いかにもここをランジで登れという感じの課題。
得意系に見えたものの思ったよりも跳びにくく、
指皮をそれなりに奪われながら痛いカチを必死で握ってぴょんぴょん。
最後は蹴りだす足の位置をちょっと変えたら距離感がぴったり合って登れた。
えらく外に吐き出されている

その後はRyoちゃんが希望した「ショウテン」(初/二段)をやったものの、
「飛行船」と同グレードとは思えないくらいに何もできなかったので、
二人ともそうそうにギブアップして「時計まわり」(初段)へ移動。
一見これも意味不明だったけれど、クラックに足をスタックさせて時計回りするらしい。
あれやこれやと足の入れ方を試して、
試しては抜け試しては抜けしていたものの、最後はがっちりジャムが聞いて登れた。
どうして止まっているのかよく分からないスローパーを押さえこむのが面白かった。
そして、危うくシューズのトウラバーを破壊されるところだった。
時計回り

最後に、近くの「青函トンネル」(1級)を登って終了。
Ryoちゃん、これは宿題に。元気なタイミングでやればすぐできるでしょう。

里エリアの有名どころはまだあまりトライしていないけれど、
いい具合にまとまっているし、割と暖かいし、目標を見つけて通うのもいいかも。
遠いけど。

Madrid revisit おまけ

おまけ① 「エドゥさんといっしょ1」
Albarracinに着いたのは微妙な時間で、スーパーやカフェなどはまだ昼休み中。
食べ物を買いたいけど、開店まで待つのは時間がもったいない。
そこで行ってみたのが、自動販売機。
ピザトーストみたいなのが売っている自販機が街角にあったわけです。
そこは自販機がいくつも並んでいたのだけど、
端っこにある一台に大人のオモチャが並んでいるのを発見した兄貴。
「おい見てみろ!」
「街中では滅多にないけど、田舎に来るとあるんだよ、こういうの!」
と、妙にご機嫌で教えてくれる兄貴。
いや、そんなに自慢げに言われましても。

おまけ② 「エドゥさんといっしょ2」
1年前くらいからトレイルランニングを始めた兄貴。
Albarracinで朝食を済ませてCabrerizoのセクターに向かっているときのこと。
僕はPalpant(7b+)の位置を大体覚えていたので、そっちにずんずん進んでいった。
と、なんだか違う方向に進んでいく兄貴。
エ「あれ、Palpantそっちだっけ」
W「こっちじゃないの?」
パ「こっちだろ」
エ「ああ、そっちか。間違えた」
どうも兄貴は方向音痴の気があるらしい。
W「それ、トレイルランニングでは結構深刻なんじゃないの?」
エ「トレランの時はGPS持って行ってるから問題ナシだ。テクノロジーに助けてもらう」
いや、そういうことじゃないでしょうに。

おまけ③ 「イスタンブールにて」
帰りのトランジットは長かったので、さすがにお腹がすいた。
折角なので、トルコの料理っぽいものを出しているお店に入ってみた。
どうやらビュッフェみたいな形式で、
並んでいる料理を店員に「これちょうだい」と言って取ってもらうシステムだった。
見るからに肉っぽい、なぞの茶色い球体がソースに浸かっているものを選んでみた。
すぐとなりに白いご飯もあったので、それも頼んだ。
が、茶色い球体にナイフを入れてみたら、外側が鶏肉、内側はこれまた米だった。
ああ、粉ものでご飯を食べている気分。


それから、これも折角だからと、アイスクリームを買いに行ってみた。
植木鉢をひっくりかえしたような形の帽子をかぶったお兄さんがにこやかにやっていた。
味はバニラ、チョコ、ピスタチオの三つだけ。
「どうする?」と聞かれてオールミックスにした。
細長い如意棒みたいな棒でアイスをとってくれるお兄さん。
アイスに金属棒がくっついた状態で、コーンに紙ナプキンを巻いて、ハイどうぞ。
紙ナプキンのところを持ったら、お兄さんが棒をひょいっと持ち上げる。
アイスとコーンは棒にくっついていき、客の手元には紙ナプキンだけが残る。
こんな茶目っ気のきいたパフォーマンスをいちいちやってくれる。
トルコのアイスは、とにかく粘り気が強いらしい。
他にも、受け取ろうとした客の目の前でアイスをひっくり返すバージョンもあった。
くるりんぱ、と一回転させても、落ちないんですねこれが。
そしてアイスをもらって帰ろうとしたら、「まいどおおきに」と言われた。
まあ、芸達者だこと。
真横にしてみても大丈夫(落とすのが怖いのでこれ以上は・・・)

イスタンブールに立ち寄った際は、買ってみることをおすすめします。非常に美味。


その他の写真
日光浴

Albarracin

After Climbing(店内では古いブローのビデオが流れていた)

ミスマッチなような、そうでもないような

Super Chef!

