2014年12月11日木曜日

Albarracin 2 + 問題

今日、やっとこさ今季最後のプレゼンが終わりました。
反省点ばかりで正直かなり苦い終わりだったけど、それはまた別の話・・・

先週末は三連休でした。
12月8日は無原罪聖母の日という祝日らしい。
発表は迫っていたし、他にもやることが沢山だけど、
知り合いは挙ってAlbarracinに行くというし、前の週末我慢したので今度は登ることにした。
インストラクターのイバンが土曜日から行くと言っていたけど、
さすがにそれは後々しんどそうだなということで、
日曜日に行くアンドレス家と一緒に行かせてもらうことに。
エドゥも現地で合流する予定だったけど、前日に「行けなくなったー」と連絡がきた。
更にイバンも「行けなくなった―」という。
ということで、ドタキャンの連続になんだかちょっと不安になりつつ日曜の朝に出発。

凍った水溜りにはしゃぐアンドレス家のサリー

途中で他の知り合いたちと待ち合せたりしていたので、Albarracinには1時前に到着。
前日雪が降ったので、大半のエリアは雪が残っているとのこと。
日当たりが良くて課題も多いセクターArrastraderoに行く。
とにかく寒い。雪が乗っている岩も多いし、みんな委縮気味。
とりあえずラジオ体操から始めたらサリーに笑われた。
7aくらいまで何本か登って、日がガンガン当たっているLiquen Bastardo (7b)も数回でゲット。
ぽちっと突き出た結晶をつまむ豊田みたいな課題だった。
セクターの入り口付近に戻って、人気課題のEl Varano (7c+/8a)をやる。
Varanoはトカゲのことらしい
大きい人は両手両足で抱え込んで登るらしいけど、大きくないし柔らかくもない僕には無理。
ということで足を切るムーヴでやったら、4回目で登れた。
7c+ということでかなり構えてやったのだけど、あっけない。
でも看板なだけあって面白かった。

気づいたらアンドレスたちがどこかに行ってしまい、しばらく探したらセクターの奥にいた。
アンドレスがManuchakra (7c)をやりに行くそうなのでついていく。
棚状のスローパーエッジを繋いで最後はリップにランジ、という課題。岩が綺麗。
下部が核心で2手目の狙いどころが分かったら登れた。
左のInechakra (7b)もやってみたけど、こっちの方が悪く感じる。
ムーヴが違ったのか?結局登れなかった。

この日は旧市街の宿に泊まった。朝食付きで一泊20ユーロ。
一緒に泊まったアンヘルたちと夕飯を食べて、街へ散策に出かける。

ここの町は弓上に曲がった川沿いに、急な斜面にくっつくように町が造られていて、
積み木で作った家みたいにとにかく斜め上へどんどん連なっている。
道は複雑に入り組んでいて、迷路みたい。
広場からこっちと決めて入り込んでも、そのうちまた同じ広場に戻ってくる。
一通り散策を楽しんでから入ったバルでこんなものを見つけた。
地元の新聞らしい

翌朝、遅めの朝食をとって宿を出る。

綺麗な街です

本当はTechosにCosmosをやりに行きたかったけど、大所帯から一人離れるわけにもいかず、
この日もみんなと一緒にArrastraderoへ。
サラがRamstein (7b)をやるそうなので、近くでアップしてフラッシュを狙う。
アップ不足だったけど、結構すんなりフラッシュできた。
そうしたら、急に動いたせいなのか、原因不明の腹痛が発生。
10月に寝込んだ時とは痛む場所が違うので、おそらく胃ではない模様。
とにかく変に痛むので、しばらく岩の上で横になって休む。
30分くらいしたら痛みが治まった。なんだったのか。
さて、そろそろ登るかと思って起きたら、サラが気迫の登りでRamsteinを落としたところだった。
取り損ねたー。サラごめん。
El Reloj de Arena 7aのアンドレス

とりあえず近くの7aを何本か登って、近くにあるEl Orejas de las Regletas (8a)へ。
外傾エッジがすっぽ抜けて何度か痛い落ち方をしたものの、ムーヴは意外とすぐにばらせた。
見た目は苦手系の課題だっただけど、結構相性は良かったみたい。
ただ、前日よりちょっと暖かかったせいでちょっとヌメった。
アンドレスたちが移動するみたいだし、指皮もなくなってきたので終了。
これは次回だな。

移動して、トポには載っていないFight Club (7b+?)へ。
ルーフから出てきて、つるつるのカチを二つ繋いで足をどう運ぶかがカギの課題。
結構苦戦したけど、足の使い方が分かったら1回でつながって登れた。
個人的にはManuchakuraより難しく感じたのだけど、苦手系なだけ?

