2014年12月30日火曜日

Fontainebleau day8

12/29
遠出するためにちょっとは早く起きるつもりだったのに、8時半ごろに起床。
9時半過ぎにジトを出て、自転車で一路Franchardを目指す。
前日のRocher d'Avonの辺りを過ぎ、ひたすら西へ。
マットを担いでいる上に行程の半分は太い道路なので怖い。
路側帯までしっかり舗装されていればなぁ・・・
ゴルフ場の辺りから森に入って、あとはずっと林道を走る。
ときどき砂地やがたがたの石畳が出てきてしんどかった。
そういえばTubeとかいうルーフの8aが林道の真横にあった。

ジトを出てから1時間ちょっとでFranchard Isatisに到着。誰もいない。
岩はしっかり乾いているもののものすごく冷たい。
既にくたくたな体を動かすべく、名作サーキットで入念にアップ。
Surplomb StatiqueとかCoup de Pompeとか、改めて登っても本当に面白い。
Coup de Pompe
前回来た時にうす暗い中どハマりして登ったBeurre Marga(6b+)もやったら、今回は一撃。
そのかわり、前回フラッシュ出来たVin Rouge(7a+)は結構かかってやっと止まった。
このランジを登った小DKは素直に凄いと思う。
きょーやくんは先輩に張り合うべくぴょんぴょんしたものの全く届かず退散。
やっぱり難しいよ、ブローのランジ課題。

アップはこれくらいにしてメインの課題へ。
まずはきょーやくんの憧れ、L'Angle Ben's(7a+)
こんなに綺麗な課題なのに前回触りもしなかったので、僕もやる。
で、つるつるのホールドにやられて落ちた。3回目でゲット。いい課題だー。
その一部始終を静観していたきょーやくんが、なんとフラッシュ。
L'Angle Ben's

「これは自慢していいよ」と褒めたら「俺やっぱりカンテ得意ですわ」とにやにやしていた。
左の方にあるKagaroo City(7b+)がそういえば宿題だったのでやったら、すぐに登れた。
Kangaroo City

最後に前回サル左衛門が感動したというL'Entre-Toit(6b+)も登った。
ガバガバのルーフを登って一度マントル、チムニーの中で体を起こしてカンテを取り、リップへ。
トラバースではないし高いわけでもないのに、6b+でこの内容の濃さ。
ルートを登っているようだった。いやー、こんなのが自然にできるなんて驚き。
チムニーに飲み込まれていくきょーやくん

自転車で移動してFranchard Cuisiniereへ。
今日のメイン、Misericorde(7c+)をやりに行く。
BDの動画でNalleが簡単そうに登っているカッコいいカンテです。
Misericorde
やってみると出だしが思ったより悪い。ホールドはかかるけど足が悪いので上手く手が出ない。
ここを解決するのに一番時間がかかった気がする。
何度かスタートがすっぽ抜けて、最後には爪が割れて出血大サービス。いたた。
数回に一回出だしのパートが上手くきまって中間に突入。でもこれも悪い。
岩は乾いているけどちょっと湿度が高めらしく、右手のカチが悪く感じる。
ムーヴのイメージは出来ていたので、長めにレストして散歩に行って、それから再開。
1回目はまたスタートがすっぽ抜けて落ちたけれど、
2回目でムーヴが全部イメージ通りにきまって、上部も気合で押し切って登れた。
が、あまりに突然登れたのでビデオを撮り損ねた。OMG。
まぁ、こんな素晴らしい課題を登れたのだし、
前回登りたかったけどやらずに終わってしまったこの課題をきちんと回収できて、大変満足。

その後はKarmaをちょっとやったけれど、前回よりちょっと進んだだけで全く勝負できず。
足が抜けている

きょーやくんはMagnifique(7a+)をさくっと登って、調子よさげだった。
Magnifique

最後にKarmaの左のBizarre Bizarre assis(7a+)を登り、
きょーやくんが夕闇に焦りながらBeatle Juice(7a+)で流血して終了。
帰りの林道は暗くて不気味だったけど、後半はほとんど下りだったので予想より早かった。
その後の太い道の方が大変。
車がびゅんびゅん飛ばしていって怖いので、草ぼーぼーの路側帯をがたがた走って帰った。
ジトに帰り着いたらもうくたくたで、夕飯を食べた後ソファーで寝てしまった。

2014年12月29日月曜日

Fontainebleau day 5~7

12/26
朝起きた時は晴れていて期待したのに、ホテルを出ると霧がかかってきた。
買い物を済ませてLes Mammouthに向かう頃にはどんよりして寒い天気に。湿度も高め。