パブロ宅の近所の教会

スーパーにあった生絞りマシーン

このネズミみたいなのが食べて発酵させたコーヒー(高級品らしい)

Madrid 再訪 ④

1/3
天気は回復したものの、前日の雨で辺りはしっとりしていた。水たまりもあった。
この日はルナもついてきた。山を走り回ることは滅多にないそうで、大はしゃぎ。
カメラを向けたらこの顔

雨の後で岩が乾くのに時間がかかりそうなのもあり、最初からCaliguraで登ることに。
ここは開けたところにあって、日も風も当たってあっという間に乾いた。
適当な6台とPeraleslosgramos(7a)でアップして、Caligura(7c+)へ。
すっかり乾いた抜けのセクションをちょっとだけやって、つなげ。
1回目から抜けのスローパーまでつながったのに、最後の一伸びが足りず。
これはヒールがどれだけかかるかの勝負だということで、ミウラ―を投入。
出だしで1度スリップして落ちて、次のトライでばっちり登れた。
やっぱりヒールはミウラさんですよ。
Caligura

エドゥもPeraleslosgramosをゲット

宿題をめでたく回収できたので、Quebrantaherradurasへ戻る。
ここまで連登だったので、しばらくのんびり日光浴。
パブロとエドゥがそれぞれの宿題をやったものの、なかなか進展せず。
エドゥが「La Huevera(7c)やろうぜ」というので、参戦。
これはガバの棚から二段ジャンプでリップ下のガバまで飛ぶランジ課題。
軽い気持ちでやってみたらとんでもなく遠かった。多分個人史上最長。
垂壁で、壁が近いので、何度かやっていたら派手に手の甲を擦って流血。ぎゃー。
二段ランジで徐々に距離を稼げるようになったものの、タッチが限界だった。
激しく指皮を削られて撤退。また宿題か・・・
La Huevera

パブロ on Sunset Boulevard(7b+)

いつもよりスロースタートだったのものの、まだ日没まで時間があったので、
駐車場から反対側の道に入ってCrossroads Oesteへ。
Crossroads Esteは何度か行ったことがあるけど、Oesteは初めて。
アプローチ途中の景色が良かった。
二人が「やってみてくれ」というJean-Claude Van Damme(7b+)にトライ。
典型的なPedrizaフェースという印象。
核心の足挙げがジャンクロードヴァンダムの蹴りみたいになるのが由来らしい。
最初のトライで足が上がったものの、上部でぽろっと落ちた。やっちまったー。
鋭くて痛いカチたちを握りに握って、2回目で登った。
ジャンクロード蹴り

薄暗い中移動して、最後にEdad de Piedra(7a)へ。
スタートのこれまた痛いカチから、このグレードとは思えないキャンパでリップへ。
あとはヒールががっちりかかってスローパーとカチを繋いで抜け。フラッシュできた。
二人が後半のスローパーでハマっているのを応援して、暗くなったので終了。
Edad de Piedra

この日が最終日だと、スケジュールを勝手に勘違いしていたのだけど、
実際はもう一日あったことが、家に帰ってから判明。
空港に送ってもらってからじゃなくてよかった・・・
というわけで、二人に話したらえらく笑われ、それからよく分からんハイタッチをした。
思いがけずもう一日増えた。指が痛い。
買って帰った夕飯のピザを「最終日だし」と食いまくってしまったのが恥ずかしい。
ピザをはさみで切る

1/4
本当の最終日。天気がよくて暑そうなので、日陰になるLaboratorioで登ることになった。
午前中はエドゥが一度アルカラへ荷物を取りに行ったりして終わってしまい、
エリアに着いた頃には午後2時を回っている。
いつになくスロースタートだったけれど、
まあ思いがけずもう1日付き合ってもらっている手前、文句は言えない。

アプローチの一本橋は、ルナを小脇に抱えて渡った。

パブロがトライしたいというBreaking Bad(7a)からスタート。
微妙な凹角を、粒を拾いながら登る渋めの課題。結晶を探しに探してギリギリ一撃。
岩の形状が絶妙で、よくこんな微妙な結晶つまんで立っていけるなと感心した。
ついでに近くのPenin's Roof(7c+)もやってみたものの、
これはこれで指にくるタイプだったので、ほどほどでやめておいた。
Breaking Bad