まだ日没までは時間があったけれど、みんな終わるようなのでこれで終了。
半日+半日で、二日間で一日分くらいしか登っていない気がするけど、まぁいいか。
でも次回はもっと指皮が消滅するくらいまで登りたいな。

街に戻って、駐車場でサンドイッチを作って遅めのランチ。

変な模様の野良猫と遊ぶサリー

そんな感じで和やかに今回のAlbarracinは終了。
次回はそろそろ8台が登りたいな。



さて、ちょっと嫌な話を書きます。
実はAlbarracinでは、アクセス問題がかなり深刻化しています。
もともとここには有史以前の壁画のある洞窟が何か所かあり、
また野鳥などの保護のため、セクターによっては1月から8月まで登攀禁止という制限がありました。
それが今月のはじめに規定が改正され、5つのセクターが完全にクローズされました。
またチョークの使用も禁止になったようでした。
(Desnivel.comに掲載された記事はスペイン語だったのですべては読めませんでした・・・)
バルで見かけた地元の新聞は2013年のもの。
「ボルダリングの楽園、10周年」という内容の見出しで、
そもそもボルダリングとは何ぞやというコラムも含めた記事でした。
こうした記事が地元紙に載ったにも関わらず、1年ちょっとでこの状況。
これにはちょっと愕然としました。

原因はやはり、クライマーの増加とマナーの低下だったようです。
登攀が制限されたエリアに禁止期間に立ち入るクライマーがいたとか、
駐車場が車中泊するクライマーで一杯になるとか、用便問題とか。
ヨーロッパの各国からクライマーが訪れ、今や一大エリアとなったこの土地。
販売されているトポが4か国語で書かれていることからも、
他国から訪れるクライマーの多さが分かります。

5つのエリアのクローズは「そうか残念」と受け入れるにしても、
僕がどうにももやもやして仕方なかったのはチョークの問題とその現状です。

まず、現状としてAlbarracinでのチョークの使用は明らかに過多、やりすぎでした。
人気課題にはチョークがべったり、ティックマークもびっしり、しかも掃除されていない。
課題によっては明らかにロジン(松ヤニ)を使った跡があり、
ブラッシングだけではなり得ないくらいにホールドがつるつるになっている。
(ManuchacraやFight Clubもそうでした)
そこまでして登りたいんですか、と聞きたくなるくらいだった。
そりゃあクライマー以外からしたら岩に落書きしているのと大差ないよな、という感じ。
Albarracinの砂岩は比較的柔らかいようで、簡単に削れます。
そのため人気課題は全体的にホールドが大きくなってきているようです。
そうした事実や最低限のマナーが認知されていないし守られていない。
どうしてなのかぁ。
コンディションは運だけど、上手くいかないところをチョークで何とかするよりも、
トレーニングや見極めで克服する方がいいと思うんだけどな。

僕がこうして日本語でどうのこうの書いたところでスペインでは何の意味もありませんが、
さてこのチョークの件、日本ではどうなんでしょうか。
最近豊田でもチョークに関する注意がなされたようですし、
瑞牆などでも少なからずそうした嫌な痕跡をみるようになった気がします。
岩場の環境や岩質との相性などいろいろ考慮される要素はあるでしょうが、
このチョークの問題はそろそろ公で議論されて然るべきものだと思います。
「めんどくさい」とかそういう言い訳以前に、
掃除することがマナーだと認知されていないケースもあるのでしょうから。


なんだか小言がぐだぐだと続くのでこの辺で。
Desnivel.comの記事はこちら。
http://desnivel.com/bulder/la-nueva-regulacion-prohibe-totalmente-la-escalada-en-cinco-sectores-de-albarracin


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