2023年3月18日土曜日

Fontainebleau 23-1

前回から1か月、最近は例年の10倍とかいう花粉が飛んでいますが、その間に2週間ほどFontainebleauに行ってきました。
よくある言い方をすると、8年ぶり3回目、です。
旅のパートナーは今回もあさこさん。こちらも3回目だそうです。


2/18~19 移動日
朝に自宅を出て、車で成田へ。車を預けてバスに乗って、SIMを買ったりしていたらあっという間に搭乗。
今回はマットを現地調達する予定だったので、かなり身軽。
乗ったのはアシアナ航空で、トランジットは当然インチョン。しかも15時間。
が、このインチョン国際空港、とにかく快適。
無料のシャワーがあり、程よく暗いごろ寝スペースがあり、wifiもさくさく。
コロナの影響か、飲食店がやけに少ないことを覗けば、時間のわりにえらく楽チンな乗り換えだった。
翌朝の便に乗り、14時間近いフライトでシャルルドゴールに着いたのは夕暮れの後。
空港からはRoissy Bus(ロワシーバス)というのに乗り、パリ市外へ。
このバス、空港からパリ中心地のオペラ前まで直通で40分くらいなのだけれど、
バス停で待っていてもいつ来るのか誰にも分からないし、乗ったら乗ったで超満員であまり快適ではなかった。
オペラ前からメトロに乗ってリヨン駅、そこで乗り換えてフォンテーヌブロー・アヴォン駅を目指す。
が、ひとつ手前の駅で何やら乗っていた若者が喧嘩を始めたらしく、鉄道警察まで呼ばれて一時騒然。
結局30分以上電車が止まり、アヴォン駅に着いたのは23時近くだった。
駅に着くと、あさこさんの友だちのセフリンが迎えてきてくれた。これから2週間お世話になります。
セフリンのアパートに案内してもらって、簡単に荷物を整理して就寝。

2/20  Franchard Isatis & Cuisiniere
フランスは日本よりも少し日の出が遅く、その分日没も少し遅い。
8時くらいに起きると、セフリンのパパのエチェンがパンを片手にやってきていた。お世話になります。
あさこさんがフォンテーヌブローに住むこの一家とずっと付き合いがあり、今回のツアーは最初から最後まで、なにからなにまでお世話になった。滞在はもちろんマットもずっと貸してくれた。
ちなみにセフリンは結婚して実家を出てアパートを借りて住んでいるけれど、実家までは歩いてすぐ、という。こういうのもいいですよね。
買ってきてくれたパンは実家のすぐ近くで、セフリン曰く「この町でいちばん美味しいお店」とのこと。
それなら毎日でも行きたかったけれど、生憎21日からしばらく休みに入るらしい。残念。

この日はエチェンの車に乗せてもらってFranchardへ行った。懐かしいぞ!
駐車場から近いIsatisのPlan1で、サーキットの課題をあれこれ登ってアップ。
この季節にしては気温が高く、かなり湿度が高かったけれど、これでもう楽しい。
アップの仕上げにとトライしたLittle Karma(7a+)は結構はまってギリギリ登った。
Coup de Pompe 6a

ちょっと奥に移動して7aくらいまで登り、Angle Bens(7a+)も危なっかしくリピートして、さらに奥のCuisiniereへ移動。
ブローに来たら必ず1回はトライするようにしているKarmaに挨拶しに行った。
8年ぶりにトライして何か違ったものを感じるか、という期待も空しく、右手の距離が伸びない。
足は滑るし、取りに行くスローパーは悪いし、ほとんど見えないし。これではまるで変わらん。
なんとか8年前と同じくらいの距離を稼げたところで、この日のトライは終わりにした。

セフリン邸に帰ると、セフリンがウェルカムディナーを作ってくれた。
そういえば、フランスはチーズ大国だということをすっかり忘れていた。
作ってくれた料理の名前がどうしても覚えられなかったのだけれど、とにかく美味しかった。

2/21  Rocher d'Avon
レンタルサイクルを借りる予定だったけれど、翌日の予報が雨なので、その分が勿体ないということで歩いて行けるRocher d'Avonに行くことに。
アヴォンの住宅地をマットを背負ってぶらぶら歩き、途中パン屋によってお昼ご飯を調達。
パン屋に寄ってから岩に行くのが、この後だんだんと定番になっていく。
セフリン邸から1時間弱で、エリアに到着。ここには8年前きょーやくんと来たことがある。
エリアを一通り見て回って、日当たりのいい当たりでゆっくり登った。
la Diagonale 6a+

この辺りで7aまで登り、あさこさんのスポットなどして、日が傾いてきた頃に本命のCalamity Jame(7b+)にトライ。
かなり高めのスラブフェースで、ブローによくあるうすーいカチが連続する。
指にきそうなので長期戦に持ち込むと大変そう、ということでOSを狙ったけれど、上部でスリップして落ちた。結構滞空時間があった。
それでおおよそ感覚は分かったので、2回目はもう少し安定して前半をこなし、上部もプルプルしつつ押し切って登れた。
この課題はトポ7+8で「ブローを代表する課題」という評価の★がついていた。うん、たしかに良い課題だった。ひたすら指が痛かったけど。
真ん中を登るのがCalamity Jane