セクターの上の方に移動して、Spanish Revolution(7b+)の岩へ。
最初に名前もよく知らなかったMongolito el de la Carmen(7a)をやったら、
これも思いのほか面白かった。
トポにはMorfoの表記があったけど、尺の短いパブロも登れそうだった。
それから右にあるSpanish Revolution(7b+)にトライ。
地ジャンから遠いスローパーを押さえてマントル一発。
スタートのエッジにヒールが一応上がるものの、体重が乗り切る前に抜ける。
何度かやって「これはえらくしんどいぞ」ということで、
同じスタートから右に逃げるTecnicas Ancestrales(7b+)をやる。
こっちは3回くらいで登れた。終了のガバへのランジが気持ちよい。
二人がTecnicasをやるのを応援しつつ、再びSpanish Revolutionをやってみたけど、
結局最後までヒールは抜け続けた。
身体が固くなってるのか。デスクワークばかりじゃいけませんね(?)
二人も登れず、ほどほどで撤退。
Mongolito el de la Carmen

難しいぜこの課題

最後に、エドゥの希望で、セクターの一番上にあるEn Verga Dura(7a+)へ。
それなりにかかるカチふたつから、それなりに近く見えるリップに跳ぶ1手もの。
足がどれも微妙な感じだったけれど、薄暗いなかでよく探したらあった。
その足で踏み切って丸いリップを捕らえて、リップ上の平行ダイクを使ってマントル。
リップにふたつぽこぽこと角みたいに盛り上がっていて面白い。
エドゥがぴょんぴょんしている間、最後に欲張って隣のL'Angle Naif(7b+)もやった。
スタートの縦カチが、紙が切れるんじゃないかってくらいに鋭くて半泣き。
あまり長期戦に持ち込むと勝機はなさそうだったので、全力で握って離陸。
2手遠いエッジにデッドして、あとは簡単だった。
エドゥはランジが止まりそうで止まらず、これも宿題となった。
En Verga Dura

本当に真っ暗になるまで登って、スペインでのクライミングが終了。
帰りはまたルナを脇に抱えて川を渡った。
家に帰ってパッキングを済ませ、「寝過ごしてはいかん」と早めに就寝した。


1/5⇒6
帰国日。マリアは前の夜に帰ってしまって、パブロとルナが見送ってくれた。
おかげさまで、非常に快適なベースだった。ありがとうパブロ。
エドゥに空港まで乗せていってもらった。心配していた渋滞もなくスムーズだった。
「また会えてよかったよ。そんで、また近いうちに会えるといいな」
「また一緒に登れて本当に楽しかった」
そんな会話をしているときに、近くで何かの工事をしていてうるさいったらなかった。
空港職員さんたちも忙しいんですね。
アニキもお元気で。

搭乗手続きは今回も問題なく済み、あっという間に出国。
ゲート前で1時間ちょっと待ったのに、フライト10分前になって漸く搭乗開始。
それで予定の時間に間に合うわけないでしょうに。
スペインでは空港でも時間にはルーズなのね。

イスタンブールまで4時間、イスタンブールでのトランジットが8時間弱。
流石に今回のトランジットは長かったので、
お腹が空いたタイミングで夕飯だか何だか分からない食事をとって、
ついでにトルコのアイスも食べて、あとはずっと読書で時間をつぶした。
搭乗1時間前になって「そろそろ動くか」と思って掲示板を見たら、
「LAST CALL」の文字が出ていたので慌てて空港内をダッシュ。
が、汗だくになってゲートに行ってみたらまだ搭乗は始まっていなかった。
なんじゃい焦らせよって。
それから約10時間のフライトはほとんど眠れず、映画を5本くらい観た。
成田は思ったより寒く、新宿まで出てバスを乗り継ぎ、
深夜バスに揺られて雪国の家まで帰った。
着いたのは夜明け前、とてもきれいな朝の空だった。

2018年1月12日金曜日

Madrid 再訪③

1月1日
あけまして。パブロは夜明け前から仕事に出て行ってしまった。お疲れ様です。
エドゥよりも早くに起きて、少し村の中を歩いてみた。
元旦ということも忘れそうな、静かな朝だった。
村にあった像

エドゥが起きてきたところで、La Pedizaに出発。
が、カフェもスーパーも閉まっているので、個人経営のお店で食べ物を調達。
まあ、悪くないという感じだった。

この日はLos MartinezとLa Ermitaという家のすぐ裏にあるセクターに行った。
それこそ、お茶の間の会話が聞こえてきそうなくらいすぐ近く。
こんなところでもすごいサイズの岩がごろごろしているから面白い。
最初にLos Martinezへ。
奥の方にあるアップにちょうどいい感じの岩からスタート。
6台を数本登って、Los Martinez(7a+)もフラッシュを逃して2回目で登った。
見た目通り(?)リップを取ってからが悪かった。
Los Martinez

