2022年12月5日月曜日

Yosemite 3

10/20  レスト
昨夜はRostrum祝いに飲んだビール1缶(よく見たら9%だった)で潰れてしまった。
二日酔いはなし。よかった。
ゆっくりと起きてシャワー、昼頃に出かけてハンス邸で知人のデポ品から追加の装備を拝借。
谷に帰って、Curry Villageの休憩所にwifiがあることを確認したりしつつ、ギアショップで買い物。
先日Mariposaのスーパーで買ったコーヒー豆がなぜか行方不明になり、大捜索もむなしく空振り。
谷の中のお店では挽かれた粉しか買えないので、少しの間我慢する。
あとはDegnan’sで通信した。次の目標であるScarfaceの情報も集めた。
5.12が2ピッチある14ピッチ400mほどのルートを、1日でどれだけ登れるか。
Rostrumを登ったことで、少し前向きなイメージが湧く。
天気予報を見ると2日後に天気が崩れて、そこから気温が一気に下がるようだった。
残り2週間ちょうどで、天候を味方につけられるかどうか。

10/21  Curch Bowl & Cascade Falls Left
朝早くにChurch Bowlに行ってみた。が、寒くてスタートはゆっくりになった。
Church Bowl Lieback(5.8)とChurch Bowl Tree(5.10d?)、Energizer(5.11b)を登った。
Church Bowl Treeは、クラックが途切れた先に直上するボルトのラインがあったのでそこを登ってみた。
これがかなり悪く、11cくらいあるように感じた。
(後で調べてみると、10dは直上ではなく左のクラックに合流していた)
やってみたかった13aは倒木でふさがって登れなくなっていたので断念した。
昼間はCamp4でのんびり過ごし、3時にCascade Fall Leftへ。
この時間には日陰になっていた。
ここにある12のクラシック、Fish Crack(5.12a)とCrimson Cringe(5.12b)をやりたかった。
で、トポ上ではグレードが低いFish Crackからやってみたところ、核心で落ちてOSを逃した。
ワンテンで抜けて、2回目でちゃんとRPしたけれど、次に進む時間はなかった。
とにかくFishだけでも登れて嬉しかったけれど、一度温まった岩はなかなか冷えないのだな、と実感。
ジャムが終始温かかった。



10/22  レスト
予報どおり空は曇り。しかし予報ほどは寒くならなかった。雨が降るとのことだったのでレスト。
Mariposaへコーヒー豆を買いに出かけた。
あさこさんが前回、ガソリンスタンドのある角で"Rooster"の看板を見つけていた。
行ってみると、たしかにあった。Pony Expressoというカフェ。
看板によると、"Best Coffee in Mariposa"。
大きく出たなぁと笑いながら入ると、店内はかなり素敵だった。
スタバよりも自分は絶対にPonnyだ。
あさこさんは古着にプリントしたオリジナルTシャツをお買い上げ。
コーヒー豆も手に入った。

あとはすぐ裏のホームセンターでダクトテープなどを買い、スーパーにも寄った。
キャンプに戻ると、夕方には雨が降ってきた。一時大きな雹も降った。
仕方なく、今日はテントの中で夕飯を作った。
食べ終えて外へ這い出すと、星空が見えていた。明日の朝は冷えそうだ。

10/23  Liberty Capへのアプローチ
朝はゆっくりと起き、コロンビアボルダーの前でやっているClimber's Coffeeもいただいた。
昼前にCascade Falls Leftへ行ってみたものの、岩は既に鉄板状態。
先にFish Crackにトライしたあさこさんが、熱中症気味になって降りてきたので、
Crimson Cringeにはトライせずキャンプ場に戻った。

午後からScarfaceの準備。シュラフなども詰めると、70Lのホールバッグがいっぱいになった。
4時過ぎからScarfaceのあるLiberty Capに向けてアプローチ。
有名なJohn Muir Trailから分岐と合流を繰り返しながら続くMist Trailを歩いていった。
Vernal FallとNevada Fall、2つの滝を横目に休憩も入れつつ歩いて、暗くなるころに壁の下に着いた。
右がLiverty Cap、左端がHalf Dome

Vernal Fall(この左岸にMagic Lineがある)

あとは荷物を広げてビバーク。
夕食後、ひとりで水を汲みに行った。ヘッドランプが寒さのせいかやけに暗く、かなり心細かった。
こんなときに限って、最近見たホラー映画とかばかり思い出してしまう。
しかし星空は信じられないくらいに明るく、美しかった。

10/24  Scarface
Scarfaceを登る日。夜明けとともにスタートしたものの、とにかく寒い。
冬の瑞牆で震えながらボルダーをしているようだった。
1P目(11a)はボルト交じりのコーナーで、慎重にこなしてなんとかOS。
2P目(10b)であさこさんがあまりの寒さに下りてきて、リードを交代。かなり冷たかった。
3P目(10d)はあさこさんがエイド交じりでなんとか越え、日の当たるテラスに出た。
ここで時間は12時を回り、寒さで固まった体はかなり痛かった。
行動食を食べて、二人で相談し、上へは進まずラペルすることにした。
つい1週間前まで、日陰は涼しく登りやすかったのに、一気に冬が来た。
この気温の乱高下はかなり効いた。
寒さへの耐性はそこそこある方だと思うが、それでも限界はある。
初めてのYosemiteで、日本との気候の違いの洗礼を受けた気分だった。
あさこさんはあさこさんなりの悔しさを感じているとおもうが、
自分がこのScarfaceで感じた自分なりの悔しさは、忘れずにいたい。
自分がなぜそう感じるのか、その理由も含めて大切にすべきだと思う。

帰り道はMist TrailではなくJohn Muir Trailから帰った。
こちらの方が傾斜は緩いが、距離は倍くらいあった。
行く先に人だかりができているのでなにかと思ったら、トレイルの横の木にクマの親子が登って食事をしていた。
どうもここのクマは人目に慣れているらしく、なんともゆったり食べていた。


10/25 レスト
結構、下半身にきていた。
午前中からSalatheの装備を整えた。
水やら食料やらを並べて、不足分を書き出し、Village Storeなどで買い出し。
それからSalatheの下1/3にあたるFreeblast(5.11c 9P)のギアの情報も集めて、使わないギアは荷揚げすることにした。
キャンプに戻ってあさこさんと相談しながらパッキング。
水のボトルにダクトテープを巻くなどの細工もした。
この時間が充実していた。
パキスタンのチャラクサ氷河でIqubal Wallを見上げて話し合ったときと同じ、
用意に使う時間の楽しさがあったと思う。
あさこさんともそれを感じられたことは嬉しかった。



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