2015年4月7日火曜日

Albarracin 3 そのⅡ

3/31(火)
朝起きたら、夜露が凍って一面霜が降りたようになっていた。シュラフも真っ白。
ロザンナに厚いシュラフを借りておいてよかった。
車中泊の人たちが起きるまで暇なので、すぐ近くの展望台へ。
いい景色、いい天気

この日はさすがにレスト。指によっては皮がなかったしあちこち筋肉痛。
エドゥがCabrerizoに行きたいとのことなので、とりあえず同行。
眺めがよくて気持ちのいいセクター

エドゥが目当てのPalpant(7b+)の周辺に行って、簡単な課題だけ数本登った。
当のエドゥは故障気味の肘の調子が悪いらしく、結局Palpantはやらずのんびりしていた。
Palpantは面白そうだったけど、ここで下手に登ると疲れがとれないのでぐっと我慢。
暇つぶしにセクターの中にあるハードな課題を見て回った。
ちょっとマイナーだけど、ここにも8bまで課題がある。
見るからに怖そうなハイボール


結局皆さんその後はほとんど登らず、駐車場に戻ってまたのんびり。
昼食を食べてから一人でまだ行っていないセクターを見に行った。
駐車場からほど近いLa Fuenteをぐるっと一周して、
去年完全にクローズされてしまったPeninsulaにも行ってみた。

Revenge(7c+)

Txapela(8c)

前にも書いたことだけど、野鳥の営巣期間に合わせてクローズされるセクターがあって、
このPeninsulaもそのひとつだったのだけど、
去年の規定改正でそれらのセクターは全部季節を問わずクローズされてしまった。
原因は結局のところ一部のクライマーの身勝手さ。悲しいことです。
新しいトポには、ローカルのクライマーたちがそれらのセクターの規制緩和のため、
役所と交渉を続けていると書いてあった。
Peninsulaは小さいけれどいいセクターだった。
僕がスペインにいるうちには無理でも、いずれここでのクライミングが許可されることを祈ります。

Cabrerizoの駐車場に戻って、それから買い物を兼ねて村へ。
Sofa Boulderで新しいトポを買ったら、小さめのClimbskinを一缶つけてくれた。ありがたや。
ClimbOnみたいな指皮回復クリームだけど、もっと柔らかめ。


旧市街を歩いて回って、帰りにバルで一杯。
エドゥ曰く、ビール一杯なら回復のためにいいらしい。
とはいっても、このグラスはなかなかに長かった。ほぼ登ってないから普通に飲めたけど。


4/1(水)
月が替わって、いよいよ4月です。スペインでの生活も残り3か月を切ったのですな。うん。
最初の二日が終わって分かったのは、課題をやる順番をしっかり考えないといけないということ。
ここの砂岩は指に易しいので手当たり次第にやりたくなってしまうけど、
そのかわりフィジカルな課題が多いので花崗岩などと比べるとかなり疲れる。
ということで、この日は最初にTechosに行ってCosmosをやらせてもらうことにした。

セクターに行って、簡単な課題を数本やってから、Falso Danian(7a+)にトライ。
スタートの大穴にフックした状態でハングを低空飛行して、
リップのホールドをぱつんぱつんになりながら取っていく課題。当然モルフォ。
ムーヴが解るまでかなり苦戦して、ムーヴが解ってからも結構頑張って登った。体感は7b+。
同じハングの真ん中にあるWassame(7b)をやったら、
これは縦伸び系のランジで好きなタイプだったのですぐに登れた。
左がFalso Danian、右(木のうしろ)がWassame

さて、本題のCosmos。
明らかに体は軽くなって、ホールドがしっかり引ける感触があったけど、
それでも左手のスロット状を取るムーヴは成功率低め。
何度か止まって変則ダブルダイノにつながったけど、左手の掛りが微妙で止まらず。
そうしていると後からきたフランス人パーティーが参戦してきたので、しばし観察。
で、どうやら足を逆にしたら良さそうだということが分かったので、
やってみたら「今までのはなんだったのか」というくらい安定して左手が取れることが判明。
少し休んで、そのムーヴでやってみたらスロット状が一発で止まり、
そのままダブルダイノも気合で止めて、登れてしまった。

出来てみれば、本当に初歩的なことだった。
ホールドの掛りはいいし、スタンスも大きいし、どうしてそっちの足でやっていたのか、と思う。
「前にこれで出来たから」という理由で変にこだわっていたのかもしれない。
ムーヴはその時毎ちゃんと考えないといけないな。
ともあれ、11月以降ずっと頭の中にあった課題が登れて、一気に解放された気分。
この素晴らしい課題を登れて本当に嬉しかった。

それからはDoble Mantelをやるパブロの応援。
惜しいところで一つ目のマントルが返らず

Arrastraderoに移動。
La Lagrima(6c)を皆がやっているのを応援して、そのSD(7a)をやってみたら危うくハマりかけた。
いつ来てもチョークべったりなLa Lagrima

イギリス人パーティの子供たちに人気だったパンデュロ

パブロがEl Orejas de las Regletasの隣のEmpiene Encantado(7a+)をやりたいとのことなので、
僕はEl Orejas de las Regletasをやることにした。
「あわよくば、1日で8aを2本」なんてことを一瞬考えたけど、そう上手くはいかず。
この日もつなげるとスローパーへの一手が止まらず、
細かいアンダーを握っている左手の指皮がなくなりそうなのでほどほどでやめた。
パブロとエドゥはEmpiene Encantadoのスタンド(7a)をやっていた。
これもなかなか悪い様子。
ムーヴが面白そうなのでSDからやってみたら一撃を逃し、真面目にムーヴを作って登った。
Empiene Encantado

今回も登れなかったEl Orejas de las Regletas

夕飯には、パブロが「Cosmos登れたら飲むゾ」とにやにやしていたワインが出てきた。
僕は某K氏みたいに酒飲みではないし、どちらかというと弱い方だけど、
目標だった課題を登って、美味しい夕飯を食べて、
「今何時!?」と時間当てクイズで変に盛り上がって、
もうすぐ満ちる月を見上げて、そうして飲むワインは本当に美味しかった。

0 件のコメント:

コメントを投稿