ちょっと移動して、Lotomotor(7b+)へ。
これはまた明らかに一撃を狙えそうなタイプだったのでしっかりオブザベしてトライ。
後半指が悴んで感覚がなかったけれど、フラッシュ。
なんだかBishopのCheckerboard(V8)を思い出す課題だった。
次にすぐ上にあるGabo(7b/+)もトライして、これもフラッシュできた。
これは岩の形がすごかった。ロウスタートの8b+は結構えげつない様子だった。
Lotomotor

Gabo

更に移動して、家の真横にあるCagando Melodias(7b)へ。
取り付きでマットを広げてボカディージョを作りながらしばらくのんびり。
この課題も、核心の遠いサイド取りが悪かったけれど、フラッシュ。
レスト明けで指皮の感触もよかった。
Cagando Melodias

La Ermitaに移動。ここは小さい礼拝堂の周りにある小さいセクター。
ここにあるLa Ermita(8a)を前からやってみたかった。
やってみると、やっぱり8にかかる課題は厳しかった。
傾斜はそれほどないけれど、ホールドは細かいし、一手一手が遠かった。
やっているうちに強風が吹いてマットが吹っ飛ばされ、
三脚で立ててあったカメラも倒されて一時騒然。幸いカメラは無事だった。
指皮をどんどん削られながら頑張ったけど、リップへの遠い1手が届かず。
薄暗くなってきたところでちょっと早めに終了して帰った。
また宿題出来ちゃったな。
La Ermita

たくさん飛んでいたハゲワシ


1月2日
前日の夜、スラブマスターのタロ・マルティンから連絡があった。
この日はQuebrantaherradurasとCaliguraへ行くことになったのでそう返事しておいた。

エドゥとパブロが寝坊して、時間通りには出られず。まあ、予想通りだけど。
QuebrantaherradurasはCanto Cochinoへ行く途中の峠から行く尾根上のセクターで、
横長で薄い板みたいなフェースが特徴的なところだった。
La Ermitaにやられた指がちょっと痛かったけど、ゆっくりアップして慣らした。
「ムーヴを解明してくれ」と言われてやってみたLa Chapa Verde(7a)は、
言われた通り核心のムーヴがなかなか分からず、ちょっとかかってなんとか登った。
傾斜が緩いのにまかせて細かいホールドをぐいぐい引いた。
ちなみにChapa Verdeというのは「緑のボルト」という意味で、
トップアウトに本当に緑のボルトが打ってあった。
Chapa Verde

一人で奥の方にあるCaliguraを見に行ったところで、やっとタロと遭遇。
ドレッドヘアはもうやめたらしい。
La Chapa Verdeの辺りに戻ってしばらくChapa Verdeのセッションを観戦。
それからSunset Boulevard(7b+)もやってみた。
これは核心のリップ取りで全く違うところを叩いてしまって落ちた。2回目でゲット。
タロさんのChapa Verde模範演技

そうこうしていたら、山の方にかかっていた雲がついにやってきて、雨になった。
スペインで雨に降られるとは思っていなかった。
タロたちは一足先に帰ってしまった。
まだ霧雨くらいで何とか登れたので、La Chapa Verdeの隣の7a+を登って、
ギリギリ登れそうなCaliguraへ移動。
Caliguraの下の凸凹コンビ

目当てのCaligura(7c+)は、ハングの中はまだ乾いているものの、出口はシケシケ。
結構手数があって、ムーヴはすぐにバラせたものの、
最初にある一番ハードなムーヴをこなしてからだと、最後の最後までずっと悪い。
なんとか押し切ってやると気合を入れて繋げたトライで、最後の1手で落ちた。
遠いスローパーを中継して、さらに遠いガバへ飛ばすのだけど、
ふんっ!と出したら手のひらにじわっ!こんなしっとりしたもの止まるか!
雨でどんどんマットがびしょ濡れになっていくし、これでやめた。
エドゥが岩の反対側にあるハングの7bをトライしたものの、登れず。

最後はいよいよ雨が本降りになりそうだったので退散した。

家に帰ると、パブロの彼女のマリアが待っていた。一緒にマリアの犬が出てきた。
ルナという名前の女の子。
すぐ興奮するからか、パブロには「Lunaticaのルナだ」と言われていた。
いや、Linatica(発狂した)って・・・