が、初っ端から雨。
これまで晴れに晴れて、青空を見飽きるくらいに晴れていたのに、
ここにきていきなり曇りがちな空模様が続いております。なんじゃこりゃ。
一日に何度かにわか雨が降って、雷が鳴って、また晴れるという、日本の夏みたいな天気。
数日前は直径1センチくらいの雹が降ったりしました。
この週末はまたHoya Morosに行こうという話だったのだけど、こんな天気なので中止。
ということで、先週サヨナラしたはずのLa Pedrizaへ行くことに。
日曜日は雨予報だし、みんな「土曜日は登りに行けない」とのことなので、
金曜日の夕方に出て夜中まで登るということになった。
エドゥが「17:30ね」と連絡をくれたのでその時間に学校の前で待っていたけど、
案の定20分くらい遅れてやってきた。
思い返すと、待ち合わせをして時間ぴったりに来たことはほとんどなかった気がする。
「遅れてごめんな」と言いつつ、
「これがSpanish Styleだ。そのうちこれが懐かしくなるだろ」と何故か自慢げな兄貴。
自慢げに言うことじゃないでしょうに、と思いつつ、確かにそうだろうな、とも思う。
パブロを拾って、Manzanaresの街でアンヘルと落ち合って、Canto Coshinoの駐車場へ。
仕事帰りのアンヘルは着替え中
折角戻ってきたし、涼しくてコンディションも良さそうなので、Pradera del Panchoに行かせてもらう。
いくら前回条件が最悪だったとはいえ、宿題は出来る限り回収してすっきり終わりたい。
川を渡ったところにでっかい牛がいてびっくり。
アンヘルに「お前、赤いTシャツだけど大丈夫か」と言われたけど、大丈夫でした。
ちなみに、牛は赤い色ではなく布がひらひらするのに反応するのだそうです。
前回最後に登った辺りでアップ。
もうここから全く感触が違う。地面は湿気ているけれど、岩はカラカラ。
先週暑さに敗退したMayoria de Edad(6c)も今回は普通に一撃。コンディションって大事。
Mayoria de Edad
エドゥとパブロはMayoriaを結構頑張っていたけど、核心のスローパーが止まらず。
最近忙しいらしい上に故障中のアンヘルは終始のんびりしていた。
二人のトライが一段落ついたところで、Placa Infinitaの辺りに移動。
もう時間も時間で、カメラを回してもほとんど何も映らないくらい暗かった。
この暗い中高さのあるスラブをやるのは不安だったけど、
先週ぐだぐだながらも大体ムーヴのイメージは出来上がったので、ヘッドランプを点けてトライ。
涼しいので微妙なホールドも少ない力で持てるし、シューズもシャキッとしていて立ちやすい。
前回立てなかったスタンスに立ちこんで、初めてのパートに突入。
お、思ってたよりもホールドが悪いぞ。
何かないかと小さい灯りを頼りに探したら、左手で使える結晶を発見。
足元はよく見えないし、既に結構高いので少々怖さもあったけれど、
落ち着いてスタンスを探して拾って、リップ下の水平カチを捕えた。
この一年で鈍ってしまった緩傾斜の勘が、この一瞬に戻ってきた。
Placa Infinita
コンディションが良ければこんなにすぐ登れてしまうものか。
物凄くハードだったわけでも、物凄く怖かったわけでもない。
言葉にして書いてしまえばあっけないけれど、
この時僕はそれらとは違ったドラマチックな感慨に浸っていました。
ひとしきり喜んで、その後は近くにある岩で易しい課題を登った。
見た目の割にムーヴのある6aを登って、その隣にあるMuñon Man(7b)というランジ課題もゲット。
Muñon Man
特大のスタンスからRのかかったハングのリップへダブルダイノ。振られをこらえるのが難しかったけど、10回くらい跳んだら止まった。
Muñon Manのすぐ裏にある無名の6cも面白かった。
無名の6c
丸いハリボテみたいに突き出した形状を使う課題で、「ワールドカップみたいだ」と盛り上がった。
最後は典型的なフリクションスラブの6aを2本登って、
ひたすら足が滑るまくる3人を応援して終了。
アルカラに帰ってきたのは3時ころだった。
Hoya Morosに行けなかったのは本当に残念だったけど、
大好きなエリアでの最後のクライミングをいい形で締めくくれて本当によかった。
結局La Pedrizaで8台の成果はないままだったけど、
主要なセクターはほとんど回ったし、その分面白い課題、美しい課題をたくさん登れた。
それはそれで、数字以上の価値があるのだろう。
余談ですが、スラブマスターのタロはPlaca Infinitaを片手で登っているそうだ。
しかもそのビデオを観てみたらダウンジャケット着て登ってるし。
ペドリセロスへの道はまだまだ遠いようです。
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