エリアに着いて、Ubikの左の方にある6台を登ってアップ。
その左の7aだか7a+をやってみたらスローパーが一向に止まらずちょっとハマる。
結局隣の課題に半分入りつつ抜けた。
bleau.infoで確認したら、このラインはちょっと違うらしい。あらら。
アップが足りないけど課題自体が少ないので、Osiris(7b)へ。
壁の真ん中の大穴から右手のカチへのデッドが悪いのかと思ったら、
そのカチが外傾していて思ったより厄介。
Osiris なかなかカッコいい
フラッシュは失敗して、3回目で持ちどころを発見して登れた。
いい課題だー。
しばしきょーやくんの応援をして、それからUbik(8a+)へ。
実は前回のツアーで密かに触ってみたいと思っていたけど結局やらなかったこの課題。
スタンドはアンダーとスプーンカットでスタート。
1手目のピンチが遥か上に見えるので右を出したり左を出したりあれこれやるけど悪い。
下地が段差なので怖くてなかなかしんどい。
やっているうちに1手目は左手出しで止まるようになったけど、核心はそこから。
ここから

どーん
「これで足ブラ?」っていうスローパーにランジして、そこから更にキャンパするらしい。
ランジすると一応届くけど、高速タッチが限界。
で、そこから段差の真上の錐もみ回転しながら落ちる。怖い!
結構危ない落ち方も何度かしたけど、なんとか無事。
ここに来られるのは今日だけということで頑張ったけど、結局止まることはなかった。
そもそも左手の微妙なピンチが持てていない。
こういう単発ムーヴ系の8をワンデイするにはまだフィジカルが弱いか。
トレーニングしよ。

あとは近くにあった湿気っぽい課題を登ったりした。
しっかり乾いていれば6台なんだろうけど、7aくらいに感じた。
きょーやくんは途中でやってきたロシア人らしき二人組に混じってOsirisをトライ。
オリジナルのムーヴで頑張って、リップタッチまで行っていたけど、既にお疲れの様子。
結局リップに届くことはその後なく、二人して敗退気分。
天気予報では晴れると言っていたのに、ずっと曇りで寒い一日だった。

12/27
天気が良ければちょっと登りに行ってもよかったけど、どうも雨模様なのでやめ。
昼前までホテルでぐったりして、それからチェックアウトして引っ越し。
Avonのひとつ南にあるThomeryという町のジトに移る。
でも14時以降に来てということになっていたので、如何せん時間が早すぎる。
天気は悪いし荷物もあるし、どこに行くことも出来ずとりあえず電車でThomeryへ。
駅から30分くらい歩いて、無事にジトを発見。
しかし支払いにカードが使えないことを思い出した。
とりあえずジトの前あたりにマットだけ残置して、ATMを探しに出かける。
しかし辺りは全部住宅地で、スーパーもない。
あっちへうろうろこっちへうろうろして、川の方までずっと下ったらスーパーは発見。
しかしATMはない。
どうしましょうかと来た道を戻り始めたら、車に乗ったお兄さんに声をかけられた。
僕はフランス語は出来ないので内容は分からないけど、どうやら心配してくれたらしい。
きょーやくんが事情を話すと、「乗れよ、連れてってやる」とのこと。
最初はどきどきしたけれど、ATMのあるところまで乗せて行ってくれた。
あるんだなぁ、こういうこと。メルシーお兄さん。
それからお金をおろして小雨が降ったり晴れたりよくわからん天気の下ジトに戻る。
時間はまだ早かったけれど、大家さんと電話が通じたので早めに入居することに。
このジトは大家さん宅の半分をジトとして貸し出している。

僕らに似合わないくらいに綺麗でいいジト

ジトの落書き帳には日本語と青ダヌキが

オーナーのクリストフ夫妻はとても親切な人たちで、安心した。
ここはエリアから遠いので自転車が欲しいと相談すると、すぐに調べて手配してくれた。
きょーやくんのフランス語力のおかげもあって、入居はとてもスムーズでした。
最寄りのスーパー(それでも1km)で買い物をして、久しぶりに温かい夕食を食べた。

12/28
10時にレンタルサイクルをもらいに行くということだったのに、9時に起きる。
慌てて朝食を作って食べていると、奥さんが時間ピッタリにドアをノックした。
お待たせしてしまってすみません・・・
隣の町のお店に行くと、ちょうどオランダ人のクライマー二人組が自転車を借りていくところだった。
お店の人は「こんな寒い日に登りに行くなんてクレイジーだ」と笑っていた。
10日間借りることにしたら、ちょっと値引きしてくれたようだった。ありがたや。
車に自転車を積んでジトに戻り、スーパーでまた買い物をして、
それから一番近いRocher d'Avonに出掛けた。ブロー宮殿のすぐ裏あたり。
マットを背負って自転車に乗るのはちょっと怖い。
車は結構スピードを出しているし、そもそも自転車道や歩道はない。
ということで、途中から森の中の未舗装の道に突入。
がたがたで走りにくいけど、基本平坦なので大した問題はなし。
ジトから20分くらいで到着。ちなみに徒歩だと1時間くらいはかかりそう。

