2015年6月2日火曜日

Hoya Moros 2 その1

ついに6月になりました。スペインで過ごすのも、残り20日足らず。

5月最後の週末は、エドゥと二人で2度目のHoya Morosに行った。
いつもなら木曜日か金曜日に「週末はどこどこへ行くぞ」とオファーをくれるけど、
今回は珍しく月曜日から連絡がきた。
こちらとしては嬉しい限り。まさか二度目がこんなに早くやってくるとは。
友達から旅行に誘われたりしていたけど、そもそも観光には全くと言っていいほど無頓着だし、
何よりこういう中長期的に予測がつかない誘いがくるので、旅行になんて行っていられない。
久しぶりに平日に2日しっかりトレーニングして、
トポの代わりにビデオをあれこれ観て課題を調べて、準備は万端。

土曜日の朝に出発して、WCのシーズン開幕だねとかそんなことを話しながらドライブ。
荒野の中の道はやたらと猛禽類が飛んでいた。
エドゥが「おい見ろよ、タカだ」とか呑気に言っていたら、
一羽がいきなり急降下して、道路の真ん中に死んでいたらしいでっかい蛇を引っ掴んでいった。
「すげーもの見た」と二人して興奮。
更に、途中でスーパーに寄って食料を買ったら、ぴったり20ユーロだった。
なんだこれ、なにかいいことがあるのか?吉兆なのか?

今回はCanderalioから少し違う道を進んで、林道の行き止まりにある駐車場から歩くことに。
本来こっちがメインで、前回行ったアプローチは夏の間使えないらしい。
で、最近こちらから行く新しい道が出来たとの噂を聞いたので、それを探す。
ところが、出だしから完全に道を間違えたらしく、山の稜線に上がってしまった。
仕方ないのでエリアの真上にそびえる山の方へ歩いて、それから下って谷へ。
結局2時間半くらい歩く羽目になりました。やれやれ。

このサイズの蛙は久しぶりに見た気がする

一面咲いている黄色い花は綺麗だったけど、こっちの道は景色が単調であまり楽しくない。
ともあれ、無事エリアに到着。
荷物を降ろして、エドゥがしばらく休むようなので、前回見ていない辺りを偵察に行った。
ごちゃごちゃまとまっている割に、高くてカッコいい課題が結構あった。
Rude Man (8a)

左のカンテがIkara(8b+)、奥のハングがPahari(7c+)

荷物のところに戻ったら、エドゥが古いシャツの袖を切ってノースリーブをこしらえていた。
じょきじょき

完成

まずTotal Brutal(7a)のあるガバだらけの岩でアップして、Atila(7a)の岩へ。
Atilaはスタンドが7aで、SDは7b+/cだとのこと。折角なので、SDの一撃を狙う。
スタートと1手目がフィンガークラックで、どう持ってどっちの手を出すか迷ってもじもじ。
かなり迷ったけど、デッド気味にフィンガージャムを突っ込むムーヴでやったら止まった。
手順が微妙だったけどジャムを決め直したりして越えて、スタンドに合流。
7aの核心が思いの外遠くて悪かったけど、気合で止めてそのままフラッシュ。
一応クラックの心得があるからか、7b+/cはない気がする。
まあ、一撃出来てしまった課題は総じてそういうものか。
Atila

エドゥはスタンドをトライしていたけど、核心のカチが止まらず。
「前にリップを取り損ねて落ちたんだ、今回は出来る」とか言っていたけど、また次回ですな。

メインのセクターに戻って、次はTecho Patronesの岩へ。
ここにThe Perfect Paradiseという8aがあるそうなので、それをやる。
まずQue Cucada(7b)をやったら見た目以上に悪くてやや苦戦。5回目くらいでゲット。
The Perfect Paradiseはハングの左下の方にあるアンダーから、
Que Cucadaのアンダーをガストンで指して合流する。
2手追加して7bが8aになるんだから、相当悪いんだろうなと身構えていたら、
案外簡単に1手目が止まってそのまま後半へ。
そのトライはQue Cucadaの核心でスリップして落ちてしまったけれど、次のトライでゲット。
パワフルな下部から繋げてくるとQue Cucadaのパートでヨレてしんどいけど、
力押し出来るタイプだからなのか、あっけなく登れてしまった。
下部が低空飛行なので多少地味だけど、反転したりしてそれなりに面白かった。
The Perfect Paradise

日が沈んできたので、前回日当たりの良さから諦めたComidos por la Droga(7a+)へ。
四角いダブルカンテをばしばし挟んで登る課題。スタンドが7a+で、SDは7c。
エドゥはスタンド、僕はSDをトライ。
SDは左手カンテ、右手アンダーから右の棚ガバにどんっとランジして、スタンドに合流。
もう見るからに1手目が核心。Albarracinにありそうな運動系のランジ。
最初数回は距離が伸びなかったものの、跳び方が分かったら距離が出て止まった。
7a+に合流してから一度ヒールがすっぽ抜けて落ちたけれど、次のトライでゲット。
Comidos por la Droga

Hoya Morosにしては珍しくほぼカチを握ることのない課題だった。気持ちいい。
エドゥは惜しいところで登れず。
ヒールは苦手と言っていたけど、かけ方が分かったら登りそう。

最後に、すぐ上にあるEl Legado(7c+/8a)にトライ。
ガラスみたいな鋭いカチとファットピンチでスタートして、フラットな水平カチを繋いで登る課題。
110度くらいに見えるけど、実際はもうちょっと傾斜があるようで、
ファットピンチにヒールを残して甘いカチを繋いで、リップを押さえてから解除するのが核心らしい。
一撃を狙ったもののあっけなく返された。
トライしていたらひょっこり現れた陽気なお兄さんがいろいろ教えてくれたけど、
歩き回った後にあれこれ登って疲れたらしく、この日は登れず終了。
保持力系の課題かと思っていたら、実はフィジカル系だった。

アプローチに時間がかかってしまったけど、その割にはいろいろ登れて満足。
夕飯はチョリソーとトマトのパスタ。もうこれが定番。
スペインの人はこういう主食にプラスしてパンやプレッツェルみたいなのを食べる。
ラーメンライスとかそういう組み合わせは僕もするけど、
この汁気のない炭水化物+炭水化物という文化は未だに慣れない。


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