今回はE川さんと1泊2日、バリエーションを継続して登るのが目的。
金曜の夜に松本のBOXへ行って、準備して前泊。
夜中にネズミが騒がしく走り回る音で起こされ、ゾッとした。
現役たちよ、ネズミ対策を急がないと危険だぞ。
土曜日、暗いうちに松本を出て、美野戸へ。
既に車が何台も停まっていた。当然だけど、皆さん早いですねー。
この日は行者小屋にベースを構えて、赤岳から硫黄岳まで一周するだけの予定だったので、
美濃戸山荘からまっすぐ行者小屋方面へ。
1泊するだけなのに、なぜかやたらと荷物が多くて「おかしいな」となる。
そんなに要らんものを持ってきた覚えないんだけどな。
とにかく行者小屋でテントを張って、アタック装備だけで出発。
文三郎を登って、赤岳までは思っていたよりも速かった。
山頂から見下ろしたら、ブロッケン
それから相変わらず雪の少ない稜線を硫黄岳方面へ北上。
天気がいいので快適だけど、それにしたって暖かすぎる。
風もほとんどないし、日差しが暑いくらいだし、硫黄岳まで行ったらもはや春山状態。
あれ、今って12月(しかももう半ば)じゃないのか??
申し訳程度に雪が載ってたけど
あとは赤岳鉱泉に下って、中山乗越を越えて行者小屋にもどった。
赤岳鉱泉のアイスキャンディはオープンを延期したらしい。気の毒。
ついでにあちこちの尾根やルートを観察したけど、当然どこも黒々としていた。
「草付きが固まっていなくて、むしろ今登る方が怖いんじゃないか」とか、
いろいろと考えることがあったので、翌日の作戦会議をしてから就寝。
日曜日は4時前に起床。と、外は雪。
晴れを期待していたんだけど、がっかり。
天気が崩れてきている中で無理をしても仕方ないので、
準備が出来てからしばらく待機して、予定よりも遅めに出発。
一本目は、E川さん因縁の中山尾根。
荷物が軽いのをいいことに樹林帯をそれなりのペースで登っていったら、
「ペース速い、暑い」とE川さんに文句を言われた。
最初の岩場の取り付きについても真っ暗だったので、また少し時間をつぶして、
少しばかり明るくなってきたところでクライミングスタート。
1P目はE川さんがリード。復帰戦ということで慎重に慎重に登っていった。
草付き手前の短い2P目は僕がリード。雪がなさすぎるせいか、えらく悪く感じた。
その後は木と岩の混じる草付きをロープなしでどんどん登る。
入山前は暖かすぎるコンディションを心配していたけれど、
雪が降る程度には冷え込んだので、草付きが締まっていて快調に飛ばせた。
核心の上部岩壁は僕がリードして、
続くミックス壁も60メートルのザイルで長く稼いだ。
目の前に立つチキンヘッドは眺めるだけにして、右へバンドをトラバースして登山道へ。
変な動きをしてたら写真を撮られた
あわよくば3本継続して登るつもりだったけど、どんどん冬らしくなってくる天気と、
1本目で結構時間を食ったことを考慮して、2本で終わることにする。
ということで、赤岳を越えて文三郎を下り、赤岳主稜へ。
雪がなさすぎて取り付きへ下るところからちょっと微妙。先行パーティーはロープを出したらしい。
1P目は僕、2P目は感覚を思い出してきたE川さんがリード。
そこからのパートは、中山尾根と違ってほとんど木や草がないので、雪が少ないとほぼ岩稜。
でも岩壁以外は傾斜がなく易しいので、ロープを出さなくていい部分は出さずに登った。
核心の上部岩壁は僕がリードして、またロープなしで飛ばして稜線に出た。
一応、赤岳の山頂をもう一度踏んだ
あとは地蔵尾根を下って行者小屋のベースを撤収して、美野戸に下山。
夜中に降った雨が雪となり、それが凍って、登山道がツルツルでひどく歩きにくかった。
コンディションはイレギュラーだったけど、2回目の試運転はこんな感じだった。
赤岳主稜でロープを出さずに登った部分は、普通はロープを出すべき箇所もいくつかあった。
ただ、可能なら、省けるものは思い切って省いてしまった方がいいと思うし、
スピードも速いに越したことはない。
あとは個々人の登攀能力でカバー、というのは、個人的に好きです。
でも、これはイギリスでやったようなフリークライミングでのソロとは区別しないといけないし、
図に乗って飛ばし過ぎればカバーしきれなくなるだろうなと思う。
いろいろと思うことがあったクライミングだったけど、とにかく感触は悪くない。
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