風が吹き抜けてとにかく寒くて仕方ないけど、贅沢は言っていられないので登る。
予報では最高気温が0度らしく、水溜りには薄氷がはっていた。
手近な課題を適当に登ってアップ。
そのうち晴れたけど、とにかく寒い

面白そうなフェースの課題をやってみたら、これがかなり悪くて苦戦。
必死になって登ったら、これが7aだった。
出ました、確認したらグレードが低かったパターン。もはやおなじみ。
そのあとLa Danceurというランジの7bも登った。
ブローのランジ課題にしては理不尽さがなかった。

ちょっと移動して、Dame Jeanneという岩で登る。
そういえばAngle ParfaitのあるエリアもDame Jeanneって名前だけど、なんなんだこれ。
棚ガバからスタートしてクラックを登る7aがあったのでそれをトライ。ありがたくフラッシュ。
きょーやくんは遠いスタンスに届かずまたもリーチに泣かされたので、左のラインに目標変更。

Cartoon 7a

これは1時間くらい頑張って、怖い落ち方をしつつも無事ゲット。初の7台だそうで。

日が暮れて暗くなり始めたので、急いで他の課題をやりに行く。
まずDame Jeanneのすぐ近くにあるハングの課題、Basta assis(7b+)
ハングの左下から真ん中の白いところに出てくる
一撃を狙ったらリップにちょっと届かず、下の石にケツを打って悶絶。
頭に来たので次のトライで思い切りデッドしたら届いて登れた。
フラッシュを逃したのが悔やまれる。
そこから右のカンテまで行く8aもあったけど、そそられないので次。

すでにうす暗いけど、Master of Puppets(7b)へ
これもなかなかかっこいい

フラッシュを狙ったけどまた逃す。本当、こういうときに集中力が足りない。
カンテのトウフックが上手くかからずダレたトライを重ねて、
「こりゃいかん」と仕切りなおしたら出来た。
それでも足は切れまくりでしたが。
兎に角、これはいい課題。

最後にAbyss(7a)とPatience(7a)のあるカッコいいハイボールを見に行ったけど、
暗すぎて危なそうだったので帰ることにした。
半日だけど結構登れて満足。
でも寒い中にずっといたせいか、疲れてペダルをこぐ足がやけに重かった。

ともあれ自転車が手に入ったので、移動が非常に快適になった。
FrancharでもCuvierでも行けるぜ!
どっちも1時間くらいかかるけど。

2014年12月26日金曜日

Fontainebleau day 1~4

12/22
4時に起きて朝食を摂って、道中の間食をこしらえて出発。
マドリッド・バラハス空港のT4までは電車で、シャトルバスに乗ってT1へ。
搭乗手続きは速攻で終り、しばらく暇して、
「1本あとの電車でもよかったなー」とか思いながら搭乗。
ヨーロッパ圏内ではLCCが一番安いらしく、今回はライアンエアーを利用。
マドリッド‐パリが片道50ユーロ弱。
荷物の制限とか超過料金がぼったくりとかいろいろあるけど、安さには変えられません。
事前に予習したおかげか超過料金を取られる憂き目には遭わずに済んだ。
下に何かありそうな雲

パリまでは2時間ちょっとのフライト。
窓際だったので、寝たり景色を見たりまた寝たり。結構楽しい。
着いたのはパリ・ボーヴェ空港。空港というか、飛行場。
すがすがしいくらいに何もない。
パリと名前についていますが、パリまではバスで1時間。なんだそれ。
とにかくバスに乗って、一眠りしたらパリに到着。
案の定どん曇り。セーヌ川は茶色い。
バス停近くの駅から地下鉄に乗って待ち合わせ場所のリオン駅へ。
地下鉄の車内で日本語のアナウンスがガンガン流れていてびっくりした。
「スリに遭わないように貴重品の管理には・・・」って、はい、ご忠告どうも。

リオン駅でなつかしのきょーやくんと落ち合い、電車でヌムールへ。
1時間ちょっとの距離だけど、スペインより電車賃が高い。倍以上する。
ヌムールの駅からホテルまでマットと荷物を持っててくてく歩いて30分くらい。
これも安さで選んだら、街の端っこのホテルが何軒かあるところの隅の隅にちょこんとあった。
もうちょっと近いと思ってたんだけどなぁ。
チェックインして部屋に行ってみると、ベッドとトイレ、シャワーのみ。いたってシンプル。
一泊20ユーロしないんだからこんなものか。
それにしても冷蔵庫すらないので、近所のスーパーに毎日食材を買いにいかないといけない。
まぁそれもジトに移るまでの辛抱だな。

