2018年1月11日木曜日

Madrid 再訪 ②

12/30
Albarracinからパブロの家に帰りついたのは深夜だった。
パブロはあれからアルカラを離れて、マドリッドの北の方にある小さい村に住んでいた。
小さいけれど綺麗で素敵な家だった。帰国日までずっとここでお世話になった。

この日はパブロが仕事だったので、エドゥと二人でLa Pedrizaへ。
途中の街でカフェによって朝食。
それからManzanaresの街で買い物をしてエリアへ、という感じ。
この3年くらいで開拓されたTres Coronasというセクターに行ってみたかったけど、
エドゥの足首の調子が悪いようで、セクターまでの山道がツラそうだったので変更。
駐車場から近いLaboratorioで登ることにした。
やっぱりいい景色
恐怖の一本橋

Los Tres Mosqueterosというカンテのクラシックがある辺りでアップ。
Los Tres Mosqueteros(6c)は見事に2回落とされて3回目でゲット。
La Pedrizaの岩のガビガビの質感に改めて悲鳴をあげていたら、
後から来た二人組に「お前の顔見たことある」と言われた。
よくよく聞いたら前にこのセクターと、それからAlbarracinで会った人たちだった。
まさかの、3度目のばったり遭遇。Small world。
D'Artagnan(7a+)をジンジンしてきた指でぎりぎり登ったら、
「ワイン飲むか」とすすめられた。
クライミング中にワインをラッパ飲みとは、流石スペイン。
少しだけ頂いた。たいへん美味しかった。
ワインラッパ飲み

前に敗退したEl Bloque Sharmatico(7b)へ移動。
隣の岩を蹴ってランジすると7b、使わずに行くと8aという課題。
身体が伸びきった状態からどうにかタメを作ってガストンのガバに跳ぶ。当然Morfo。
とはいえ出来ないのは悔しいし、やっているうちにどんどん人がやってきて、
お座敷状態でセッションが盛り上がり始めたので、意地になってピョンピョン。
そのうちギリギリで止まって登れた。
「8aもやれよ!」と周りに言われたものの、こっちは出来ず。
僕よりも背の高いエドゥも惜しかった。
El Bloque Sharmatico

少し下流のLaboratorio Inferiorへ移動して、エドゥ希望のDinomita Jump(7b)へ。
フラッシュを狙ったけれど、マントルで派手に落ちた。
この時にこめかみをリップに擦ったらしく、しばらく流血。こんなの初めてだよ。
名前のわりにマントルが核心という、妙にむずがゆいこの感じ。
結局真面目にマントルだけバラして、最後は相当強引に返して登った。
今回のツアーで一番しんどかった気がする。
Dinomita Jump

その後少し上にあるBavaremen(7a)を登って、一番上のハングへ。
前傾に水平カチがちょうどよく並ぶEl Hechicero(7c?)をやる。
ホールドを触ってみると見るからにフラッシュが狙えそうだったので、狙う。
スタートからの数手で足が悪くプルプルしたものの、あとは結構安定して登れた。
ムーヴが素直な分、La Pedizaの課題としては登りやすかった。
いい課題だったから特に気にしない。
El Hechicero

Bavaremen

エドゥが朝に寄ったカフェに上着を忘れたので、帰りに立ち寄った。
すると、店員のお兄さんがクライマーだった。
「El TaladorのSD(8a)を第2登したのってお前か?」とまで聞かれた。ハイそうです。
そりゃあ、他に日本人がほぼ来ないところだしな。
2年半前のことを更にいろいろと思い出した。
新しいエリアのことも少し教えてもらった。


12/31
3連登してそれなりに疲れたし、天気も微妙だったのでレスト。
ただずっと家にいても仕方ないので、前日カフェのお兄さんに聞いたValdemancoへ。
ここはパブロの家から30分くらいのところにあるエリアで、やはり花崗岩。
これまた街のすぐ裏にある。
トポもないし、明確な手がかりもないので、カメラだけ持ってぶらぶら歩きまわった。
所々、チョークの跡があった。
カフェのお兄さんが言っていたように、岩はLa Pedrizaよりも緻密で滑らかだった。
まだまだマドリッドの周りにも知らない部分があるな。
その量も、質も、そこを拓いていくクライマーの情熱も、まだまだ知らない。
いずれまたこの地に戻ってきて、その一部でも分かち合えたら。
あわよくば、いつかみたいに自分の課題を登ることができたら。
そんな年末の妄想をそれなりに大きく描いてみたけれど、
案外それも、ただの誇大妄想で終わらないのかもしれない。
これはほんの一部

夕方に家に戻って、しばらくテレビをぼんやり見て、エドゥは実家へ。
仕事帰りのパブロも同じく実家へ戻っていき、一人で留守番。
ふと気がついて消してあったテレビを点けたら、
ちょうど年越しのカウントダウンをしているところだった。
あぶないあぶない。
その後パブロが先に帰ってきて、エドゥが帰ってくることには、
僕は既に眠気に負けてソファーに潰れていた。
Mahouビール(スペインのアサヒみたいな感じか)

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