この日は早めに撤収して、フォンテーヌブローの町で買い物をして帰った。

2/22  レスト Paris
雨、ということで電車でパリに出かけた。
パリに着いてみると、雨は大したことなく、十分に歩いて回れる天気だった。
思えば10年前、初めてのブローツアーでは結局一度もパリ観光はしなかった。
8年前は、半日くらいひとりでぶらぶら回ってみたけれどノートルダムくらいしか見ていない。
大人になったものだなぁ。
リヨン駅からノートルダム方面へ向けてセーヌ川沿いを歩き、オルセー美術館に行ってみた。
が、ここがものすごい人で、当日券は何時間も待たないと買えそうになかったので諦めた。
残念だったけれど、第2候補のオランジェリー美術館へ。
こちらは比較的規模が小さく、混雑もそれほどでなくて助かった。
ここにはモネの『睡蓮』をはじめ、ポストモダン派の作品が展示されている、とのこと。
美術に造詣が深い人間ではないけれど、『睡蓮』はとても大きく、なにかしみじみと感じるものがあった。
それからはアウトドアショップAu Vieux Campeurへ行ってトポを買い、あちこちの店を見て回って夕方まで楽しんだ。

リヨン駅

フォンテーヌブローに帰ってから、セフリンの一家と食事に出かけた。
ママのマチルダと、妹のオリビアにはここで初めて会った。
「エネルギーの塊だからね」とセフリンが言っていたとおり、元気ハツラツを絵に描いたような人たちだった。
明るく愉快な一家と、本場のチーズフォンデュをいただいた。

2/23  Mont Ussy
雨は上がったけれど、曇天模様。岩が乾いているか微妙なのでゆっくり出発。
とりあえず、マウンテンバイクが借りられるらしい街中の自転車屋へ行くことに。
ここで詳しく話を聞いて、1日15ユーロで借りられることが分かった。
レンタルには身分証が必要、とのことだったので翌日から借りることにして、この日は歩いて行けるエリアに切り替えた。
自転車屋から歩いて30分くらいのところにあるMont Ussyというエリアが良さそうなので行ってみる。
街を行くぬりかべ

Mont Ussyは街のすぐ裏にある比較的小さなエリアで、驚いたことに岩は結構乾いていた。
易しい課題でアップして、穴ぼこだらけのSous Vent(6a)を登り、あさこさんの応援。
Sous Vent 6a

あさこさんがSous Ventを登ったので、少し難しいのもやりたいと、すぐ裏のl'Etre Have(7c)をやってみた。
キノコのような前傾カンテで、ホールドがはっきりしているのでしっかり狙ってみたら、OSできた。
呆気なくできてしまったけれど、一応ブローでのOSグレードを更新したらしい。
ともかく、これも良い課題だった。SDの7c+はスタート付近がびしょ濡れだったのでやめた。
あとは易しい課題を数本登って終了。
帰り道、駅の近くのカルフールに寄ったら、店内でマットを背負っているクライマーがいた。僕にその度胸は、ない。

2/24 Apremont
パスポートを携え、朝一で自転車屋へ。
と、街の広場でマルシェが開かれていた。フォンテーヌブローのマルシェは火・金・日らしい。
チーズ屋さんや!

しばらくマルシェを見学。マカロンが美味しそうだったのでいくつか買った。
マカロン屋のおじさんはフランス語しか話さなかったけれど、1つおまけで入れてくれた。

自転車をレンタルし、この日はApremontへ行ってみた。
Franchard、Cuvierと並ぶ、ブローで最大のエリアのひとつだと思うが、
1回目、2回目とここは見に行っただけで、登ることなく帰ってしまった。
細かいエリアがあちこち分かれていてややこしい。
自転車でそれらしいところまで行って、近くにあったApremont Portes du Desertというところで登ることに。
エリアで行き会ったローカルっぽいお兄さんが連れていた犬が、あまりフレンドリーな子ではなく、めちゃくちゃ吠えられた。犬好きとしては、悲しい。
アップで6台を数本登り、7aも一本加えて、Elementary(7c+)をやってみた。
いかにもブローらしいサラサラのスローパーを叩き続ける課題。指の皮が減らなくていい。
核心のムーヴがかなり遠く感じたものの、フットワークでなんとか誤魔化して登れた。
Elementary 7c+

到着が遅く、これでそこそこいい時間だったので、Apremont Enversに移動。
有名なl'Apparemment(8a)に行ったら、スイスの代表チームがいたけれど、すぐに帰ってしまった。
とりあえず近くにあってイカす見た目のla Fissure de l'Envers(6c+)を登っておいた。
la Fissure de l'Envers 6c+

で、本題のl'Apparemmentをやってみたものの、これが全くできなかった。
トポには「リーチが必要」という意味のmorphoの表記があるのだけれど、問題はそこではない気がする。
カンテのフックは十分にかかっているし、単にスローパーや微妙なエッジが十分に持てていないだけのような。
どんよりした寒い日だったけれど、まだ湿度が下がっていないのかな、ということで諦めた。無念。
l'Apparemment 8a

自転車屋の営業時間が7時までだったので、暗くなる前に撤収。
フォンテーヌブローの街の北東にある大きな交差点が一番高いらしく、そこまで上ればあとは下り坂だった。

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