12/23
深夜に雨が降ったらしく、ホテルを出てみると道が濡れていた。
30分の道のりを歩いて駅へ戻り、Rocher Greauへ。
ここは比較的乾きがいいと思っていたのだけど、結構どこもしけしけ。
7台が多いので、試しにPetit Boisに移動してみたら、もっと濡れていた。
でもBig Jim(6c+)はリップ以外乾いているようなので、登ることに。
びしょ濡れで何が何だかわからないサーキットでアップして、
Big Jimをやったら今回は一撃。やっぱりリップへの一手は痺れる。
きょーやくんはどうもポケットがしっくりこないらしく、どんどん深みにハマる。
最後の一手まではほぼ自動化しているのに、どうもリップに届かない。
そのうち指が痛くなってきたので、終了。
移動する前にちょっとだけBig Dragon(8a+)をやったけど、こんなしけしけで出来るわけなかった。
きょーやくん「こわいっすね、コレ・・・」

Rocher Greauに戻って、Frisson(8a+)の出口にある課題をやる。
核心のアンダーが救いようもないくらいにぬるぬるなので、それは使わずにやる。
このコンディションでは変に頑張っても仕方ないのだけど、
結構頑張ってSDから左のフェースに抜けるラインを登った。体感7b。
帰ってからBleau.infoで確認してみたら、そのラインは載っていなかった。なんとまぁ。

最後にLes Conquistadoresの岩で登る。
きょーやくんはConquistadores(7b)、僕はMegalith(7c)にトライ。
二年前のツアーでDKやサル左衛門が登ったのと似たようなコンディションだけど、
核心のカチが何度かすっぽ抜けて怖い落ち方をしただけだった。
きょーやくんもお茶を濁して、二人してクライミング初日はちょっと微妙な感じで終わった。

12/24
きょーやくんが風邪をこじらせ、天気も相変わらずどんよりなのでレスト。
暇なのでホテルから近いLes Mammouthを見に行く。
Osiris(7b)とUbik(8a+)に興味があったのだけど、
そもそもBleau.infoにはちゃんとした場所の説明がないので勘で探し出すことに。
ホテルから20分かからないくらいでエリアらしきところには着いたけど、
そもそもどれが登られている岩だかよく分からん。
丘の上に上がってあっちへこっちへ彷徨っていると、偶然Ubikを発見。
ここにはこれしかないので前回のツアーでくることはなかったけど、
折角近くに泊まっているし、トライしに来ようかな。

ホテルに戻ってちょっと昼寝して、それからブローの町へ出かける。
電車で片道4.9ユーロはちょっと高い。
駅から1キロくらい歩いてScapeへ行って、しばし物色。
きょーやくんは5.10のHighangleを見つけて衝動買いしていた。
街のイルミネーションを見て今日がクリスマスイヴだということを思い出したけど、
そもそも僕らにはあまり関係なので気にしない。
なつかしのメリーゴーラウンド
小雨降るブロー宮殿

が、こちらの人たちには関係があることを忘れていた。
帰りにスーパーで夕食を買って帰るつもりが、どこも閉まっている。
ガソリンスタンドすら閉まっているのでなすすべなし。
更に、ホテルに着いたら入り口が閉まっている。
「え、もしかして野宿?」と青ざめたけど、ドア横の機械に部屋のカードキーを挿したら開いた。
夕食は残っていた行動食の寄せ集め。ひもじいー。
時折激しくなる霧雨が追い打ちをかけてきた。

12/25
やっと天気がよくなった、らしかった。一応朝日を確認。
スーパーは今日も開いていないので、ガソリンスタンドで朝食と行動食を購入。
レジのおばちゃんの笑顔が神のようだった。
Rocher Greauへ行って、寒いのでゆっくりアップ。
岩は一昨日に比べると乾いていたけど、ところによってはまだしっとり。
アップの終わりに、Little Big Bossの岩にあるLa Travesee des Poires(6b)も登った。
D-16でコビッキーが「ありえねー!」って絶叫してるあれです。

最初にLittle Big Boss(7b+)にトライ。
2年前に登ったつもりだったんだけど、SDの表記を見落としていてうやむやに終わった課題。
ちょっとムーヴを確認して、下から繋げて核心で思い切り力んだら出来た。
そのまま上部の湿気たフィンガークラックを強引に突破してゲット。
そういえば2年前もこのクラックは湿気ていたけど、今回の方がジャミングは効いた気がする。
ちょっとはジャミングうまくなったかな。

きょーやくんが「ジトに移るまでにはこれ登りたいです」と弱気な決意表明をしたので、
彼がLittle Big Bossをやっている間しばらく暇になる。
で、隣のSupplement d'Armes(7b)が面白そうだったのでやってみた。
丸いカンテをブローらしいスローパーエッジで抱えて登る課題。
見た目より悪くてハマりかけたけど、ちょっとレストを挟んでゲット。
これもいい課題だー。
Little Big Bossのスタートからトラバースしてつなげると7cらしいけどやる気が起きないのでやめ。
あとはひたすらきょーやくんの応援。

きょーやくんが見切りをつけたところでMegalithをまたちょっとやった。
最後のトライで核心が止まりそうになったけど、足がすっぽ抜けて落ちた。
右手だけ指皮がどんどん減っていくのでこれくらいにして、Petit Boisへ移動。
移動中、西日が暖かくて癒された。
そうそう、これだよ!これが欲しかったんだよ!

Petit Boisに着いたら日が暮れて一気に寒くなった。
きょーやくんがBig Jimとのリベンジマッチを始めたので、こちらは撮影。
1回目でリップをとらえたと思ったら右手が抜けて落ちてきた。惜しい。
その後指の腱が痛くなるまで頑張ったものの、また今日もリップには届かず。
あと数センチの距離を埋めるものはなんなのか。がんばれきょーやくん。
最後にしけしけのLa Balein(7a)をリピートして終了。
Big Jimとの戦いが長引きそうなきょーやくん

2014年12月21日日曜日

La Pedriza 2

今週でスペインでの最初のセメスターが終わりました。
実質的な折返し、というにはまだちょっと早いけど、まぁそんなようなものです。
越えられたハードルも、倒してしまったハードルも、
避けてしまったハードルもあるけれど、
とりあえず走り終えたので息を整えてからしっかり見返すつもりです。
1月は試験期間ですが、僕の取った授業はもう試験まで終わってしまったので、
今週末から年末年始を挟んで1月いっぱい休み。
この機会にしっかりトレーニングして成果を上げなくては。

本格的にクリスマス休暇へ突入する前に、微妙に空いたこの週末。
まぁゆっくり準備しようと思っていたら、またエドゥ兄貴からお誘いが。
「土曜日の午前中La Pedriza行こう」
2回目にしてもうお決まりのパターンのように感じる。

今回はCancho Islazoというセクターに行く予定だったのだけど、
朝早くはちょっと結露しているようなので、日の当たるセクターでアップすることに。
ということで、駐車場から一番近いBosque de Cantocochino Oesteへ。
この辺りは小さめのセクターが密集しているみたい。
セクターの入り口にあった6c

7aくらいまででアップして、ちょっと気になったDouble Mantle (7b)をやる。
名前の通り、2回マントルする課題。
ラン&ジャンプでプッシュまでもっていって1回、トップアウトでもう1回、という感じ。
最初のジャンプで運動神経の鈍さがちょっと露呈しかけたけど、
バスケのゴールを狙って壁を蹴って跳んでいた頃を思い出したら上手くいった。
さてあとはハイステップで単純なマントル・・・と思ったら、あれ、ホールド悪いじゃん。
態勢が安定しているのをいいことに2分くらい右往左往して、
やっとのことでキースタンスを見つけて登れた。
ここから2分粘りました
見た目は地味だけどムーヴは派手な面白い課題でした。セッション向きかも。
向かいの岩にある7bのスラブもやってみたけど???だったのでさっさと敗退。
暑くならないうちにCancho Islazoへ移動した。

目当ての課題はCancho Islazoの奥の方にあるので、手前の課題を見ながら進む。
エドゥおすすめの課題なので言われるままについていったら迷った。あにき~。
トポをよーく見て戻ってみたら、意外と近くにあった。
というかここのトポは7+8みたいにシンプルな鳥瞰図だけなので結構迷いやすい気がする。

で、着いた課題がLa Mamada Perdida (7b+)
「乳離れ」みたいな意味らしい

見事に突き出た直方体を抱えて登る課題。
一目瞭然化と思いきや、形状に結構変化がある。
一撃を狙ったら先端の核心であっけなく落ちた。若干ヌメる。
その後数回中間で落ちて、先端を取ったと思ったら猫パンチ。しかも右手。
先週Zarzalejoでやられたところをもう一度すりむいて、中指の爪も割れた。いたたたた。
血が止まるのをしばらく待って、しっかり集中してやったら今度は登れた。
今更ながらトライ前にしっかり集中するのって大事ですね。
低いけど面白い。

エドゥが見切りをつけたところでちょっと移動してAir (7c)へ。
綺麗だしロケーションもいい
110度くらいのフェースに物凄いインカットしたカチがつながるここの看板課題。
Cancho Islazoに行くことになった時点で一撃を狙うと決めていた。
ホールドをチェックして、核心は何通りかあるようだったけど一番近そうなムーヴに決定。
20分前の教訓を思い出し、しっかり気合入れて狙ったら、イメージ通りに決まってフラッシュできた。
フラッシュの最高グレード更新です。

うーん、いい課題
だんだんここの花崗岩にもなれてきたのかな。

微妙に時間が余ったので最後にLa Focaという別のセクターを見に行ってまた迷う。
これはまた別の課題

La Focaは川沿いのセクターなのだけど、対岸を行ってしまったので詳細は見られず。
アプローチは帰りに人に聞いて判明したので、次回は迷わず行けるでしょう。

猫パンチで割れた爪がどうにも痛いけど、成果は上々でした。
それ以上に、休暇に出掛ける前にLa Pedrizaに来られたことが嬉しかった。

さて、クリスマス休暇はどうするのかというと、なんとFontainebleauに行きます。
2年ぶりですね。
前回のツアーが終わるときに「また来るぞ」と思ったのだけど、
こんなに早く2回目が来るとは思ってませんでした。
予想外ばかりの留学ですが、これだけ予想外が続くと、
もうそもそも予想ってなんだよって気がしてきますね。

2014年12月14日日曜日

zarzalejo 2

金曜日、授業がないのをいいことに単身電車でZarzalejoに行くことにした。
週末は天気が悪そうだし、天気がいいのに家にいて腐っているのはもったいない。

9時前の電車に乗って出発。
日の出が8時台で、Zarzalejoまで行ける電車ではこれが一番早い。
El Escorialまでは券売機で切符が買えるのだけど、Zarzalejoはそれより一駅先なので、
窓口へ行って買わなければいけない。
"Un billete a Zarzalejo, por favor."といまだに慣れないスペイン語で頼む。
AlcalaからZarzalejoの切符を買う人はあまりいないのか、
窓口のおばさんが奥にいる人となにやらごにょごにょ話していたけれど無事買えた。
Chamartin、El Escorialで電車を乗り換えて、Zarzalejoに着いたのは11時前。
それなりの建物はあるのに扉も窓も全部雪囲いみたいに閉じられていて、もはや無人駅。
まぁ無人駅は地元の電車で見慣れているので気にしない。

駅からエリアまでは歩いて20分くらい。意外とアクセスがいい。
平日だから誰もいないかと思っていたら、車が数台停まっていた。
初めに前回行かなかったセクターAlunecerへ。
ここは比較的小さいセクターで、7台がちらほらとZarzafar (8b+)がある。
体操をしてアップを始めたけれど、どうも体が動かない。
「気持ち悪いなー」と思いつつゆっくり動かしていって、
最後にBe Chop (7b+)を二撃して完了。これは得意系だった。

さて、本題のZarzafarにトライ。

スタンドで7cらしいのだけど、これがとにかく悪い。「なにこれ」って感じ。
リップにあるカチからスラブに生えているツブを取ってマントル・・・という流れらしい。
スタートから右を出すか左を出すかで結構ムーヴが変わるのだけど、
どっちも返りそうで返らない。
この辺はほどほどにしておいて、下部をばらす。
SDからランジ二発でスタンドにつなげる。
1手目のランジは見た目ほど悪くなかったのですぐ止まったけど、
そこからマッチして3手目のランジがなかなかに遠い。若干ガストン気味。
涼しいけど湿度が高いのかえらくヌメって何度かすっぽ抜け。
結局3手目は止まらなかった。
これは長い宿題になりそうだけど、まぁ自力でも通える場所だし、頑張るか。

Mundo Felizへ移動。
まずここの最難課題であるSoyuz (8c)の岩へ。
スタンドが8aか8a+ということなので今回はそれをやる。
ちなみにしゃがんでスタートして8b+、2手追加した完全SDで8cという課題。
ネットにあるトポだとスタンドのスタート位置がいまいちよく分からないので、
「ここかな?」というところから始めてみた。
すると、2回目で登れてしまった。あれ?
スタート位置が違ったのか?7bくらいしかない感じ。おかしいな。
試しに左カンテのLa Momia (8a)をやってみたら、こちらはしっかり悪い。
日差しがガンガン当たってカンテが持てないので、Soyuzに戻る。
今度は2手下の棚ホールドからスタートしてみた。
こっちはかなり悪く感じる。多分こっちがそうだな。
ということでしばらくやったけど、指皮をたんまり取られて結局できなかった。
そんなに甘くはないか。次回頑張ろう。

次は前回宿題になったEl Australiano (7b+/c)へ。
これは日陰なのでフリクション最高。1手目のピンチが持てる持てる。
右手の指皮がないからどうかなと思ってやってみたら、
1回目で核心を越えてそのまま登れてしまった。
まさか1回目でとは思っていなかったのでビデオも撮っていなかった。
ダイレクトバージョンもあったので、そっちも登ろうとしたら、
今度は核心が出来なくなってしまった。
とりあえず写真だけ撮って終了。1回目は何だったんだろう。
ということでこれはやらせです

指が痛かったけど、まだまだ日は沈まないので、Un Mundo Feliz (7b+/c)へ。
下地が悪く、そもそももうそのグレードを登る元気もなかったので、
ショートバージョンの7a+だけトライ。これはフラッシュ。
いい課題

もう汗でヌメるんだか皮がなくてヌメるんだか分からなくなってたけど、
La Praderaに移動してもう1本無名の7aを登った。

すごいホールド

最後にうす暗い中La Belle y La Bestia (7a+)をやったら、
どハマりした上に盛大に猫パンチをくらったので、すっかり萎えて終了。
課題としては面白い(気がする)ので今度は登ろう。

帰りは暗い道を駅まで歩いて戻って、電車が来るまで30分くらい待った。
日中はTシャツで登れるくらいだったのに夜はやっぱり寒かった。

久しぶりに指皮がめろめろになるまで登ったので、結構満足。
でもZarzalejoの岩は指皮の消耗が激しいので順番を考えないとダメだな。
それと、指皮がすっかり柔くなってしまっていたので、
作り直さないといけないでしょうな。

また行こう。

2014年12月11日木曜日

Albarracin 2 + 問題

今日、やっとこさ今季最後のプレゼンが終わりました。
反省点ばかりで正直かなり苦い終わりだったけど、それはまた別の話・・・

先週末は三連休でした。
12月8日は無原罪聖母の日という祝日らしい。
発表は迫っていたし、他にもやることが沢山だけど、
知り合いは挙ってAlbarracinに行くというし、前の週末我慢したので今度は登ることにした。
インストラクターのイバンが土曜日から行くと言っていたけど、
さすがにそれは後々しんどそうだなということで、
日曜日に行くアンドレス家と一緒に行かせてもらうことに。
エドゥも現地で合流する予定だったけど、前日に「行けなくなったー」と連絡がきた。
更にイバンも「行けなくなった―」という。
ということで、ドタキャンの連続になんだかちょっと不安になりつつ日曜の朝に出発。

凍った水溜りにはしゃぐアンドレス家のサリー

途中で他の知り合いたちと待ち合せたりしていたので、Albarracinには1時前に到着。
前日雪が降ったので、大半のエリアは雪が残っているとのこと。
日当たりが良くて課題も多いセクターArrastraderoに行く。
とにかく寒い。雪が乗っている岩も多いし、みんな委縮気味。
とりあえずラジオ体操から始めたらサリーに笑われた。
7aくらいまで何本か登って、日がガンガン当たっているLiquen Bastardo (7b)も数回でゲット。
ぽちっと突き出た結晶をつまむ豊田みたいな課題だった。
セクターの入り口付近に戻って、人気課題のEl Varano (7c+/8a)をやる。
Varanoはトカゲのことらしい
大きい人は両手両足で抱え込んで登るらしいけど、大きくないし柔らかくもない僕には無理。
ということで足を切るムーヴでやったら、4回目で登れた。
7c+ということでかなり構えてやったのだけど、あっけない。
でも看板なだけあって面白かった。

気づいたらアンドレスたちがどこかに行ってしまい、しばらく探したらセクターの奥にいた。
アンドレスがManuchakra (7c)をやりに行くそうなのでついていく。
棚状のスローパーエッジを繋いで最後はリップにランジ、という課題。岩が綺麗。
下部が核心で2手目の狙いどころが分かったら登れた。
左のInechakra (7b)もやってみたけど、こっちの方が悪く感じる。
ムーヴが違ったのか?結局登れなかった。

この日は旧市街の宿に泊まった。朝食付きで一泊20ユーロ。
一緒に泊まったアンヘルたちと夕飯を食べて、街へ散策に出かける。

ここの町は弓上に曲がった川沿いに、急な斜面にくっつくように町が造られていて、
積み木で作った家みたいにとにかく斜め上へどんどん連なっている。
道は複雑に入り組んでいて、迷路みたい。
広場からこっちと決めて入り込んでも、そのうちまた同じ広場に戻ってくる。
一通り散策を楽しんでから入ったバルでこんなものを見つけた。
地元の新聞らしい

翌朝、遅めの朝食をとって宿を出る。

綺麗な街です

本当はTechosにCosmosをやりに行きたかったけど、大所帯から一人離れるわけにもいかず、
この日もみんなと一緒にArrastraderoへ。
サラがRamstein (7b)をやるそうなので、近くでアップしてフラッシュを狙う。
アップ不足だったけど、結構すんなりフラッシュできた。
そうしたら、急に動いたせいなのか、原因不明の腹痛が発生。
10月に寝込んだ時とは痛む場所が違うので、おそらく胃ではない模様。
とにかく変に痛むので、しばらく岩の上で横になって休む。
30分くらいしたら痛みが治まった。なんだったのか。
さて、そろそろ登るかと思って起きたら、サラが気迫の登りでRamsteinを落としたところだった。
取り損ねたー。サラごめん。
El Reloj de Arena 7aのアンドレス

とりあえず近くの7aを何本か登って、近くにあるEl Orejas de las Regletas (8a)へ。
外傾エッジがすっぽ抜けて何度か痛い落ち方をしたものの、ムーヴは意外とすぐにばらせた。
見た目は苦手系の課題だっただけど、結構相性は良かったみたい。
ただ、前日よりちょっと暖かかったせいでちょっとヌメった。
アンドレスたちが移動するみたいだし、指皮もなくなってきたので終了。
これは次回だな。

移動して、トポには載っていないFight Club (7b+?)へ。
ルーフから出てきて、つるつるのカチを二つ繋いで足をどう運ぶかがカギの課題。
結構苦戦したけど、足の使い方が分かったら1回でつながって登れた。
個人的にはManuchakuraより難しく感じたのだけど、苦手系なだけ?

まだ日没までは時間があったけれど、みんな終わるようなのでこれで終了。
半日+半日で、二日間で一日分くらいしか登っていない気がするけど、まぁいいか。
でも次回はもっと指皮が消滅するくらいまで登りたいな。

街に戻って、駐車場でサンドイッチを作って遅めのランチ。

変な模様の野良猫と遊ぶサリー

そんな感じで和やかに今回のAlbarracinは終了。
次回はそろそろ8台が登りたいな。



さて、ちょっと嫌な話を書きます。
実はAlbarracinでは、アクセス問題がかなり深刻化しています。
もともとここには有史以前の壁画のある洞窟が何か所かあり、
また野鳥などの保護のため、セクターによっては1月から8月まで登攀禁止という制限がありました。
それが今月のはじめに規定が改正され、5つのセクターが完全にクローズされました。
またチョークの使用も禁止になったようでした。
(Desnivel.comに掲載された記事はスペイン語だったのですべては読めませんでした・・・)
バルで見かけた地元の新聞は2013年のもの。
「ボルダリングの楽園、10周年」という内容の見出しで、
そもそもボルダリングとは何ぞやというコラムも含めた記事でした。
こうした記事が地元紙に載ったにも関わらず、1年ちょっとでこの状況。
これにはちょっと愕然としました。

原因はやはり、クライマーの増加とマナーの低下だったようです。
登攀が制限されたエリアに禁止期間に立ち入るクライマーがいたとか、
駐車場が車中泊するクライマーで一杯になるとか、用便問題とか。
ヨーロッパの各国からクライマーが訪れ、今や一大エリアとなったこの土地。
販売されているトポが4か国語で書かれていることからも、
他国から訪れるクライマーの多さが分かります。

5つのエリアのクローズは「そうか残念」と受け入れるにしても、
僕がどうにももやもやして仕方なかったのはチョークの問題とその現状です。

まず、現状としてAlbarracinでのチョークの使用は明らかに過多、やりすぎでした。
人気課題にはチョークがべったり、ティックマークもびっしり、しかも掃除されていない。
課題によっては明らかにロジン(松ヤニ)を使った跡があり、
ブラッシングだけではなり得ないくらいにホールドがつるつるになっている。
(ManuchacraやFight Clubもそうでした)
そこまでして登りたいんですか、と聞きたくなるくらいだった。
そりゃあクライマー以外からしたら岩に落書きしているのと大差ないよな、という感じ。
Albarracinの砂岩は比較的柔らかいようで、簡単に削れます。
そのため人気課題は全体的にホールドが大きくなってきているようです。
そうした事実や最低限のマナーが認知されていないし守られていない。
どうしてなのかぁ。
コンディションは運だけど、上手くいかないところをチョークで何とかするよりも、
トレーニングや見極めで克服する方がいいと思うんだけどな。

僕がこうして日本語でどうのこうの書いたところでスペインでは何の意味もありませんが、
さてこのチョークの件、日本ではどうなんでしょうか。
最近豊田でもチョークに関する注意がなされたようですし、
瑞牆などでも少なからずそうした嫌な痕跡をみるようになった気がします。
岩場の環境や岩質との相性などいろいろ考慮される要素はあるでしょうが、
このチョークの問題はそろそろ公で議論されて然るべきものだと思います。
「めんどくさい」とかそういう言い訳以前に、
掃除することがマナーだと認知されていないケースもあるのでしょうから。


なんだか小言がぐだぐだと続くのでこの辺で。
Desnivel.comの記事はこちら。
http://desnivel.com/bulder/la-nueva-regulacion-prohibe-totalmente-la-escalada-en-cinco-sectores-de-albarracin